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区分所有建物の共有持分:通路やエレベーターの持分を専有部分の床面積割合で定める意味とは?

【背景】
マンションを購入することになり、管理規約を読んでいると「共有部分の共有持分」という記述があり、通路やエレベーターの持分が専有部分の床面積割合で定められていることに疑問を感じました。

【悩み】
共有部分の共有持分を専有部分の床面積割合で定める必要性や意味がわかりません。単に床面積が広いからといって、通路やエレベーターの使用頻度が高いとは限らないと思うのですが…。

共有持分は、区分所有者の権利を明確化するため、床面積割合で按分するのが一般的です。

回答と解説

テーマの基礎知識:区分所有と共有持分

マンションなどの区分所有建物(複数の専有部分と共有部分からなる建物)では、建物全体は「共有部分」と個々の住戸である「専有部分」に分けられます。 共有部分は、玄関ホール、廊下、エレベーター、外壁など、区分所有者全員が共有して使用する部分です。 専有部分は、個々の住戸や店舗など、特定の区分所有者が専有使用する部分です。

区分所有法(民法の区分所有に関する規定)では、共有部分の所有権は、各区分所有者がその専有部分の面積に応じて共有する「共有持分」という形で、所有権が分割されています。 これは、共有部分の維持管理費用や修繕費用を負担する割合を決めるための重要な要素となります。

今回のケースへの直接的な回答

質問者様がおっしゃる通り、通路やエレベーターの使用頻度と専有部分の床面積は必ずしも比例しません。しかし、共有持分の配分は、専有部分の床面積割合で定めるのが一般的です。これは、管理の簡素化と公平性の確保を目的としています。 複雑な計算式を用いて使用頻度を算出するよりも、床面積割合による按分の方が、管理組合運営の効率性を高めることができるからです。

関係する法律や制度:区分所有法

区分所有法は、区分所有建物の所有と管理に関する法律です。この法律に基づき、共有部分の維持管理費用や修繕費用は、各区分所有者の共有持分に応じて負担する義務があります。 共有持分の算定方法は、原則として、各専有部分の床面積の割合に基づきますが、管理規約で別途定めることも可能です。

誤解されがちなポイントの整理

共有持分は、共有部分の使用権の大小を表すものではありません。 例えば、床面積が大きいからといって、通路を独占的に使用できるわけではありません。共有持分は、共有部分の維持管理費用や修繕費用を負担する割合を決定するための指標です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

多くのマンションでは、共有持分は専有部分の床面積割合で決定されています。 管理規約にその旨が記載されているはずです。 もし、管理規約に特別な規定がない場合、管理組合に確認することをお勧めします。 また、管理組合の総会で、共有持分の算定方法の見直しを提案することも可能です。ただし、多くの区分所有者の合意が必要となるため、容易ではありません。

専門家に相談すべき場合とその理由

管理規約の内容が複雑で理解できない場合、または共有持分に関する紛争が発生した場合には、弁護士や不動産専門家への相談が有効です。専門家は、法律に基づいた適切なアドバイスを提供してくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

共有部分の共有持分は、専有部分の床面積割合で定めるのが一般的です。これは、管理の簡素化と公平性を目的としています。 使用頻度とは必ずしも一致しないものの、管理組合運営の効率性を高める上で重要な役割を果たしています。 疑問点があれば、管理規約を確認するか、管理組合や専門家に相談しましょう。 共有持分は、単なる数字ではなく、区分所有者としての権利と義務を規定する重要な要素であることを理解することが大切です。

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