原付事故で相手が骨折、自分が全身打撲…診断書提出で損する?状況別に解説
質問の概要
【背景】
- 先日、原付同士の事故を起こしました。過失割合は自分が9割です。
- 相手は手首を骨折し、自分は全身打撲を負いました。
- 事故は初めてで、警察の取り調べ時に診断書を提出しようとしました。
- 警察官から、診断書を提出すると「損をする可能性がある」と言われました。
【悩み】
- 自分が悪いのは分かっているが、診断書を提出するべきか迷っています。
- 提出した場合としない場合のメリット・デメリットを知りたいです。
診断書の提出は、状況により判断が異なります。相手への処罰を望まないなら、提出しない選択肢も。弁護士への相談も検討しましょう。
回答と解説
テーマの基礎知識:交通事故と診断書
交通事故(こうつうじこ)に遭うと、怪我の程度を証明するために「診断書(しんだんしょ)」が必要になることがあります。 診断書は、医師が作成し、怪我の場所や程度、治療期間などを客観的に記録する書類です。
この診断書は、主に以下の目的で使用されます。
- 損害賠償請求(そんがいばいしょうせいきゅう): 怪我の治療費や、怪我によって働けなくなった場合の収入の補償などを請求する際に必要になります。
- 刑事手続き(けいじてつづき): 事故の加害者が刑事責任を問われる場合、怪我の程度が量刑(刑罰の重さ)に影響することがあります。
- 保険請求(ほけんせいきゅう): 加入している保険会社に保険金を請求する際に、怪我の証明として提出します。
今回のケースでは、原付同士の事故で、相手が怪我をし、自分も怪我をしています。 診断書の提出は、今後の対応に大きく影響する可能性があるため、慎重に検討する必要があります。
今回のケースへの直接的な回答:診断書提出の選択肢
今回の事故で、あなたが9割悪いという状況を考えると、診断書の提出については、いくつかの選択肢が考えられます。
1. 相手の診断書を提出しない:
- 相手が手首を骨折しているため、相手があなたを刑事告訴(けいじこくそ)する可能性があります。
- 相手があなたを刑事告訴した場合、警察は捜査を行い、検察官が起訴(きそ)するかどうかを判断します。
- 起訴された場合、刑事裁判(けいじさいばん)となり、罰金や禁錮(きんこ)などの刑罰が科せられる可能性があります。
- 警察官が言及したように、あなたが診断書を提出した場合、相手に処罰を求めるような印象を与えてしまう可能性があります。
2. 自分の診断書を提出する:
- あなたが全身打撲を負っているため、治療費や慰謝料(いしゃりょう)を請求するために必要となる場合があります。
- ただし、過失割合が9割であるため、相手に損害賠償を請求できる金額は限られます。
- 相手があなたに損害賠償を請求する可能性もあります。
3. 弁護士に相談する:
- 事故の状況や、今後の対応について、専門家である弁護士に相談することが、最も適切な方法です。
- 弁護士は、あなたの状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれます。
- 弁護士に依頼することで、示談交渉(じだんこうしょう)などをスムーズに進めることができます。
関係する法律や制度:過失割合と刑事責任
交通事故に関係する主な法律は、以下の通りです。
- 道路交通法(どうろこうつうほう): 交通ルールを定めており、違反した場合は罰金や免許停止などの処分が科せられます。
- 自動車損害賠償保障法(じどうしゃそんがいばいしょうほしょうほう): 交通事故による被害者の救済を目的としており、自賠責保険(じばいせきほけん)への加入を義務付けています。
- 刑法(けいほう): 交通事故で人を死傷させた場合、過失運転致死傷罪(かしつうんてんちししょうざい)などの罪に問われる可能性があります。
今回のケースでは、過失割合が9割であるため、あなたが刑事責任を問われる可能性は高いです。 また、相手が怪我をしているため、損害賠償責任も発生します。
過失割合(かしつわりあい)とは、事故の原因に対する当事者の責任の割合を指します。 9割の過失があるということは、事故の原因の大部分があなたにあることを意味します。
