- Q&A
分譲マンション建て替え:お金がない場合の移転費用と売却額の差は?

共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック【悩み】
もし建て替えが決まった場合、お金がない私は別のマンションに引っ越さなければなりません。その際、現在のマンションの価値から、引っ越し費用を引いたお金は戻ってくるのでしょうか?また、建て替えと取り壊し売却では、戻ってくるお金にどれくらいの差があるのでしょうか?
分譲マンションの建て替えは、所有者である区分所有者(マンションの一室を所有する人)の合意によって行われます。 具体的には、区分所有法(民法の特則)に基づき、総戸数の過半数の賛成と、さらに議決権の過半数の賛成が必要になります(議決権は、専有部分の床面積に比例して割り当てられます)。 建て替えが決定すると、建て替え組合(任意団体)が設立され、設計、工事、資金調達などの手続きを進めていきます。
建て替えの場合、現在のマンションを解体し、新しいマンションを建設します。 あなたは、現在のマンションの評価額(換金価値)に相当する金額を受け取ることができます。ただし、建て替えにかかる費用(解体費用、建築費用、諸経費など)を差し引いた金額です。 この費用は、各戸の専有面積に応じて負担割合が決められます。 つまり、単純に「現在のマンションの価値がそのまま戻る」わけではなく、建て替え費用を差し引いた金額があなたに支払われます。 この支払いは、建て替え組合を通じて行われます。
取り壊し売却と建て替えでは、得られる金額に大きな差が生じることがあります。
* **取り壊し売却:** マンションを解体して土地を売却するだけなので、得られる金額は土地の価格に依存します。 建物の価値はゼロになります。
* **建て替え:** 土地と建物の価値を維持した上で、新しいマンションを建設します。 そのため、土地の価格に加え、新しいマンションの価値(将来的な売却益の可能性)も考慮されます。 ただし、建て替え費用が大きく上乗せされるため、必ずしも取り壊し売却より多くの金額を得られるとは限りません。 実際には、建て替え費用、管理費、諸経費など、様々な費用が差し引かれた後の金額があなたに支払われることになります。
建て替えに反対した場合でも、マンションの所有権は放棄する必要はありません。 ただし、建て替えが決定すれば、あなたは現在のマンションに住み続けることはできません。 新しいマンションへの入居を希望しない場合は、建て替え組合から支払われる金額を受け取って、引っ越しをすることになります。
建て替えに関する情報は、管理組合から定期的に提供されます。 重要な決定事項は、総会で説明されますので、積極的に参加し、疑問点を解消しましょう。 また、専門家(弁護士、不動産鑑定士など)に相談することで、自分の権利や利益をしっかり守ることができます。
* 建て替えに関する説明が理解できない場合
* 支払われる金額に納得できない場合
* 建て替えに関する契約内容に不安がある場合
* 他の区分所有者との間でトラブルが発生した場合
これらの場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法律や不動産に関する知識を有しており、あなたの権利を守るために適切なアドバイスをしてくれます。
分譲マンションの建て替えは、多くの手続きと費用を伴う複雑なプロセスです。 事前に情報を十分に収集し、専門家のアドバイスを受けながら、自分の権利と利益を守ることが重要です。 特に、経済的な余裕がない場合は、専門家への相談を強くお勧めします。 建て替えに関する決定は、あなたの将来に大きな影響を与えるため、慎重な判断が必要です。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック