• Q&A
  • 実家の名義変更と相続税評価額計算:同時進行は可能?司法書士への依頼は?

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

実家の名義変更と相続税評価額計算:同時進行は可能?司法書士への依頼は?

【背景】
父が亡くなり、母は既に他界しています。子供は私と弟の2人で、それぞれ独立して暮らしています。現在、実家の相続手続きを進めていますが、本を読めば読むほど分からなくなってきてしまいました。

【悩み】
実家の名義変更と、相続税の計算に必要な土地の評価額の計算は、別々の手続きなのでしょうか?それとも、司法書士に依頼すれば一度に両方まとめて手続きしてもらえるのでしょうか?自分で手続きする場合も、両方同時に行うのが一般的なのでしょうか?

名義変更と相続税評価額計算は別物です。司法書士は名義変更を、税理士は評価額計算を専門的に扱います。同時進行は可能ですが、別々の専門家への依頼が一般的です。

実家の名義変更と相続税評価額計算:それぞれの概要

まず、相続手続きにおける「名義変更」と「相続税評価額計算」は、それぞれ異なる手続きであることを理解することが重要です。

**名義変更**とは、亡くなった方の名義になっている不動産(この場合は実家)の名義を、相続人であるあなたと弟さんの名義に変更することです。これは、法律上、所有権を移転させる手続きであり、登記所(法務局)に登記申請を行う必要があります。(登記:不動産の所有権などの権利関係を公的に記録すること)

一方、**相続税評価額計算**とは、相続税を計算するために、相続財産(この場合は実家を含む土地や建物など)の価額を税法に基づいて算出することです。相続税の申告には、この評価額が不可欠となります。これは、税務署への申告に必要となる計算であり、不動産の市場価格とは必ずしも一致しません。

これらの手続きは、目的も担当する機関も異なるため、別々の手続きとして行われるのが一般的です。

名義変更手続きの詳細

名義変更手続きは、主に以下のステップで行われます。

1. **相続人の確定**: 相続人全員で協議し、相続分を決定します。
2. **遺産分割協議**: 相続財産をどのように分割するかを相続人全員で協議し、合意書を作成します。実家をどのように相続するか(共有にするか、どちらかが単独で相続するかなど)を決定します。
3. **相続登記**: 遺産分割協議が完了したら、登記所に相続登記の申請を行います。この手続きには、通常、司法書士に依頼するのが一般的です。司法書士は、必要な書類の作成や申請手続きを代行してくれます。

相続税評価額計算の詳細

相続税評価額計算は、税法に基づいて行われます。具体的には、土地の評価は「路線価」や「倍率」を用いて計算されます。(路線価:国税庁が定める土地の価格、倍率:路線価に掛ける係数で、土地の状況に応じて異なります)建物についても、築年数や構造などを考慮して評価額が算出されます。

この計算は、税理士に依頼するのが一般的です。税理士は、相続税申告に必要な書類の作成や税務署への申告を代行してくれます。

名義変更と相続税評価額計算の同時進行について

名義変更と相続税評価額計算は、同時進行が可能です。しかし、それぞれ専門的な知識と手続きが必要なため、別々の専門家(司法書士と税理士)に依頼するのが効率的で安全です。

司法書士は名義変更に、税理士は相続税評価額計算に特化しているので、それぞれの専門家の知見を活かすことで、より正確かつ迅速な手続きを進めることができます。

誤解されがちなポイント:名義変更と相続税申告の関連性

名義変更と相続税申告は、関連はありますが、全く同一ではありません。名義変更は所有権の移転手続きであり、相続税申告は税金の計算と納付手続きです。名義変更が完了していなくても、相続税の申告は可能ですし、その逆も同様です。ただし、相続税申告には、名義変更後の登記簿謄本が必要となる場合があります。

実務的なアドバイス:専門家への依頼が重要

相続手続きは複雑で、専門的な知識が必要です。少しでも不安があれば、司法書士や税理士などの専門家に相談することを強くお勧めします。彼らは、手続きの流れを丁寧に説明し、必要な書類の作成や申請手続きを代行してくれます。

専門家に相談すべき場合

相続手続きに不安を感じたり、複雑な状況にある場合は、迷わず専門家に相談しましょう。例えば、相続人が多数いる場合、遺産に高額な不動産が含まれる場合、相続人間で争いがある場合などは、専門家のサポートが必要不可欠です。

まとめ:専門家への依頼でスムーズな相続手続きを

実家の名義変更と相続税評価額計算は、別々の手続きであり、それぞれ司法書士と税理士といった専門家の知識とスキルが必要です。同時進行は可能ですが、それぞれの専門家に依頼することで、より正確かつスムーズな手続きを進めることができます。相続手続きは複雑なため、専門家のサポートを受けることをお勧めします。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop