• Q&A
  • 夫婦の不動産は共有名義と単独名義どっちがお得?メリット・デメリットを税金・相続・離婚で徹底比較

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

夫婦で不動産を購入する際、夫の単独名義と妻との共有名義、どちらが良いのでしょうか?税金や相続、離婚時のメリット・デメリットを教えてください。

結論から言うと、それぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。ご夫婦の収入状況や将来設計によって最適な選択は異なります。

共有名義は税金の控除などで有利になる一方、将来の売却や相続で手続きが複雑になる可能性があります。単独名義はその逆です。この記事では、それぞれのメリット・デメリットを「税金」「相続」「離婚」という3つの視点から詳しく比較・解説し、あなたのご家庭に合った名義の決め方をサポートします。

メリット編:共有名義が有利になるケース

まずは、奥様にも持分を持っていただく「共有名義」のメリットから見ていきましょう。特に、ご夫婦ともに収入がある場合には、大きな恩恵を受けられる可能性があります。

メリット1:【税金】夫婦それぞれが住宅ローン控除を使える

共有名義の最大のメリットは、税制上の優遇です。夫婦それぞれが住宅ローンを組む「ペアローン」などを利用して共有名義にすると、夫と妻がそれぞれ住宅ローン控除を申請できます。 これにより、夫一人でローンを組んで控除を受けるよりも、世帯全体での控除額が大きくなるケースが多く、大きな節税効果が期待できます。

メリット2:【相続】将来の相続税対策になる

長期的な視点では、相続税対策としても有効です。例えば、夫の単独名義の不動産(評価額5,000万円)の場合、夫が亡くなると5,000万円全額が相続税の課税対象になります。一方、夫婦で1/2ずつ共有していれば、夫の相続財産は半分の2,500万円となり、課税対象額を圧縮できるのです(これを一次相続と呼びます)。

メリット3:【資金計画】夫婦の収入を合算して借入額を増やせる

夫一人の収入では希望の物件に手が届かない場合でも、妻の収入を合算したり、ペアローンを組んだりすることで、より高額の住宅ローンを組むことが可能になります。これにより、購入できる不動産の選択肢が大きく広がります。

デメリット編:共有名義で注意すべき落とし穴

メリットが多い一方で、共有名義には「権利を持つ人が複数いる」ことによる特有のデメリットが存在します。これらは将来、大きなトラブルの火種になる可能性もはらんでいます。

デメリット1:【不動産処分】売却や賃貸には「全員の同意」が必要

これが最も重要な注意点です。共有名義の不動産を将来、売却したり、誰かに貸したりといった「処分」や「変更」を行うには、共有者全員の同意(実印と印鑑証明書)が絶対に必要です。 どちらか一方が反対すれば、たとえ自分の持分だけでも不動産全体を売ることはできず、身動きが取れなくなってしまいます。

デメリット2:【離婚】財産分与が複雑になりやすい

離婚時には、共有持分は財産分与の対象となります。しかし、不動産は現金のように簡単には分けられません。さらに、不動産を分けることと住宅ローンの返済義務は別の話です。例えば、「離婚後は妻が住み続けるが、ペアローンの返済は二人で続ける」といったケースでは、元夫が返済を滞らせるなどのトラブルが後を絶ちません。

デメリット3:【相続】権利関係がさらに複雑化するリスク

メリット2の裏返しですが、相続が二代、三代と進むにつれて、権利関係がネズミ算式に複雑化するリスクがあります。例えば、夫婦と子供二人の家庭で、夫が亡くなると、夫の持分を妻と子供たちが相続します。次に妻が亡くなると、今度は子供たちが妻の持分を相続し…と、どんどん共有者が増えていく可能性があるのです。

この記事の重要ポイント

  • ポイント1:共有名義は、住宅ローン控除の最大化や相続税対策に有効ですが、売却など将来の意思決定には全員の同意が必要という大きな制約があります。
  • ポイント2:単独名義は、意思決定がスムーズで手続きもシンプルですが、税制上のメリットを一人分しか享受できない可能性があります。
  • ポイント3:どちらの名義にするかに関わらず、登記する持分割合は「実際に資金を負担した割合」と一致させる必要があります。ズレがあると贈与税の問題が発生します。

まとめ:ご家庭のライフプランに合わせた選択を

最後に、どちらの名義がどのようなご家庭に向いているかをまとめます。

  • 「共有名義」が向いている夫婦
    夫婦ともに安定した収入があり、住宅ローン控除のメリットを最大限に活かしたい場合。また、将来にわたって売却などの予定がなく、相続まで見据えて長期的に所有する計画が明確な場合。
  • 「単独名義」が向いている夫婦
    夫婦のどちらか一方の収入を主として生計を立てている場合。または、将来的に転勤や住み替えの可能性があり、不動産処分の際の柔軟性や手続きのシンプルさを重視する場合。

ご覧いただいたように、共有名義と単独名義の選択は、今日の税金問題だけでなく、数十年後の相続まで見据えた、ご家族にとっての重要な経営判断と言えます。

どちらの選択がご自身の家庭にとって最適か、もし少しでも迷われるようであれば、不動産の契約前にファイナンシャル・プランナーや、夫婦間の不動産問題に詳しい専門家に相談し、長期的な視点でアドバイスを求めることをお勧めします。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop