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共同名義の家の相続と自己破産:父が破産したら私の家は大丈夫?

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父が自己破産した場合、私名義の割合が大きいとはいえ、家を手放さなければならないのでしょうか?それとも、私の持ち分は守られるのでしょうか?不安で仕方ありません。
不動産を共同名義で所有するとは、複数の人が同時に所有権を持つ状態です。今回のケースでは、お父様とあなたが1:9の割合で所有権を共有しています。これは、所有権の共有割合が明確にされている「持分共有」です。
一方、自己破産とは、債務(借金)を支払う能力がないと裁判所が認めた場合に、その債務を免除してもらう制度です(民事再生法とは異なります)。自己破産の手続きにおいて、破産者(ここではお父様)が所有する財産は、債権者(お父様に借金をしている人)への弁済に充てられます。これが、質問者様の不安の根源です。
お父様の自己破産によって、ご自宅が競売にかけられる可能性はあります。しかし、ご自宅は共同名義であり、あなたの持ち分は9割です。裁判所は、通常、あなたの持ち分を差し押さえることはしません。なぜなら、あなたの持ち分は、お父様の債務とは無関係だからです。
このケースには、民事再生法や破産法が関係します。特に、破産法における「破産財団」という概念が重要です。破産財団とは、破産手続きの対象となる財産のことです。共同名義の不動産の場合、破産財団となるのは、破産者の持ち分(お父様の1割)のみです。
「共同名義だから全てが競売にかけられる」という誤解は非常に多いです。共同名義であっても、各人の持ち分は明確に区別されます。あなたの持ち分は、お父様の債務とは独立しています。ただし、競売手続きの複雑さや、裁判所の判断によっては、あなたの持ち分の一部が影響を受ける可能性もゼロではありません。
弁護士に相談し、あなたの持ち分を守るための手続きを検討することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの権利を守るために、適切な法的措置をアドバイスしてくれます。例えば、お父様の破産管財人(破産者の財産を管理する人)と交渉し、あなたの持ち分の保全を図ることも可能です。
自己破産は複雑な法律手続きです。少しでも不安がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。彼らは、あなたの権利を保護するための最善策をアドバイスし、手続きをサポートしてくれます。特に、競売手続きが始まった場合は、専門家の介入が不可欠です。
お父様の自己破産によって、ご自宅が競売にかけられる可能性はありますが、あなたの9割の持ち分は、原則として守られます。しかし、状況によっては、専門家の介入が必要となる可能性があります。早期に弁護士に相談し、あなたの権利と財産を守るための適切な対策を講じることを強くお勧めします。 不安な気持ちを抱え込まず、専門家の力を借りて、冷静に対処しましょう。
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