元気なうちに！母の家の名義変更、司法書士と弁護士、どっちに頼む？長男への相続と安心の書面作成

質問宜しくお願い致します。母親が元気な内に家の名義を子供達に変えたいと言い、その事を書面に残したいらしく少し調べ始めたのですが、書面を作成して貰うのに司法書士と弁護士どちらに依頼すれば良いでしょうか？なお子供達は長男次男の二人兄弟で次男は放棄するとの事なので長男に家を譲る事になっています。まとめると母親名義の家を長男に譲ると言う事をちゃんとした書面を作成して残したいわかる方宜しくお願い致します。

司法書士に依頼するのが適切です。

１．家の名義変更と相続の基礎知識

ご質問は、お母様から長男さんへの生前贈与（*生前に財産を贈与すること）を検討されているとのことですね。「家の名義変更」というのは、法律的には「所有権移転」と呼ばれ、所有者の変更を登記（*不動産の所有権などを公的に記録すること）することで実現します。相続とは、人が亡くなった後に、その人の財産が相続人に引き継がれることです。今回は、お母様がご存命中に、ご自身の意思で長男さんに家を贈与しようとしていますので、相続とは異なります。

２．今回のケースへの直接的な回答

お母様から長男さんへの家の名義変更には、司法書士に依頼するのが適切です。司法書士は、不動産登記に関する手続きの専門家です。所有権移転登記に必要な書類作成や手続きを代行してくれます。弁護士は、法律全般の専門家ですが、不動産登記の手続きそのものは司法書士の業務範囲です。今回のケースでは、複雑な法律問題が絡むわけではなく、スムーズな名義変更を確実に進めるために、司法書士に依頼するのが効率的かつ費用対効果が高いでしょう。

３．関係する法律や制度

今回のケースで関係する主な法律は、不動産登記法です。この法律に基づき、不動産の所有権の移転は、登記することで初めて法律的に有効になります。また、贈与税に関する法律も関係します。生前贈与には贈与税がかかる可能性があり、その税額を計算し、必要であれば申告する必要があります。司法書士は、登記手続きだけでなく、贈与税に関するアドバイスもしてくれる場合があります。

４．誤解されがちなポイントの整理

「書面を作成する」という点で、遺言書と混同されるケースがあります。遺言書は、人が亡くなった後に財産をどのように相続させるかを定める文書です。今回は、お母様がご存命中に財産を贈与するため、遺言書は必要ありません。必要なのは、所有権移転のための契約書（*売買契約書のようなもの）と、それを基にした登記申請書類です。

５．実務的なアドバイスや具体例の紹介

まず、お母様と長男さんで、家の名義変更について合意書を作成することが重要です。この合意書には、贈与の意思、贈与金額（*通常は時価）、贈与を受ける者の承諾などが明確に記載される必要があります。この合意書を基に、司法書士が登記申請に必要な書類を作成し、手続きを進めてくれます。贈与税の申告が必要な場合は、税理士への相談も検討しましょう。

６．専門家に相談すべき場合とその理由

* **贈与税の計算が複雑な場合:** 高額な不動産の場合、贈与税の計算が複雑になる可能性があります。税理士に相談することで、節税対策なども検討できます。
* **家族間でのトラブルが懸念される場合:** 兄弟間で遺産相続に関するトラブルを避けるためにも、弁護士に相談し、合意形成を支援してもらうのも有効です。
* **不動産に抵当権などの権利設定がある場合:** 抵当権などの権利設定がある場合は、登記手続きが複雑になるため、司法書士に相談することが重要です。

７．まとめ（今回の重要ポイントのおさらい）

お母様から長男さんへの家の名義変更には、司法書士に依頼するのが適切です。弁護士は必要ありません。贈与税の申告や、複雑な状況の場合は、税理士や弁護士への相談も検討しましょう。大切なのは、お母様と長男さんの意思を明確に文書化し、手続きをスムーズに進めることです。司法書士に相談することで、安心して名義変更を進められるでしょう。