テーマの基礎知識:放置車両とは?
自分の土地に、他人の車が勝手に放置されている状況を「放置車両」と呼びます。
今回のケースでは、友人の車がそれに該当しますね。
放置車両は、土地の利用を妨げるだけでなく、様々な問題を引き起こす可能性があります。
例えば、不法投棄とみなされたり、近隣住民とのトラブルに発展したりすることも考えられます。
放置車両を勝手に処分することは、法律で禁止されています。
これは、他人の財産を無断で処分することになるからです(不法行為)。
そのため、適切な手続きを踏む必要があります。
今回のケースへの直接的な回答
結論から言うと、ナンバープレートと車検証だけ取得して、車体を解体業者に出すことは、現時点では難しいでしょう。
なぜなら、車の所有権はローン会社(日本信販)にある可能性が高く、友人も使用者であるため、両者の許可なく処分することは、法的にリスクを伴うからです。
しかし、放置された車をそのままにしておくわけにもいきません。
この問題を解決するためには、以下の手順で進めることをおすすめします。
- 友人への通知: まずは、内容証明郵便(後で説明します)で、友人に車の状況を伝え、一定期間内に撤去するよう求めます。
- 所有権者の調査: 車検証に記載されているローン会社(日本信販)に連絡を取り、現在の車の状況や、今後の対応について相談します。
- 法的手段: 友人が撤去に応じない場合や、連絡が取れない場合は、裁判所を通じて、車の撤去を求める手続き(訴訟)を検討します。
- 最終的な処分: 裁判所の判決に基づき、車両を処分します。この際、解体業者に依頼することになります。
関係する法律や制度:知っておくべきこと
放置車両に関係する法律として、主に以下のものが挙げられます。
- 民法: 土地所有者は、自分の土地を不法に占有している者に対して、その土地からの立ち退きを求める権利があります(民法206条)。
- 自動車保管場所の確保等に関する法律(車庫法): 長期間、適切な場所に保管されていない車に対して、撤去を命じたり、罰金を科したりする場合があります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法): 放置された車が、不法投棄とみなされる可能性があります。
これらの法律に基づき、放置車両の所有者や占有者は、適切な対応を求められます。
誤解されがちなポイントの整理:注意すべき点
放置車両に関する誤解として、以下のようなものがあります。
- 勝手に処分できる: どんな場合でも、勝手に他人の車を処分することはできません。必ず、法的な手続きを踏む必要があります。
- 警察に相談すれば解決する: 警察は、犯罪に関わる問題(例えば、盗難)については対応しますが、民事上の問題(例えば、放置車両)については、基本的に当事者間の解決を促します。
- すぐにレッカー移動できる: レッカー移動も、所有者の許可なく行うことはできません。
これらの誤解を解き、正しい知識を持つことが重要です。
実務的なアドバイスや具体例の紹介
今回のケースで、具体的にどのような手続きを進めるべきか、ステップごとに解説します。
- 内容証明郵便の送付:
内容証明郵便とは、郵便局が「いつ、誰が、誰に、どのような内容の手紙を送ったか」を証明してくれるサービスです。
これにより、後々「手紙を受け取っていない」と言われた場合でも、証拠として利用できます。
内容証明郵便には、以下の内容を記載します。- 車の詳細(車種、ナンバー、車検証の情報など)
- 放置されている状況
- 撤去を求める期限(通常は1〜2週間程度)
- 期限内に撤去されない場合は、法的手段を取る旨
内容証明郵便は、郵便局で手続きできます。
弁護士に依頼することも可能です。 - 所有権者(ローン会社)との連絡:
車検証に記載されているローン会社に連絡を取り、状況を説明します。
ローン会社は、車の所有者として、今後の対応についてアドバイスをしてくれる可能性があります。
場合によっては、所有権を放棄してくれることもあります。 - 裁判手続き:
友人が内容証明郵便に応じない場合や、連絡が取れない場合は、裁判所に訴訟を起こすことを検討します。
訴訟では、裁判官が状況を判断し、友人に車の撤去を命じる判決を下す可能性があります。
訴訟には、弁護士への依頼が必要です。 - 車両の処分:
裁判所の判決に基づき、車両を解体業者に依頼して処分します。
この際、必要な書類(判決文、車検証、身分証明書など)を準備する必要があります。
専門家に相談すべき場合とその理由
今回のケースでは、以下の状況になった場合は、専門家への相談を強くおすすめします。
- 友人との交渉がうまくいかない場合:
弁護士に相談することで、法的なアドバイスを受け、適切な対応を取ることができます。
内容証明郵便の作成や、交渉を代行してもらうことも可能です。 - 裁判手続きが必要な場合:
訴訟は、専門的な知識が必要になります。
弁護士に依頼することで、スムーズに手続きを進めることができます。 - 所有権が複雑な場合:
ローン会社が所有者であるなど、所有権が複雑な場合は、専門家のサポートが不可欠です。
- 精神的な負担が大きい場合:
放置車両の問題は、精神的な負担が大きいものです。
専門家に相談することで、精神的なサポートも得られます。
専門家としては、弁護士、行政書士、土地家屋調査士などが挙げられます。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の問題解決のポイントは、以下の通りです。
- まずは友人に通知: 内容証明郵便で、友人に車の状況を伝え、撤去を求めましょう。
- 所有権者と連絡: 車検証に記載されているローン会社に連絡し、今後の対応について相談しましょう。
- 法的手続きの検討: 友人が撤去に応じない場合は、裁判所を通じて、車の撤去を求める手続きを検討しましょう。
- 専門家への相談: 問題が複雑な場合や、交渉がうまくいかない場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
放置車両の問題は、時間と手間がかかりますが、適切な手続きを踏むことで解決できます。
諦めずに、一つずつ問題を解決していきましょう。

