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大家さん相続後の家賃滞納と猫の世話代請求…滞納は免責される?退去は?
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家賃滞納で退去させられるか心配です。また、猫の世話代も請求されるのか、家賃をどのように支払うべきか分かりません。話し合いもなく困っています。
家賃は、賃貸借契約に基づく債務です(民法第607条)。契約に基づき、借主は家主に家賃を支払う義務を負います。今回のケースでは、大家さんの相続により、家主が変更されました。家主の変更は、賃貸借契約自体を終了させるものではありません。相続人は、亡くなった大家さんの権利義務を承継します(民法第885条)。そのため、相続人に対して家賃を支払う義務は継続します。しかし、2ヶ月以上も振り込み先が不明確だった状況は、借主側にも一定の事情があります。
結論から言うと、今回のケースでは、家賃滞納はすぐに退去の対象とはなりません。ただし、滞納している事実があるため、相続人(新しい家主)から催告(支払いを求める通知)があった場合は、速やかに対応する必要があります。 相続人が適切な対応を取らなかったこと、そして、振り込み先の不明瞭さといった事情を考慮すると、一括での支払いを求められる可能性は低いと考えられます。まずは、相続人または不動産会社と連絡を取り、事情を説明し、分割払いを提案することが重要です。
* **民法第607条(賃貸借契約)**: 賃貸借契約の内容と借主・家主の権利義務を規定しています。
* **民法第885条(相続)**: 相続人の権利義務承継について規定しています。
* **民法第570条(債務の履行遅滞)**: 債務の履行を遅延した場合の規定です。家賃滞納はこれに該当します。
* **家賃滞納=即退去ではない**: 家賃滞納は、賃貸借契約違反ですが、すぐに退去を命じられるわけではありません。家主は、まず催告を行い、それでも支払われない場合に、裁判等を経て退去を求めることができます。
* **猫の世話代請求**: 猫の世話代については、家主との合意がない限り、請求される可能性は低いです。ただし、亡くなった大家さんが飼っていた猫の世話をして、その費用を請求する、という状況であれば、状況に応じて交渉が必要になります。
1. **相続人または不動産会社に連絡を取る**: 弁護士を通じて連絡するとのことですが、状況を説明し、家賃の支払方法について協議しましょう。
2. **未払い家賃の分割払い提案**: 一括払いが難しい場合は、分割払いを提案します。具体的な分割回数や支払額を提示することで、交渉がスムーズに進みます。
3. **証拠を保管する**: 家賃の未払い状況、不動産会社との連絡履歴、共用部分の停電状況などを記録・保管しておきましょう。これは、将来的なトラブル発生時に役立ちます。
4. **内容証明郵便の活用**: 交渉が難航する場合は、内容証明郵便で状況を説明し、支払計画を提案することを検討しましょう。これは、証拠として有効です。
交渉が難航し、解決の見込みがない場合、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、法律に基づいた適切なアドバイスを行い、必要に応じて法的措置を取ることができます。特に、猫の世話代請求が正当かどうか判断に迷う場合も、弁護士に相談することで、客観的な意見を得ることができます。
* 家賃滞納は、すぐに退去理由にはなりません。しかし、放置すると退去請求される可能性があります。
* 相続人または不動産会社と連絡を取り、事情を説明し、分割払いなどを提案しましょう。
* 猫の世話代請求については、合意がない限り請求権は弱いです。
* 交渉が難航する場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。
今回のケースは、家主側の対応に問題があったため、家賃滞納を理由とした即時退去は難しいと考えられます。しかし、滞納している事実は変わりません。速やかに相続人や不動産会社と連絡を取り、誠実に対応することで、問題解決への糸口を見つけることができるでしょう。
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