• Q&A
  • 叔父からの不動産相続:売却困難時の固定資産税と相続放棄の疑問を徹底解説!

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

叔父からの不動産相続:売却困難時の固定資産税と相続放棄の疑問を徹底解説!

叔父が他界し、配偶者も子もなく、私の父(叔父の弟)も他界しているため、甥の私と私の妹と、叔母3人の5人で遺産相続することになりました。預貯金は叔母3人で分割することになり、私と妹には不動産を売却した利益を5人で分けてもらえることになりました。遺産分割協議で、叔母の一人が単独で不動産を取得し、代表で不動産を売却し税金や手数料などを引いた金額を分配することになっておりますが、そこで質問がございます。

①不動産が売却できなかった場合の固定資産税は、単独取得した叔母だけに支払う義務があるのでしょうか?それとも相続人全員に支払う義務があり、私や妹に請求された場合は、預貯金は分配されていませんが、支払わないといけないのでしょうか?

②また、不動産が売却できず叔母が他界した時は、不動産の所有者は、叔母の子が相続放棄しなければ叔母の子になり、私や妹は相続人から外れ、固定資産税を支払う義務はなくなるのでしょうか?(そのかわり売却できた場合の分配金は貰えなくても構いません。)逆に叔母の子が相続放棄した場合は、私も放棄することで相続せずに済むのでしょうか?宅地の許可が下りづらいらしく売却が難しいかもとのことですので、初めから相続放棄するか放棄せずに売却されることを祈るか悩んでおります。よろしくお願い致します。

不動産売却困難時の固定資産税は単独取得者負担。叔母他界時は相続発生、放棄可。

1.相続と固定資産税の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた相続権を持つ人)に引き継がれることです。今回のケースでは、叔父さんが被相続人、質問者さんと妹さん、叔母さん3人が相続人となります。 相続財産には、預貯金や不動産などの動産(簡単に移動できる財産)と不動産(土地や建物)などの不動産(簡単に移動できない財産)が含まれます。

固定資産税は、土地や建物などの固定資産を所有している人が、毎年支払う税金です。(地方税法)相続によって不動産を相続した場合、その不動産の所有権が相続人に移転する時点で、固定資産税の納税義務も相続人に移転します。

2.不動産売却不能時の固定資産税の負担

遺産分割協議で、叔母の一人が単独で不動産を取得した場合、その叔母さんが不動産の所有者となります。そのため、不動産が売却できない場合でも、固定資産税の納税義務はその叔母さんだけに発生します。質問者さんや妹さんに請求されることはありません。預貯金の分配状況とは関係ありません。

3.関係する法律:民法、地方税法

今回のケースには、民法(相続に関する規定)と地方税法(固定資産税に関する規定)が関係します。民法は相続の発生、相続人の範囲、相続放棄の方法などを定めています。地方税法は固定資産税の課税対象、納税義務者などを定めています。

4.よくある誤解:相続放棄と固定資産税

不動産の売却が困難な場合、「相続放棄」を検討される方が多いですが、相続放棄は、相続開始(被相続人が亡くなった時点)から3ヶ月以内に行う必要があります。 相続開始後3ヶ月を過ぎると、相続放棄は原則としてできなくなります。 また、相続放棄をしても、相続開始前にすでに発生していた債務(例えば、相続した不動産に関する未払い固定資産税)は、相続放棄をしても免除されません。

5.実務的なアドバイス:相続放棄の検討

相続放棄は、相続財産に債務(借金)が多い場合や、管理が困難な財産(今回のケースのように売却困難な不動産)を相続したくない場合に有効な手段です。しかし、相続放棄は、相続財産全体を放棄することになります。 今回のケースでは、売却できた場合の分配金も受け取れなくなります。 そのため、相続放棄をするかどうかは、不動産の売却可能性、売却できた場合の利益、固定資産税の負担額などを総合的に判断する必要があります。

6.専門家に相談すべき場合

不動産の売却が困難な場合、相続税や固定資産税の計算、相続放棄の手続きなど、複雑な問題が発生する可能性があります。専門家(弁護士や税理士)に相談することで、適切なアドバイスを受け、リスクを軽減することができます。特に、相続放棄の期限が迫っている場合や、高額な不動産を相続している場合は、専門家への相談が強く推奨されます。

7.まとめ:相続放棄の決断は慎重に

叔母が単独で不動産を取得した場合、売却できない場合の固定資産税は、その叔母が負担します。叔母が亡くなった場合、その子に相続が移りますが、相続放棄も可能です。しかし、相続放棄は、相続財産全体を放棄することになりますので、慎重に判断する必要があります。売却の見込みや固定資産税の負担額、相続放棄によるデメリットなどを考慮し、必要に応じて専門家にご相談ください。 相続は複雑な手続きを伴います。分からない点があれば、早めに行動し、専門家の力を借りることを検討しましょう。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop