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区分所有マンションの共有部分:水道ポンプ修理費用の負担義務について徹底解説!

【背景】
* 知人2名でビルを共同所有しています。
* ビルの水道設備のポンプが故障し、修理が必要になりました。
* 修理費用を負担するよう、もう一方の所有者に請求しました。

【悩み】
* 知人の所有する階ではポンプを使用していないため、修理費用を負担する義務がないと言われています。
* 共有部分である水道ポンプの修理費用は、使用の有無に関わらず、所有者全員で負担する必要があるのか知りたいです。
* 使用していない共有部分の修繕費用負担について、法律的な根拠を知りたいです。

使用の有無に関わらず、共有部分の維持管理費用は持分比率で負担義務があります。

1. 区分所有における共有部分とは?

区分所有法(民法の区分所有に関する規定)では、建物の共有部分と専有部分とを明確に規定しています。共有部分は、建物の構造上、区分所有者全員が共有して使用する部分です。例えば、玄関ホール、廊下、階段、屋上、そして今回のケースのような給排水設備(水道ポンプを含む)などが該当します。
専有部分は、個々の区分所有者が単独で占有し、自由に使用できる部分です。各戸の居室やキッチン、浴室などがこれにあたります。

2. 今回のケースへの直接的な回答

結論から言うと、ポンプを使用していない階であっても、水道ポンプは建物の共有部分であるため、その修理費用を負担する義務があります。区分所有法では、共有部分の維持管理費用は、各区分所有者の持分比率で負担することが定められています(民法260条)。所有者間の契約で別途定めがない限り、使用の有無は関係ありません。

3. 関係する法律や制度

関係する法律は、主に**区分所有法(民法第211条以下)**です。この法律では、共有部分の管理、修繕、費用負担について規定されています。特に、共有部分の維持保全に必要な費用は、各区分所有者の持分に応じて負担する義務があると明記されています。

4. 誤解されがちなポイントの整理

「使用していないから費用を払う必要がない」という考えは、大きな誤解です。共有部分は、たとえ個々の区分所有者が直接使用していなくても、建物の維持管理に不可欠なものです。水道ポンプは、建物の機能を維持するために必要不可欠な設備であり、その修理費用は、建物全体の価値を維持するために必要な費用と考えるべきです。エレベーターと同様に、全ての区分所有者にとっての共有財産です。

5. 実務的なアドバイスや具体例の紹介

今回のケースでは、まず、2人の所有者間で、修理費用を各々の持分比率で負担する旨の合意形成を図るべきです。合意ができない場合は、**区分所有法に基づき、管理規約(マンションであれば管理規約、ビルであれば類似の規約)**を確認し、費用負担に関する規定に従う必要があります。それでも解決しない場合は、裁判による解決も考えられます。

6. 専門家に相談すべき場合とその理由

所有者間で合意が得られない場合、または管理規約に費用負担に関する明確な規定がない場合は、弁護士や不動産専門家への相談がおすすめです。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、紛争解決を支援してくれます。特に、高額な修理費用がかかる場合や、複雑な所有形態の場合には、専門家の助言が不可欠です。

7. まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

区分所有における共有部分の維持管理費用は、使用の有無に関わらず、各区分所有者の持分比率で負担する義務があります。水道ポンプは共有部分であるため、使用していなくても修理費用を負担する必要があります。所有者間で合意ができない場合は、管理規約を確認し、それでも解決しない場合は、専門家への相談を検討しましょう。 紛争を未然に防ぐためにも、事前に管理規約をよく理解し、共有部分の維持管理について明確な合意をしておくことが重要です。

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