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公簿売買の中古住宅購入!契約書で守るべき特記事項の書き方を解説

【背景】

  • 友人が、相場より安い任意売却物件の中古住宅の購入を検討。
  • 物件は老朽化が進んでおり、解体して新築を計画。
  • 公簿売買(登記簿上の面積で取引)、境界未確定、越境(隣地の構造物が敷地に入り込んでいる)などの問題あり。
  • 売主は瑕疵担保責任(隠れた欠陥に対する責任)を負わない。
  • 立地を気に入っているため、購入を強く希望。

【悩み】

  • 間口が狭く、実測(実際に測量すること)で面積が減ると、建築予定の建物が建てられない可能性がある。
  • 契約書に、実測面積の誤差や建築不可の場合の解約条項を盛り込みたいが、適切な書き方がわからない。
  • 実測は買主側で行うことになり、その結果次第で解約したい。
契約書には、実測面積の誤差による解約や、建築不可の場合の違約金なしでの解約条項を明記しましょう。専門家のアドバイスも必須です。

テーマの基礎知識:公簿売買と特記事項とは?

不動産の取引には様々な種類がありますが、今回のケースで重要となるのは「公簿売買」と「特記事項」です。

公簿売買とは、土地の面積を登記簿に記載されている面積(公簿面積)に基づいて売買することです。通常、土地の売買では、実際に測量して面積を確定させる「実測売買」が行われることもありますが、公簿売買では測量を行いません。公簿売買は、測量にかかる時間や費用を省けるメリットがある一方、登記簿上の面積と実際の面積(実測面積)に誤差が生じるリスクがあります。

特記事項とは、不動産売買契約書において、通常の条項に加えて、個別の事情に合わせて追加される特別な取り決めのことです。今回のケースのように、土地の面積や建築に関するリスクがある場合、これらのリスクを契約書に明記することで、後々のトラブルを避けることができます。

今回のケースへの直接的な回答:契約書に盛り込むべき特記事項

友人のケースでは、以下の点を考慮した特記事項を契約書に盛り込むことが重要です。

1. 実測面積の誤差に関する条項

登記簿面積と実測面積に一定以上の誤差が生じた場合、契約を解除できる旨を明記します。

例:「売主は、本物件の土地について、引渡し前に買主の費用負担において測量を実施するものとする。当該測量により判明した実測面積が、登記簿面積と〇%以上異なる場合、買主は本契約を無条件に解除できるものとする。」

2. 建築の可否に関する条項

実測の結果、建築基準法(建物を建てる際のルール)上の問題で、建築予定の建物が建築できない場合、契約を解除できる旨を明記します。

例:「買主は、本物件の土地について、建築確認申請(建築許可を得るための手続き)を行った結果、建築基準法上の制限により、買主が予定する建物を建築できないことが判明した場合、本契約を無条件に解除できるものとする。」

3. 違約金に関する条項

上記1、2の理由で契約を解除する場合、違約金なしで契約を解除できる旨を明記します。

例:「上記条項に基づき本契約が解除された場合、売主は買主に対し、違約金を支払う義務を負わないものとする。」

これらの条項は、専門家(弁護士や不動産鑑定士など)に相談し、具体的な状況に合わせて作成することが重要です。

関係する法律や制度:建築基準法と民法

今回のケースで関係する主な法律は、建築基準法と民法です。

  • 建築基準法:建物の構造や用途、敷地の要件などを定めた法律です。建築可能な建物の種類や大きさは、この法律に基づいて決定されます。今回のケースでは、間口の狭さや隣地との関係から、建築基準法上の制限を受ける可能性があります。
  • 民法:私的な権利関係を定めた法律で、不動産売買契約も民法の規定に基づいて行われます。契約の解釈や、瑕疵担保責任(契約不適合責任)なども、民法の規定が適用されます。

また、不動産登記法も関係します。土地の面積や境界線は、この法律に基づいて登記されます。

誤解されがちなポイントの整理:瑕疵担保責任と現況有姿売買

今回のケースでは、いくつかの誤解が生じやすいポイントがあります。

1. 瑕疵担保責任(契約不適合責任)

売主が任意売却物件の場合、瑕疵担保責任を負わない(契約不適合責任を負わない)ことが多いです。これは、売主が物件の状態を十分に把握していない場合や、債権者(お金を貸した人)との関係で責任を限定する場合があるためです。しかし、契約書で特記事項を設けることで、買主の保護を図ることができます。

2. 現況有姿売買

現況有姿売買とは、物件の状態をそのまま引き渡す売買方法です。この場合、売主は物件の欠陥について責任を負わないのが原則です。しかし、特記事項を設けることで、買主は一定の範囲で保護を受けることができます。

これらの点を踏まえ、契約書には、買主が不利にならないような条項を盛り込む必要があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:契約書作成のポイント

契約書を作成する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 専門家への相談:弁護士や不動産鑑定士など、専門家の意見を聞きながら契約書を作成することが重要です。
  • 詳細な調査:事前に、土地の測量や建築確認申請の可否について、詳細な調査を行うことが望ましいです。
  • 明確な表現:契約書の条項は、曖昧な表現を避け、誰が見ても理解できるように明確に記述する必要があります。
  • リスクの分担:売主と買主の間でのリスク分担を明確にし、双方が納得できる内容にすることが重要です。

具体例:境界未確定の場合

境界が未確定の場合、隣地との間で境界確定協議を行う必要があります。契約書には、境界確定協議に関する条項を盛り込み、費用負担や協議がまとまらない場合の対応などを定めます。

専門家に相談すべき場合とその理由:リスクを避けるために

今回のケースでは、以下の専門家に相談することをお勧めします。

  • 弁護士:契約書の作成や、法的トラブルが発生した場合の対応について、専門的なアドバイスを受けることができます。
  • 土地家屋調査士:土地の測量や境界確定に関する専門家です。実測や境界に関する問題について、相談することができます。
  • 建築士:建築基準法に関する専門家です。建築可能な建物の種類や、建築上の問題点について、アドバイスを受けることができます。
  • 不動産鑑定士:不動産の価値や、土地の評価について、専門的なアドバイスを受けることができます。

これらの専門家に相談することで、リスクを最小限に抑え、安心して不動産取引を進めることができます。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回のケースでは、公簿売買、境界未確定、越境、瑕疵担保責任なしなど、様々なリスクが存在します。これらのリスクに対応するためには、契約書に特記事項を盛り込むことが不可欠です。具体的には、実測面積の誤差による解約、建築不可の場合の違約金なしでの解約、境界確定に関する条項などを明記する必要があります。専門家のアドバイスを受けながら、慎重に契約を進めることが、今回の取引を成功させるための重要なポイントです。

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