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収益物件売却後の境界線問題!土地家屋調査士費用は売主負担?

質問の概要

【背景】

  • 収益物件を売却しました。
  • 売却後、不動産屋から電話があり、境界線について隣地所有者との間で問題が発生していると伝えられました。
  • 3人いる隣地所有者のうち、2人とは円満に話がつきました。
  • 残りの1人との間で話がまとまらず、土地家屋調査士(土地や建物の調査・測量を行う専門家)を入れることになりました。

【悩み】

不動産屋から、土地家屋調査士の費用を売主である私が負担するように言われました。売主がこの費用を支払う必要があるのかどうか、疑問に感じています。

土地家屋調査士費用の負担は、売買契約の内容や状況によって異なります。まずは売買契約書を確認し、専門家への相談を検討しましょう。

回答と解説

テーマの基礎知識:境界線と土地家屋調査士とは?

不動産取引において、境界線は非常に重要な要素です。境界線とは、土地と土地との間の区切りを示す線であり、所有権の範囲を明確にするものです。この境界線が曖昧であったり、隣地所有者との間で認識が異なっていたりすると、様々なトラブルの原因となります。

土地家屋調査士は、土地や建物の調査・測量を行う専門家です。具体的には、土地の形状や面積を測量し、境界線の位置を確定する業務を行います。また、法務局に提出する書類の作成も行います。

今回のケースでは、売却した収益物件の境界線について、隣地所有者との間で意見の相違が生じ、その解決のために土地家屋調査士が必要になったという状況です。

今回のケースへの直接的な回答:費用負担の原則

原則として、不動産の売買における費用負担は、売買契約書に定められた内容に従います。売買契約書には、境界線の確定や測量に関する費用をどちらが負担するのか、明記されていることが一般的です。

もし、売買契約書に境界線に関する費用の負担について明確な記載がない場合、民法の原則に従うことになります。民法では、売主は「瑕疵担保責任」(かし たんぽ せきにん)(※1)を負う場合があります。これは、売却した不動産に隠れた欠陥があった場合、売主が責任を負うというものです。しかし、2020年4月1日の民法改正により、この瑕疵担保責任は「契約不適合責任」へと変更されました。

今回のケースでは、境界線が確定していないことが、売買契約における「契約不適合」に該当する可能性があり、その場合、売主が費用を負担する可能性も出てきます。ただし、契約不適合責任の範囲や具体的な対応は、個別の状況によって異なります。

(※1)瑕疵担保責任:売買された不動産に隠れた欠陥(瑕疵)があった場合に、売主が買主に対して負う責任のこと。契約不適合責任に移行しました。

関係する法律や制度:民法と不動産登記法

今回の問題に関連する主な法律は、民法と不動産登記法です。

  • 民法:売買契約や所有権に関する基本的なルールを定めています。契約不適合責任など、売主と買主の権利義務についても規定しています。
  • 不動産登記法:土地や建物の権利関係を公示するための登記制度について定めています。境界線の確定や登記に関わる手続きも、この法律に基づいています。

これらの法律は、不動産取引におけるトラブルを未然に防ぎ、公平な取引を促進するために重要な役割を果たしています。

誤解されがちなポイントの整理:境界線トラブルと費用負担

境界線に関する費用負担について、よくある誤解を整理しましょう。

  • 誤解1:必ず売主が費用を負担しなければならない。
  •                                                                                                              必ずしもそうではありません。売買契約書の内容や、境界線トラブルの原因によって、買主が負担する場合もあります。

  • 誤解2:不動産屋の言う通りにしなければならない。
  •                                                                                                              不動産屋のアドバイスは参考になりますが、最終的な判断はご自身で行う必要があります。契約書の内容をよく確認し、必要であれば専門家に相談しましょう。

  • 誤解3:境界線トラブルは必ず解決できる。
  •                                                                                                              隣地所有者との合意が得られない場合など、解決が難しいケースもあります。専門家と相談し、現実的な解決策を探ることが重要です。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:売買契約書と交渉のポイント

今回のケースで、具体的にどのような対応をすれば良いか、実務的なアドバイスをします。

  1. 売買契約書の確認
  2. まずは、売買契約書の内容を隅々まで確認しましょう。特に、境界線や測量に関する条項があるか、費用負担についてどのような規定があるかを注意深く確認してください。もし不明な点があれば、不動産屋に質問し、説明を求めましょう。

  3. 不動産屋との協議
  4. 不動産屋は、売買の仲介者として、売主と買主の双方の利益を考慮する義務があります。境界線問題について、不動産屋がどのような考えを持っているのか、費用負担についてどのように考えているのかを、詳しく話し合いましょう。不動産屋が一方的に費用負担を求めてくる場合は、その根拠を明確に説明してもらいましょう。

  5. 隣地所有者との交渉
  6. 隣地所有者との交渉は、感情的にならず、冷静に行うことが重要です。まずは、なぜ境界線について意見が対立しているのか、その原因を理解しようと努めましょう。お互いの主張を尊重し、建設的な話し合いを心がけましょう。必要であれば、弁護士や土地家屋調査士などの専門家を交えて交渉することも有効です。

  7. 専門家への相談
  8. 境界線問題は、専門的な知識が必要となる場合があります。弁護士や土地家屋調査士に相談することで、法的観点からのアドバイスや、測量に関する専門的な知識を得ることができます。専門家は、問題解決に向けた具体的なアドバイスや、交渉のサポートをしてくれます。

専門家に相談すべき場合とその理由:弁護士と土地家屋調査士の役割

今回のケースでは、以下のような場合に専門家への相談を検討しましょう。

  • 売買契約書の内容が不明確な場合
  • 売買契約書の内容が難解で理解できない場合や、契約書に境界線に関する記載がない場合は、弁護士に相談し、契約内容の解釈についてアドバイスを受けると良いでしょう。

  • 隣地所有者との交渉が難航している場合
  • 隣地所有者との話し合いがうまくいかない場合や、感情的な対立が激化している場合は、弁護士に交渉を依頼することも検討しましょう。弁護士は、法的な知識と交渉力で、問題解決をサポートしてくれます。

  • 境界線の確定が必要な場合
  • 境界線の位置が不明確で、測量が必要な場合は、土地家屋調査士に相談しましょう。土地家屋調査士は、専門的な測量技術と知識で、境界線を確定し、登記手続きをサポートしてくれます。

  • 法的トラブルに発展する可能性がある場合
  • 隣地所有者との間で訴訟や調停などの法的トラブルに発展する可能性がある場合は、弁護士に相談し、法的対応についてアドバイスを受けることが重要です。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問に対する重要ポイントをまとめます。

  • 売買契約書の確認が最優先:境界線に関する費用負担は、売買契約書の内容に従うのが原則です。まずは契約書をよく確認しましょう。
  • 不動産屋との協議も重要:不動産屋との間で、費用負担についてどのように合意したのか、経緯を整理しましょう。
  • 専門家への相談も検討:契約内容が不明確な場合や、隣地所有者との交渉が難航している場合は、弁護士や土地家屋調査士などの専門家に相談しましょう。
  • 冷静な対応を心がける:境界線問題は、感情的にならず、冷静に対応することが重要です。

今回のケースでは、売買契約書の内容を精査し、不動産屋との協議を通じて、費用負担の根拠を明確にすることが重要です。必要に応じて、弁護士や土地家屋調査士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることで、問題解決に向けて進むことができます。

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