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共有物放棄後の持分帰属:民法255条と具体的な計算方法|不動産共有の落とし穴
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放棄された持分は、残りの私たち2人にどのように分配されるのでしょうか?民法255条を読んでもよく分からず、登記研究という本にも書いてあるらしいのですが、具体的に計算方法が知りたいです。放棄前の割合で分配されるのか、それとも別の方法があるのか不安です。
共有物(複数の者が共同で所有する財産)の共有者の一人が自分の持分を放棄する場合、民法255条が適用されます。この条文では、放棄された持分が他の共有者にどのように帰属するかについて、具体的な計算方法は規定されていません。そのため、判例や学説を参照する必要があります。
質問のケースでは、甲が2分の1、乙と丙がそれぞれ4分の1ずつ共有する建物を共有しています。丙が自分の持分を放棄した場合、その持分は残りの共有者である甲と乙に、放棄前の持分比率に従って帰属します。
具体的には、丙の放棄した4分の1の持分は、甲と乙で2等分されます。つまり、甲は元の2分の1に加えて4分の1の2分の1(8分の2)を、乙も元の4分の1に加えて4分の1の2分の1(8分の2)を取得します。結果として、甲は8分の6(4分の3)、乙は8分の6(4分の3)の持分を持つことになります。
民法255条は、共有物の放棄に関する規定です。この条文は、放棄された共有持分が、他の共有者へどのように帰属するかを明確に定めていません。そのため、判例や学説に基づいて判断されることが一般的です。
放棄後の割合の計算は、放棄前の割合を基準に行います。放棄された持分は、残存共有者間で、放棄前のそれぞれの持分比率に比例して分配されます。単純に「残った人数で割る」というわけではありません。
共有持分の移転には、登記手続きが必要です。丙が放棄した後に、甲と乙はそれぞれの持分割合を反映した新しい登記をする必要があります。この手続きは、司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。
重要:登記手続きを怠ると、所有権の移転が完了せず、法律上のトラブルにつながる可能性があります。
共有物の放棄や持分の移転は、法律的な知識が必要な複雑な手続きです。特に、共有者間で意見が一致しない場合や、高額な不動産を共有している場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は、適切な手続きを案内し、トラブルを未然に防ぐお手伝いをします。
共有物放棄後の持分の帰属は、放棄前の持分比率に従って行われます。残存共有者間で、放棄前の持分比率に比例して分配されることを理解することが重要です。登記手続きは必ず行い、複雑な場合は専門家に相談しましょう。
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