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共有物分割で揉める!納得いかない相続人への効果的な対処法と法的知識

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兄が納得するまで待っていると、いつまでたっても遺産分割が完了しません。裁判は避けたいのですが、兄にどう対応すれば良いのか分かりません。弁護士に相談する以外に、何か良い方法はないでしょうか?
共有物分割(きょうゆうぶつぶんかつ)とは、複数の所有者が共有している不動産(今回のケースでは自宅と土地)を、各共有者の持分に応じて分割する手続きです。相続の場合、遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)の一環として行われます。 共有物分割は、話し合いによって行うのが原則です。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることができます(民法305条)。調停でもまとまらない場合は、裁判による解決となります。
質問者様は、弁護士に作成してもらった3等分案を提示し、兄に選択させることを検討されています。しかし、兄がそれを拒否し、混乱を招いている状況です。このような状況では、まず、兄がなぜ3等分案に反対しているのか、その理由を丁寧に聞き出すことが重要です。反対の理由が明確になれば、それに対応した解決策を検討できます。例えば、兄が経済的に困窮している場合、分割方法の見直しや、一時的な金銭的な援助を検討する必要があるかもしれません。
このケースでは、民法の相続に関する規定(第889条~第900条)と、共有に関する規定(第247条~第259条)が関係します。特に、遺産分割協議がまとまらない場合の調停や裁判手続きについて、民法や民事訴訟法(みんじそしょうほう)の規定が適用されます。
「3等分案を選択させる」という方法は、必ずしも有効とは限りません。兄が、感情的に反対している場合や、他の意図(例えば、遺産の全てを独占したいなど)がある場合は、この方法では解決しない可能性があります。また、弁護士が作成した3等分案が、本当に公正で適切な分割なのか、改めて確認する必要があるかもしれません。
まず、兄と冷静に話し合い、なぜ3等分案に反対するのか、具体的な理由を聞き出しましょう。記録を残すため、話し合いの内容はメモに残しておきましょう。話し合いが難航する場合は、第三者(例えば、信頼できる親族や友人)を仲介役として介入してもらうのも有効な手段です。それでも解決しない場合は、弁護士に相談し、法的措置(調停や裁判)を検討しましょう。
具体的な例として、兄が経済的な理由で反対している場合、兄に有利な条件(例えば、分割時期の変更、金銭の貸与など)を提示することで合意に導ける可能性があります。
話し合いが全く進展しない場合、または、相続財産の価値が非常に高い場合、弁護士に相談することが重要です。弁護士は法律の専門家として、適切なアドバイスを行い、必要に応じて調停や裁判の手続きを代理で行ってくれます。また、複雑な財産分割や、相続人同士の感情的な対立をスムーズに解決するサポートをしてくれます。
共有物分割は、話し合いが基本です。しかし、話し合いが難航する場合は、第三者への仲介や弁護士への相談を検討しましょう。裁判は避けたいという気持ちは理解できますが、必要に応じて法的措置を取ることも視野に入れて、冷静に対処することが重要です。 兄との良好な関係を維持しつつ、円満な解決を目指しましょう。
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