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区分マンション投資の節税対策:減価償却と売却時期の落とし穴を徹底解説!
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減価償却費の按分比率が居住部と付帯設備で1:2と、通常より設備側に偏っているように見えます。15年経過後は節税効果どころか、かえって税金が増えるのではないかと心配です。また、投資物件の返済比率が高く、キャッシュフローがほぼゼロであること、節税効果が年間十数万円程度であることにも懸念を感じています。投資物件の売却時期についても疑問があります。
区分マンション投資とは、マンションの一室を購入して賃貸経営を行い、家賃収入を得る投資方法です。 節税対策として注目されるのは、建物の減価償却(償却資産の価値が時間とともに減少していくことを会計処理で反映すること)を利用できる点です。 減価償却は、建物の取得価額を一定期間にわたって費用として計上することで、その分の所得を減らし、税金を圧縮する効果があります。
建物の減価償却には、法定耐用年数(法律で定められた耐用年数)が適用されます。 鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションの居住部は47年、付帯設備(エレベーターや共用部分など)は15年とされています。 取得価額を居住部と付帯設備に按分(割合を決めること)し、それぞれの耐用年数で償却していくのが一般的です。
質問者様の友人のケースでは、減価償却費の按分比率が居住部と付帯設備で1:2と、設備側に偏っている点が懸念材料です。通常は3:1や7:3といった比率が一般的です。しかし、これはあくまで慣例であり、必ずしもこの比率でなければならないわけではありません。 税務署が不当と判断しない限り、この比率で減価償却を行うことは可能です。
15年経過後に税金が増えるという懸念ですが、これは誤解です。 減価償却は、建物の取得価額を償却期間にわたって費用として計上するものであり、償却期間終了後も税金が増えるわけではありません。 償却期間が終了した後は、減価償却費が計上されなくなるため、所得が大きくなり、税金が増えるように感じるかもしれませんが、これは本来の所得が反映された結果です。
15年以内の売却が一般的であるという点も、必ずしもそうとは言えません。 物件の状況や投資家の戦略によって売却時期は大きく異なります。 しかし、多くの投資家は、減価償却効果が大きい初期のうちに売却することで、キャピタルゲイン(売却益)と減価償却による節税効果を両立させようとする傾向があります。
減価償却に関する規定は、所得税法に定められています。 具体的には、償却資産の耐用年数、償却方法などが規定されています。 税務署の判断基準に沿った適切な減価償却を行うことが重要です。
減価償却は、税金を「減らす」のではなく、「繰り延べる」効果があります。 償却期間中は税負担が軽減されますが、償却期間終了後には、その分を支払うことになります。 そのため、減価償却だけで節税効果を過大評価するのは危険です。
区分マンション投資は、リスクも伴います。 空室リスク、金利上昇リスク、不動産価格の下落リスクなど、様々なリスクを考慮する必要があります。 友人のケースでは、返済比率が高く、キャッシュフローがほぼゼロである点が大きな懸念材料です。 このような物件は、リスクが高いため、慎重な検討が必要です。 他の物件を探したり、金融機関を比較検討したりするべきです。
複雑な税制や不動産に関する専門的な知識がない場合は、税理士や不動産鑑定士などの専門家に相談することが重要です。 彼らは、投資家の状況や物件の特性を考慮した上で、最適な投資戦略をアドバイスしてくれます。
区分マンション投資における減価償却は、節税効果がある一方で、リスクも伴います。 減価償却の仕組みを正しく理解し、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に投資を進めることが大切です。 安易な節税目的だけで投資を決めるのではなく、物件の収益性やリスクを総合的に判断することが重要です。 また、営業担当者の説明を鵜呑みにせず、自分でしっかりと情報を集め、判断することが不可欠です。
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