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借地権設定で権利金を受け取った際の譲渡所得計算方法をわかりやすく解説

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まず、今回のテーマである「借地権」と「譲渡所得」について、基本的な知識から整理しましょう。
借地権(しゃくちけん)とは、他人の土地を借りて、そこに建物を建てたり、土地を利用する権利のことです。
この権利を得るために支払われるのが「権利金」です。権利金は、土地の所有者(地主)にとっては、土地を貸すことに対する対価であり、借地人にとっては、土地を利用する権利を得るための費用となります。
一方、譲渡所得(じょうとしょとく)とは、土地や建物を売却したことによって生じる所得のことです。
今回のケースでは、借地権を設定することで、地主は土地の一部を譲渡したとみなされ、権利金を受け取った場合に譲渡所得が発生する可能性があります。
ご質問の譲渡所得の計算式について詳しく見ていきましょう。
権利金を受け取った場合の譲渡所得の金額は、以下の計算式で求められます。
譲渡所得 = 総収入金額(権利金の額) – 取得費等又は必要経費
このうち、取得費等又は必要経費は、以下の計算式で求められます。
取得費等又は必要経費 = その土地の取得費 × (権利金の額 / (権利金の額 + 底地価額)) + 仲介手数料等の額
この計算式がなぜこのような形になるのか、一つずつ解説していきます。
この計算方法は、所得税法という法律に基づいて定められています。
所得税法では、土地や建物の譲渡による所得(譲渡所得)に対して、所得税が課税されます。
借地権設定による権利金の受け取りも、この譲渡所得に含まれると考えられています。
譲渡所得の計算においては、まず「総収入金額」を求めます。
これは、土地を譲渡することによって得た収入の合計額です。
今回のケースでは、権利金の額がこれに該当します。
次に、総収入金額から「取得費等又は必要経費」を差し引きます。
これは、土地を取得するためにかかった費用や、譲渡にかかった費用です。
この差し引く金額が大きいほど、譲渡所得は少なくなり、税金も少なくなります。
計算式の中で、特に理解しにくいのが「取得費」と「底地価額」です。
これらの言葉の意味を正しく理解することが、計算のポイントです。
取得費(しゅとくひ)とは、土地を取得するためにかかった費用のことです。
具体的には、土地の購入代金や、土地の取得に関連して支払った仲介手数料などが含まれます。
底地価額(そこじかがく)とは、借地権が設定されている土地のうち、借地権を除いた部分の価値のことです。
つまり、地主が所有している土地の価値のうち、借地権が設定されていない部分の価値を指します。
この底地価額は、土地全体の価値から、借地権の価値を差し引いたものと考えることができます。
なぜ、取得費に(権利金の額 / (権利金の額 + 底地価額))を掛けるのかというと、権利金を受け取ることで、土地の一部を譲渡したと考えるからです。
譲渡した部分に対応する取得費を計算するために、この比率を用います。
例えば、権利金が高ければ高いほど、譲渡した土地の価値は大きくなり、それに伴い、取得費として差し引ける金額も大きくなります。
具体的な例を用いて、計算方法を説明します。
例:
この場合、まず取得費等又は必要経費を計算します。
取得費等又は必要経費 = 3,000万円 × (1,000万円 / (1,000万円 + 2,000万円)) + 50万円
= 3,000万円 × (1,000万円 / 3,000万円) + 50万円
= 3,000万円 × (1/3) + 50万円
= 1,000万円 + 50万円
= 1,050万円
次に、譲渡所得を計算します。
譲渡所得 = 1,000万円(権利金の額) – 1,050万円
= -50万円
この場合、譲渡所得はマイナスとなり、課税対象にはなりません。
注意点として、この計算はあくまで一例であり、個々のケースによって異なる場合があります。
また、税法は複雑であり、専門的な知識が必要となるため、税理士などの専門家への相談をお勧めします。
借地権設定による権利金に関する税務処理は、専門的な知識を要する場合があります。
以下のような場合は、税理士に相談することをお勧めします。
税理士に相談することで、正確な税務処理を行い、税金に関するリスクを軽減することができます。
今回の重要なポイントをまとめます。
この解説が、あなたの税理士試験の勉強の一助となれば幸いです。
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