• Q&A
  • 共有持分の建物:居座る前所有者への対応と解決策

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

共有持分の建物:居座る前所有者への対応と解決策

【背景】
土地と建物の共有持分を購入しました。土地は自分の持分が全体になりますが、建物は5/4が私の持分、残りの1/5が前の所有者の持分です。

【悩み】
前の所有者が建物の自分の持分を譲ってくれず、建物に居座り続けています。建物を購入したいのですが、どうすれば良いのでしょうか? 良い解決策があれば教えてください。

話し合い、それでもダメなら裁判による明渡し請求。

回答と解説

共有持分の基礎知識

まず、共有持分について理解しましょう。共有持分とは、一つの不動産(この場合は土地と建物)を複数の人が共同で所有する状態です。 例えば、土地と建物の所有権があなたと前所有者で共有されている場合、それぞれが所有権の一定の割合(持分)を有することになります。あなたの場合は土地の全持分と建物の5/4持分、前所有者は建物の1/5持分を所有していることになります。

今回のケースへの直接的な回答

前所有者が建物の1/5持分を譲渡せず、建物に居座っている状況ですね。 この場合、まず、前所有者と話し合い、建物の1/5持分の譲渡について交渉することが重要です。 話し合いで合意できれば、売買契約を締結し、所有権移転登記(不動産の所有者変更を登記所へ登録すること)を行うことで解決します。

関係する法律や制度

この問題には民法が関係します。民法では、共有物の共有者間での権利義務が規定されています。具体的には、共有者は、共有物の使用、収益、処分について、他の共有者の同意を得なければなりません。 前所有者があなたの同意なく建物を使用し続けているのは、この原則に反している可能性があります。

話し合いが不調に終わった場合、裁判所に「明渡し請求」(相手方に建物を明け渡すよう求める訴訟)を行うことができます。 裁判では、あなたの持分比率(5/4)の大きさと、前所有者の行為が不当であることを主張することになります。

誤解されがちなポイントの整理

「自分の持分が大きいから、自由に使える」という誤解は避けましょう。共有物については、たとえあなたの持分が大きくても、他の共有者の同意なしに、自由に処分したり、使用したりすることはできません。 前所有者の同意を得ずに、一方的に建物を改修したり、使用を制限したりすることは、法律違反となる可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

交渉の際には、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。 彼らは、法律的な知識に基づいて、あなたに有利な交渉を進めてくれます。 また、前所有者との交渉記録をきちんと残しておくことも重要です。 メールや手紙でのやり取り、面談の記録などを残しておけば、裁判になった場合に証拠として役立ちます。

具体的な交渉例としては、「〇〇円でお買い取りいただけませんか?」といった具体的な金額を提示したり、「期限までに回答がない場合は裁判も検討せざるを得ません」といった最終手段を示唆することも有効です。

専門家に相談すべき場合とその理由

話し合いがうまくいかない場合、あるいは、法律的な手続きに不安がある場合は、弁護士や司法書士に相談しましょう。 彼らは、あなたの権利を守るための適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。 特に、裁判手続きは複雑なため、専門家の助けが必要となるケースが多いです。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共有持分の建物において、他の共有者が建物に居座る場合は、まず話し合いによる解決を目指しましょう。 交渉が難航する場合は、弁護士や司法書士に相談し、必要であれば裁判による明渡し請求を検討することが重要です。 自分の権利を守るためにも、専門家の力を借りながら、冷静に対処することが大切です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop