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古家付住宅売却と測量:30年前の測量図で大丈夫?必要なケースと注意点
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測量図があるのに、改めて測量が必要なのかどうかが分かりません。 古い測量図では問題ないのか、費用対効果の面でも不安です。 売却を進める上で、測量をどうすれば良いのか悩んでいます。
不動産売買において、土地の面積は非常に重要な要素です。 売買価格や税金計算にも大きく影響するため、正確な面積を把握することが不可欠です。 測量(土地の面積や境界を正確に測定すること)は、この正確な面積を確定するための重要な手段です。 特に古家付住宅の場合、長年の経過で境界が不明瞭になっているケースや、既存の測量図の精度が低い可能性も考慮する必要があります。 測量には、国土交通省令で定められた「公共測量」と、民間で行われる「私設測量」があります。 一般的に不動産売買では私設測量が行われます。
昭和59年作成の測量図があるからといって、必ずしも再測量が不要とは限りません。 30年以上経過しているため、境界の状況が変化している可能性があります。 例えば、隣地との境界に植栽が生い茂っていたり、フェンスの位置が変わっていたりする場合、古い測量図では正確な面積が把握できない可能性があります。 不動産会社が測量を勧めるのは、売買契約におけるトラブルを未然に防ぐためです。 正確な面積が確認できないまま売買契約を締結すると、後に境界紛争が発生するリスクがあります。
土地の境界に関する法律は、民法(特に第205条~第210条)に規定されています。 これによると、隣接地所有者間で境界が明確でない場合は、協議によって境界を確定する必要があります。 協議がまとまらない場合は、裁判所に境界確定の訴えを起こすことも可能です。 また、測量士法に基づき、測量業務は測量士または測量士補によって行われる必要があります。 不正な測量が行われた場合、法律上の罰則が適用される可能性があります。
「測量図があるから大丈夫」という考え方は危険です。 古い測量図は、あくまで過去の状況を示すものであり、現在の状況を正確に反映しているとは限りません。 境界の状況が変化している可能性を考慮し、必要に応じて再測量を行うべきです。 また、不動産会社が測量費用を負担してくれるとは限りません。 費用負担については、売主と買主の間で事前に合意する必要があります。
まず、既存の測量図を不動産会社に提示し、その精度について相談しましょう。 境界の状況に変化がないか、現地調査を行い確認してもらうことも重要です。 もし境界に不明瞭な点があれば、再測量を行うことを検討しましょう。 測量費用は、数万円から数十万円と、土地の面積や複雑さによって大きく変動します。 複数の測量業者に見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。 また、測量の結果に基づき、不動産会社と売買契約の内容をしっかりと確認しましょう。
境界確定に係るトラブルや、測量結果に疑問がある場合は、測量士や弁護士に相談することをお勧めします。 専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防ぎ、円滑な売買取引を進めることができます。 特に、隣地所有者との間で境界に関する意見の相違が生じた場合は、早期に専門家に相談することが重要です。
古家付住宅の売却において、古い測量図があっても、再測量が必要なケースは少なくありません。 境界の状況を確認し、必要に応じて専門家(測量士、不動産会社、弁護士)に相談することで、売買契約におけるトラブルを回避し、円滑な取引を進めることができます。 費用対効果を考慮しつつ、正確な土地面積の把握を最優先事項として検討しましょう。
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