収益物件購入の基礎知識:不動産投資の第一歩
収益物件とは、賃料収入を得ることを目的として所有する不動産のことです。マンション、アパート、戸建て、オフィスビルなど、様々な種類があります。不動産投資は、安定した収入源を確保できる可能性がある一方で、様々なリスクも存在します。
不動産投資を始めるにあたって、まず理解しておくべきは「利回り」という概念です。利回りとは、投資額に対してどの程度の収益が得られるかを示す指標で、以下の2種類があります。
- 表面利回り:年間家賃収入を物件価格で割ったもの。管理費や税金などは考慮されていません。
- 実質利回り:年間家賃収入から管理費、固定資産税などの費用を差し引き、物件価格に購入時の諸費用を足したもので割ったもの。より現実的な収益性を把握できます。
今回の質問にあるように、利回りの高い物件は魅力的ですが、それにはリスクも伴います。
今回のケースへの直接的な回答:融資と利回りのバランス
質問者様のケースでは、高利回りの物件と低利回りだが融資を受けやすい物件のどちらを選ぶかという問題です。結論から言うと、融資を受けやすい、つまり合法的な物件を選ぶ方が、長期的な視点で見ると有利になる可能性が高いです。
高利回りの物件は、違法建築である可能性があり、融資が受けにくいというリスクがあります。融資が少ないと、自己資金での負担が大きくなり、レバレッジ効果(少ない自己資金で大きな投資効果を得ること)を活かしにくくなります。また、将来的に売却する際にも、違法建築物件は買い手がつきにくく、売却価格が低くなる可能性もあります。
一方、低利回りでも融資が受けやすい合法的な物件は、自己資金の負担が少なく、レバレッジ効果を活かしやすいです。また、安定した賃料収入が見込めるため、長期的な視点での資産形成に適しています。
ただし、低利回り物件を選ぶ場合でも、物件の管理費や修繕費、固定資産税などの費用を考慮し、実質利回りをしっかりと計算することが重要です。
関係する法律や制度:建築基準法と融資
不動産投資に関係する重要な法律の一つに、建築基準法があります。建築基準法は、建物の構造や設備、用途などに関する基準を定めており、建築物の安全性を確保することを目的としています。
違法建築とは、この建築基準法に違反して建てられた建物のことです。違法建築は、倒壊の危険性があったり、防火性能が低かったりするなど、様々なリスクを抱えています。
金融機関は、融資を行う際に、その物件が建築基準法に適合しているかどうかを確認します。適合していない場合、融資を渋ったり、融資額を減らしたりすることがあります。これは、金融機関が、融資した物件に問題が生じた場合に、貸し倒れのリスクを回避するためです。
また、検査済証は、建築確認申請に基づいて建築されたことを証明する書類です。検査済証がある物件は、建築基準法に適合している可能性が高いと判断されます。
誤解されがちなポイント:高利回りの罠
不動産投資において、高利回りの物件は魅力的に見えますが、いくつかの誤解されやすいポイントがあります。
- 高利回りは高リスク:高利回りの物件は、何らかのリスクを抱えている可能性が高いです。例えば、空室率が高い、修繕費が高い、立地条件が悪いなどです。
- 表面利回りだけでは判断できない:表面利回りだけでなく、実質利回りや、物件の管理状況、周辺環境などを総合的に判断する必要があります。
- 違法建築のリスク:高利回りの物件の中には、違法建築であるものが含まれている可能性があります。違法建築は、融資が受けにくいだけでなく、将来的に売却が困難になるリスクがあります。
高利回りの物件に飛びつく前に、そのリスクをしっかりと理解し、慎重に検討することが重要です。
実務的なアドバイス:物件選びのポイント
収益物件を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- 物件の調査:
- 重要事項説明:不動産会社から受け取る重要事項説明書を隅々まで確認し、物件の法的規制や権利関係、設備の状況などを把握しましょう。
- 現地調査:実際に物件を訪れて、周辺環境や建物の状態を確認しましょう。
- インスペクション(建物診断):専門業者に依頼して、建物の劣化状況や修繕が必要な箇所などを診断してもらうのも良いでしょう。
- 利回りの計算:
- 表面利回りだけでなく、実質利回りを計算し、物件の収益性を正確に把握しましょう。
- 将来的な費用(修繕費、固定資産税など)も考慮して、長期的な収益性を予測しましょう。
- 融資の検討:
- 複数の金融機関に融資の相談をし、金利や融資条件を比較検討しましょう。
- 融資審査に通るためには、自己資金の準備や、安定した収入があることが重要です。
- 専門家への相談:
- 不動産会社、税理士、弁護士など、専門家のアドバイスを受けながら、物件選びを進めましょう。
専門家に相談すべき場合とその理由
不動産投資は専門的な知識が必要となる分野です。以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 物件の法的規制について詳しく知りたい場合:弁護士や不動産鑑定士に相談し、物件の法的リスクを評価してもらいましょう。
- 税金について詳しく知りたい場合:税理士に相談し、節税対策や確定申告についてアドバイスを受けましょう。
- 融資について詳しく知りたい場合:ファイナンシャルプランナーや金融機関の担当者に相談し、最適な融資プランを検討しましょう。
- 物件の管理について詳しく知りたい場合:不動産管理会社に相談し、管理委託や入居者募集についてアドバイスを受けましょう。
専門家のアドバイスを受けることで、リスクを軽減し、より安全で効率的な不動産投資を行うことができます。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 高利回り物件のリスク:高利回り物件は、違法建築である可能性があり、融資が受けにくく、将来的な売却が困難になるリスクがあります。
- 融資の重要性:融資を受けやすい合法的な物件を選ぶことで、自己資金の負担を減らし、レバレッジ効果を活かし、長期的な資産形成を目指せます。
- 物件選びのポイント:物件の調査、利回りの計算、融資の検討、専門家への相談などを通して、リスクを軽減し、最適な物件を選びましょう。
- 専門家の活用:弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家のアドバイスを受け、不動産投資のリスクを管理しましょう。
不動産投資は、慎重な検討と準備が必要です。焦らず、情報収集を行い、自分に合った投資戦略を立てましょう。

