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共同根抵当権の極度額変更登記:個別不動産での先行登記の可否と登記上の効力

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共同根抵当権の極度額変更登記は、設定者との契約や利害関係者の承諾を得られた不動産から先に登記申請することは可能でしょうか? もし可能であれば、登記上の効力はどうなるのか、また、複数の不動産で極度額が異なる状態になるのかを知りたいです。
共同根抵当権とは、複数の不動産を担保(担保:債務不履行の場合、債権者が債務者の財産を差し押さえて債権を回収できる権利を担保する権利のこと)に提供し、一つの債権を確保する権利です。根抵当権とは、複数の不動産を担保に設定できる抵当権の一種です。 共同根抵当権では、複数の不動産が一体となって担保となり、債権の範囲内で、どの不動産からも債権回収が可能となります。極度額とは、債権者が回収できる金額の上限です。
理論的には、設定者や利害関係者の承諾を得られた不動産から順次、極度額変更登記申請を行うことは可能です。しかし、民法の規定から、全ての不動産について極度額変更登記が完了するまでは、変更の効力は生じません。
民法第373条以下(抵当権に関する規定)が関係します。この条文は、共同根抵当権の極度額変更に関し、全ての不動産への登記が効力発生の要件であると解釈されることが多いです。
「登記申請が個別に行える」ことと「登記の効力が個別発生する」ことは全く別です。個別不動産への登記は可能ですが、その登記は、他の不動産の登記が完了するまでは、法的効力を持ちません。つまり、登記簿に記載されている極度額は、あくまで「申請された」額であり、法的拘束力のある額ではありません。
例えば、Aさん、Bさんの2つの不動産に設定された共同根抵当権の極度額が1000万円だったとします。Aさんからの承諾を得て、Aさんの不動産についてのみ極度額を500万円に変更する登記申請をした場合、登記簿上はAさんの不動産の極度額が500万円と記載されます。しかし、この変更は、Bさんの不動産についても極度額変更登記が完了するまで、法的効力を持ちません。債権者は、依然として1000万円まで回収できます。
共同根抵当権の極度額変更は、複雑な手続きと法律知識を必要とします。登記申請の手続きが不備であったり、法的な解釈を誤ると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。 複数の不動産、複数の関係者、そして高額な金額が関わるため、不動産登記に精通した司法書士や弁護士に相談することを強くお勧めします。
共同根抵当権の極度額変更登記は、全ての不動産について登記が完了するまで効力が発生しません。個別不動産での先行登記は可能ですが、法的効力は生じません。複雑な手続きであるため、専門家への相談が不可欠です。 登記簿上の記載と実際の法的効力は異なる点に注意が必要です。
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