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共有建物の無断売却!6:2:2の持分、有効な契約?全員の同意は必要?徹底解説

【背景】
マンションをAさん、Bさん、Cさんの3人で6:2:2の割合で共有しています。AさんがBさん、Cさんに無断で、自分の持分だけでなく、建物を丸ごとDさんに売却しました。

【悩み】
共有建物の売買は、全員の同意が必要だと聞いています。なのに、Aさんの無断売却が有効というのはなぜでしょうか?BさんとCさんの持分はどうなるのでしょうか?不安です。

Aの売却は有効ですが、B、Cの持分は除外されます。共有物全体売却には全員同意が必要です。

1. 共有建物の基礎知識

まず、共有とは、複数の所有者が一つの不動産を共同で所有する状態を指します(民法87条)。今回のケースでは、Aさん、Bさん、Cさんがマンションを共有しており、それぞれの持分は6/10、2/10、2/10です。 持分は、共有物に対する権利の大きさを表すもので、所有権の一部と考えることができます。

2. 今回のケースへの直接的な回答

AさんがBさん、Cさんに無断でDさんにマンションを売却した契約は、Aさんの持分6/10については有効です。しかし、Bさん、Cさんの持分2/10ずつについては、無断で売却されたため、無効です。DさんはAさんの持分6/10しか取得できません。

3. 関係する法律や制度

このケースは、民法(特に共有に関する規定)が関係します。民法では、共有物の管理や処分については、原則として共有者全員の同意が必要とされています。しかし、個々の共有者の持分については、原則として自由に処分できます。

4. 誤解されがちなポイントの整理

共有物の売却と、共有持分の売却は違います。共有物の**全体**を売却するには、全共有者の同意が必要です。これは、共有関係という状態そのものを変更する行為(**変更行為**)だからです。一方、個々の共有者が自分の持分を売却する行為は、共有関係そのものを変更するものではなく、単に権利の移転に過ぎません。そのため、他の共有者の同意は不要です。

5. 実務的なアドバイスや具体例の紹介

Aさんが自分の持分6/10だけを売却したとしても、Dさんはマンションの完全な所有者にはなれません。Bさん、Cさんは、Dさんに対して、自分の持分(2/10ずつ)の共有を主張できます。 Dさんは、Aさんから6/10の持分を取得しただけで、Bさん、Cさんの持分を管理・処分する権利は持ちません。 もし、マンション全体を売却したい場合は、Aさん、Bさん、Cさん全員の同意を得て売却する必要があります。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

共有関係に関するトラブルは、複雑になりがちです。今回のケースのように、無断売却によって紛争が生じた場合、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、必要であれば裁判などの手続きを支援してくれます。特に、話し合いで解決できない場合や、高額な不動産が絡む場合は、専門家の介入が不可欠です。

7. まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

* 共有物の**全体**の売却には、全共有者の同意が必要。
* 個々の共有者は、自分の持分を自由に売却できる。
* Aさんの無断売却は、Aさんの持分については有効だが、B、Cさんの持分については無効。
* 紛争発生時は、弁護士や司法書士への相談が重要。

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