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共同相続地の無断貸し出し!弁護士対応もなし…解決策と法的知識を徹底解説

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妹が勝手に土地を貸し出したことへの対処法が分かりません。警察に相談すべきか、どうすれば解決できるのか困っています。
相続によって複数の相続人が土地を共同で所有する状態を「共有」(きょうゆう)といいます。 今回のケースでは、質問者の方、姉、妹の3人が土地の共有者です。共有者は、それぞれ土地の持分(所有権の一部)を所有しており、その持分に応じて土地の利用や処分を行う権利を持ちます。しかし、重要なのは、**共有者全員の合意なしに、土地を自由に処分することはできない**ということです。 例えば、売却や賃貸借(貸し出し)など、土地の権利を他人に移転したり、制限を加えるような行為は、共有者全員の同意が必要となります。
妹さんは共有者全員の同意を得ずに土地を貸し出したため、これは**共有物に関する権利の侵害**にあたります。 民法では、共有者は互いに平等に共有物を管理・利用する権利と義務を負っています。妹さんの行為は、この義務に違反していると言えるでしょう。
このケースに関係する法律は主に民法です。民法第257条以下では、共有物の管理・利用について規定されており、共有者間の合意が重要視されています。 合意が得られない場合、裁判所への調停や訴訟という手段もあります。
「警察に相談すべきか」という点ですが、妹さんの行為は、必ずしも刑事事件(犯罪)にはあたりません。民事上の問題です。警察は民事トラブルには直接介入しません。ただし、妹さんが賃料を横領しているなど、刑事事件に該当する要素があれば、警察への相談も検討できます。
まず、妹さんと直接話し合うか、弁護士を通じて内容証明郵便(証拠として残る書面)で、土地の貸し出しを停止するよう求めるべきです。 話し合いがうまくいかない場合は、弁護士に相談し、調停(裁判所を介して話し合いを行う手続き)や訴訟(裁判で争う手続き)を検討しましょう。 訴訟では、妹さんに対して土地の貸し出しの差し止め(もう貸し出さないようにする)、損害賠償(不当な利益の返還)などを請求できます。
妹さんとの話し合いが難航したり、法的知識が不足していると感じたりする場合は、弁護士に相談することが重要です。弁護士は、法律に基づいた適切なアドバイスと、法的措置(調停や訴訟)の手続きを支援してくれます。
共同相続地の無断貸し出しは、共有者の権利を侵害する行為です。まずは話し合いによる解決を目指し、それでも解決しない場合は、弁護士に相談して法的措置を検討しましょう。 警察への相談は、民事トラブルの解決手段としては不適切ですが、刑事事件に該当する要素があれば相談を検討しましょう。 早期に専門家の力を借りることで、スムーズな解決に繋がる可能性が高まります。 共有地の管理には、事前に共有者間で明確なルールを決めておくことが、後々のトラブル防止に繋がります。
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