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包括遺贈と遺留分減殺請求:相続財産と権利の複雑な関係を徹底解説

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「被相続人から全部の財産を包括遺贈された共同相続人に対し遺留分権利者が減殺請求をした場合、この遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産の性質を有しない。」という文章の意味が全く分かりません。具体的にどのような状況で、どのような権利が発生するのか教えてください。
まず、相続の基本的な仕組みを理解しましょう。「相続」とは、人が亡くなった(被相続人)際に、その人の財産(遺産)が、法律で定められた相続人(配偶者、子、親など)に引き継がれることです。
「包括遺贈(ほうかついぞう)」とは、被相続人が遺言書で「全ての財産をAさんに贈与する」といったように、遺産全体を特定の相続人に譲り渡すことを指します。
一方、「遺留分(いりゅうぶん)」とは、相続人が最低限確保できる相続財産の割合です。法律で、配偶者や子には一定の割合の相続分が保障されています。例えば、配偶者には相続財産の2分の1、子が2人いる場合はそれぞれ4分の1といった具合です。
「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさつせいきゅう)」とは、遺言によって遺留分を侵害された相続人が、遺贈を受けた相続人に対して、遺留分を確保するために請求する権利です。つまり、遺言によって自分の遺留分が減らされたと感じる相続人が、その減らされた分を取り戻すための権利です。
質問文にある「被相続人から全部の財産を包括遺贈された共同相続人に対し遺留分権利者が減殺請求をした場合、この遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産の性質を有しない」とは、以下のことを意味します。
被相続人の全財産をAさんに包括遺贈したとします。しかし、Bさんには遺留分があったとします。BさんはAさんに対して遺留分減殺請求を行い、Aさんから遺留分相当額を受け取ります。この時、BさんがAさんから受け取るお金や財産は、本来の相続財産とは別のものとして扱われます。つまり、遺産分割の対象にはならないのです。遺産分割は、被相続人の残された財産を相続人同士で分ける手続きですが、遺留分減殺請求によって取得した財産は、その対象外となります。
この内容は、民法(日本の法律)の相続に関する規定に基づいています。具体的には、民法第900条以降の遺留分の規定と、民法第910条以降の遺留分減殺請求に関する規定が関係しています。これらの法律条文は、遺留分を保障し、相続人の権利を守るためのものです。
遺留分減殺請求によって得られる権利は、相続財産の一部ではないという点が、誤解されやすいポイントです。 相続財産は、被相続人が亡くなった時点での財産です。一方、遺留分減殺請求によって得られるものは、遺贈を受けた者から受け取る「お金」や「財産」であり、被相続人の財産とは別物とみなされます。
例えば、被相続人の全財産が1000万円で、配偶者Bさんに遺留分として500万円の権利があったとします。しかし、遺言で全財産をAさんに包括遺贈したため、Bさんは遺留分減殺請求を行います。AさんはBさんに500万円を支払うことになります。この500万円は、遺産分割の対象ではなく、AさんからBさんへの直接的な支払いです。残りの500万円は、Aさんが相続することになります。
相続問題は、法律の知識や手続きが複雑なため、専門家の助けが必要な場合があります。特に、高額な遺産や複雑な家族関係、争族(相続争い)の懸念がある場合は、弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。専門家は、適切なアドバイスと手続きのサポートをしてくれます。
包括遺贈と遺留分減殺請求は、相続において重要な概念です。遺留分減殺請求によって取得した権利は、遺産分割の対象となる相続財産の性質を有しないことを理解することが重要です。相続手続きに迷った際は、専門家への相談を検討しましょう。複雑な法律用語や手続きに戸惑うことなく、円滑な相続を進めるために、専門家の力を借りることをおすすめします。
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