刑事責任(けいじせきにん)とは、犯罪行為を行った場合に問われる責任のことです。 交通事故の場合、過失運転致死傷罪などが適用される可能性があります。
誤解されがちなポイントの整理:診断書提出と損得
警察官が「損するかも」と言ったのは、診断書の提出が、相手との関係や、今後の手続きに影響を与える可能性があるからです。 診断書の提出によって、必ずしも「損」をするわけではありませんが、誤解が生じやすいポイントがあります。
- 相手への印象: 相手が怪我をしているのに、あなたが診断書を提出すると、「自分も怪我をしているから、相手を訴えたいのか」という印象を与えてしまう可能性があります。
- 刑事手続きへの影響: 刑事事件(けいじじけん)になった場合、あなたの怪我の程度は、量刑に影響する可能性があります。 しかし、過失割合が9割であることを考えると、あなたの怪我の程度が量刑に大きく影響する可能性は低いかもしれません。
- 損害賠償請求: あなたが相手に損害賠償を請求する場合、あなたの怪我の治療費や慰謝料を請求できます。 しかし、過失割合が9割であるため、請求できる金額は限られます。 相手から損害賠償を請求される可能性も考慮する必要があります。
実務的なアドバイスや具体例の紹介:示談交渉と保険
今回の事故後の対応として、以下の点に注意しましょう。
- 示談交渉(じだんこうしょう): 相手との間で、損害賠償について話し合うことを示談交渉といいます。 示談交渉は、弁護士に依頼することもできます。 示談が成立すれば、民事訴訟(みんじそしょう)を起こされるリスクを避けることができます。
- 保険会社との連携: 加入している自動車保険会社に連絡し、事故の状況を報告しましょう。 保険会社は、示談交渉や、損害賠償の手続きをサポートしてくれます。
- 治療と通院: 自分の怪我の治療をきちんと受け、医師の指示に従いましょう。 治療費や通院にかかった費用は、損害賠償の対象となります。
- 証拠の収集: 事故現場の写真や、ドライブレコーダーの映像など、事故の状況を証明できる証拠を収集しておきましょう。
具体例:
あなたが、相手に怪我をさせてしまい、相手があなたを刑事告訴し、刑事裁判になったとします。 この場合、あなたの怪我の治療費や慰謝料は、相手に請求できません。 しかし、示談交渉によって、相手との間で解決を図ることは可能です。
また、相手が加入している自動車保険会社から、治療費や慰謝料が支払われることもあります。
専門家に相談すべき場合とその理由:弁護士の役割
今回のケースでは、弁護士に相談することをお勧めします。 弁護士は、法律の専門家であり、あなたの状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれます。
弁護士に相談するメリット:
- 法的アドバイス: 事故の状況や、今後の対応について、法律的なアドバイスを受けることができます。
- 示談交渉の代行: 相手との示談交渉を、弁護士に代行してもらうことができます。
- 書類作成のサポート: 損害賠償請求や、刑事告訴の手続きに必要な書類の作成をサポートしてくれます。
- 精神的なサポート: 事故後の対応は、精神的な負担が大きいものです。 弁護士は、あなたの精神的な負担を軽減するために、サポートしてくれます。
弁護士費用は、相談料や着手金、成功報酬などがあります。 費用の詳細については、弁護士に直接確認してください。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の事故では、あなたが9割の過失があるため、診断書の提出について慎重に検討する必要があります。 相手への印象、刑事手続きへの影響、損害賠償請求などを考慮し、最適な選択肢を選びましょう。
重要なポイント:
- 診断書の提出は、必ずしも「損」をするわけではない。
- 相手との関係や、今後の手続きに影響を与える可能性がある。
- 弁護士に相談し、専門的なアドバイスを受けることが重要。
- 示談交渉や保険会社との連携をスムーズに進める。
事故に遭われたことは大変ですが、冷静に状況を把握し、適切な対応をとることが大切です。 専門家のアドバイスを受けながら、今後の手続きを進めていきましょう。