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夫婦共有名義住宅のローン放棄と離婚調停:妻の権利と義務を徹底解説

【背景】
* 6年前に夫と共有名義で住宅を購入し、住宅ローンを組んでいます。
* 夫は1年前に家を出て行き、現在離婚調停中です。
* 夫はローンの支払いを継続していますが、離婚にあたりローンの放棄を主張しています。
* 私と子供は現在もその家に住んでいます。
* 夫のローンの放棄に法的根拠があるのか、また、私がローンの支払い能力がない場合どうなるのか不安です。

【悩み】
夫がローンの放棄を主張していますが、本当に可能なのでしょうか?私の連帯保証人としての責任はどの程度なのでしょうか?夫の給料差し押さえは可能でしょうか?このままこの家に住み続けられるのか心配です。

夫のローン放棄はできません。連帯保証責任を負う可能性があります。

回答と解説

テーマの基礎知識(定義や前提の説明)

住宅ローンとは、住宅を購入するために金融機関から借り入れるお金のことです。 共有名義(共同所有)とは、複数の所有者が所有権を共有する状態を指します。今回のケースでは、ご夫婦が共同で住宅を所有し、住宅ローンを連帯保証人として契約しています。連帯保証人(joint guarantor)とは、債務者(この場合はご主人)がローンを返済できない場合に、保証人が代わりに返済する責任を負うことを意味します。

今回のケースへの直接的な回答

夫の「財産放棄」という発言は、法律上の「財産分与」とは異なります。財産分与は、離婚時に夫婦の共有財産を分割することですが、住宅ローン債務は、夫個人の債務ではなく、ご夫婦双方が連帯保証人として負っている債務です。そのため、夫が一方的にローンを放棄することはできません。夫がローンを支払わなくなった場合、金融機関はあなたに全額の返済を求めることができます。

関係する法律や制度がある場合は明記

民法上の連帯保証契約が適用されます。連帯保証人は、債務者と同様に債権者(金融機関)に対して、全額の返済義務を負います。夫がローンを滞納した場合、金融機関はあなたに直接、残債の返済を求めることができます。また、夫の給与差し押さえ(給与債権の差押え)も可能です。

誤解されがちなポイントの整理

「財産放棄」という言葉は、一般的に離婚協議において使われますが、住宅ローン債務のように、既に契約済みの債務を一方的に放棄できるものではありません。夫の意図は、離婚後の経済的負担を軽減したいというものでしょうが、法律上は認められません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まず、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、離婚協議における財産分与や、住宅ローンの今後の対応について、法的観点から適切なアドバイスをしてくれます。 具体的には、以下の点について検討する必要があります。

* **離婚協議における財産分与:** 住宅の評価額、ローンの残債、今後の生活費などを考慮し、住宅の所有権の移転や、慰謝料、養育費などを含めた協議を行います。
* **ローンの借り換え:** 単独名義への変更や、ローンの返済期間の延長などを検討します。
* **住宅の売却:** ローン残債を支払うために、住宅を売却する可能性も考慮する必要があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

今回のケースでは、法律的な知識が不可欠です。専門家である弁護士に相談することで、あなたの権利と義務を明確に理解し、最適な解決策を見つけることができます。特に、離婚調停が進行中であるため、弁護士の介入は非常に重要です。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

夫の「財産放棄」は、法律上、住宅ローンの債務放棄にはなりません。あなたは連帯保証人として、ローンの返済責任を負います。弁護士に相談し、離婚協議とローンの問題を同時進行で解決していくことが重要です。早急に専門家のアドバイスを得て、今後の対応を決定しましょう。 感情的な対応ではなく、冷静に法的観点から問題解決に取り組むことが大切です。

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