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売却した土地と家屋に置き忘れた物、所有権主張は可能?期限も解説

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売却した物件に置き忘れた物の所有権は主張可能ですが、時効に注意が必要です。状況に応じた対応を。
不動産の売買は、土地や建物といった「不動産」(ふどうさん)の所有権を移転させる契約です。所有権とは、その物を自由に利用したり、処分したりできる権利のことです。売買契約が成立すると、売主(売り手)から買主(買い手)へ所有権が移ります。
今回のケースでは、土地と建物の所有権は既に買主に移転しています。しかし、売買契約の対象はあくまで土地と建物であり、そこに存在する全ての物が売却されたわけではありません。
例えば、売却した家に、売主の大切な写真や貴重品を置き忘れていた場合、それらは売買契約の対象外であり、売主が所有権を保持していると考えられます。
売却した土地と建物に置き忘れた物については、基本的に売主が所有権を保持していると考えられます。したがって、売主は買主に対して、その物の返還を求めることができます。
ただし、注意すべき点があります。それは、その物が「動産」(どうさん)であるということです。動産とは、土地や建物のように固定されていない、持ち運び可能な物のことです。例えば、家具や家電製品、貴重品などが該当します。
もし、置き忘れた物が土地や建物に「付随」しているとみなされる場合、所有権の主張が難しくなる可能性があります。例えば、建物に固定された照明器具や、庭に埋められた石などは、建物の一部とみなされる場合があります。この判断は、個別の状況によって異なります。
今回のケースで関係する主な法律は、民法です。民法は、私的な権利や義務に関する基本的なルールを定めています。
特に重要となるのは、民法における「時効」(じこう)の概念です。時効とは、権利を行使しない状態が一定期間続くと、その権利が消滅する制度です。今回のケースでは、置き忘れた物の所有権についても、時効が適用される可能性があります。
民法では、所有権に基づく返還請求権(物を返してもらう権利)について、以下の時効期間が定められています。
この時効期間は、状況によってどちらが適用されるかが異なります。例えば、置き忘れた物の存在を知っていたにも関わらず、長期間放置していた場合は、5年で時効が成立する可能性があります。一方、置き忘れたことを最近知った場合は、10年の時効期間が適用される可能性もあります。
よくある誤解として、売買契約書に「建物内の全ての物を売却する」といった条項がない限り、置き忘れた物の所有権を主張できないと考える方がいます。しかし、これは誤解です。
売買契約書は、あくまで土地と建物の所有権移転を定めたものであり、そこに存在する全ての動産の所有権を包括的に移転するものではありません。したがって、売買契約書に記載がない場合でも、置き忘れた物の所有権は売主に残っていると解釈されます。
ただし、売買契約書に「残置物」(ざんちぶつ)に関する特約がある場合は、注意が必要です。残置物とは、売主が置いていった物のことで、その処分方法について契約で定めることがあります。例えば、「残置物は買主が処分できる」といった条項があれば、売主は所有権を主張できなくなる可能性があります。
今回のケースでは、以下の手順で対応を進めることが考えられます。
具体例として、5年前に売却した家に、高価な絵画を置き忘れたことに気づいたとします。売主は、買主に連絡を取り、絵画の存在を伝えます。買主が絵画の存在を知らなかった場合でも、快く返還に応じてくれる可能性があります。しかし、買主が「既に処分した」と主張した場合や、絵画の返還を拒否した場合は、弁護士に相談し、法的手段を検討する必要が出てきます。
以下のような場合は、専門家である弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士は、法的知識に基づいて、あなたの権利を守るためのアドバイスをしてくれます。また、買主との交渉を代行することも可能です。
今回の重要なポイントをまとめます。
今回のケースは、不動産売買後の思わぬ落とし穴と言えるでしょう。しかし、適切な対応を取ることで、問題を解決し、権利を守ることができます。 焦らず、冷静に、対応を進めていきましょう。
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