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実家の土地相続と明け渡し請求:未登記建物と23年間の滞留問題を解決する

【背景】
・25年前、父が亡くなり、母、弟、私の4人で相続。
・実家の土地を弟と私で2分割相続(建物は未登記)。
・当初は売却予定だったが、母が亡くなるまで弟が実家で介護。
・母が亡くなってから23年間、弟が土地を占有し続けている。
・弟は土地の売却に反対し、明け渡す意思がない。
・私は自分の土地部分の売却を希望。

【悩み】
弟が23年間も実家に住み続けており、私の土地部分だけを売却したいのですが、法律的に可能なのか、どうすれば良いのか悩んでいます。固定資産税も負担が大きく、弟からお金はもらっていません。建築会社によると、私の土地に越境している建物を一部解体・補修は可能とのことです。

弟への土地明け渡し請求は可能。ただし、手続きは複雑。

テーマの基礎知識:相続と土地の所有権

土地の所有権は、登記簿(登記簿:土地や建物の所有者などを記録した公的な書類)に記載されている所有者によって決定されます。今回のケースでは、相続によって土地が分割され、あなたと弟がそれぞれ所有権を持つことになりました。しかし、建物が未登記であることが問題を複雑にしています。未登記の建物は、所有権が明確にされていないため、土地の所有権と建物の所有権が一致しない可能性があります。

今回のケースへの直接的な回答:明け渡し請求の可能性

弟はあなたの土地の一部を占有し続けていますが、これは不法占拠(不法占拠:他人の土地や建物を、所有者の承諾なく占有すること)に当たる可能性があります。そのため、あなたは弟に対して土地の明け渡しを請求することができます。

関係する法律や制度:民法上の請求権

民法では、所有者は自分の土地を自由に使用・収益・処分する権利(所有権)を持ちます。弟があなたの土地を使用している状態は、あなたの所有権を侵害していると言えるでしょう。そのため、民法に基づき、弟に対して土地の明け渡しを請求する訴訟(訴訟:裁判所に紛争解決を依頼すること)を起こすことが可能です。

誤解されがちなポイント:共有地の扱いと時効

土地が共有の場合、共有者全員の合意がないと売却できません。しかし、今回のケースでは、土地は既に分割相続されているため、共有地ではありません。また、長期間占有していたとしても、必ずしも時効取得(時効取得:一定期間、土地を占有することで所有権を取得できる制度)が成立するとは限りません。時効取得には、特定の要件を満たす必要があります。

実務的なアドバイスと具体例:弁護士への相談と交渉

まず、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、あなたの権利を保護し、弟との交渉、訴訟手続きを支援します。交渉では、弟に土地の明け渡しを求め、その見返りに適切な金額を支払うことを検討するなど、様々な解決策を検討できます。訴訟に至る前に、話し合いで解決できる可能性もあります。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑な法的問題

未登記の建物、長期間の占有、相続問題など、今回のケースは複雑な法的問題を含んでいます。専門家である弁護士の助言なしに、安易に解決しようとすると、かえって事態を悪化させる可能性があります。

まとめ:権利行使と専門家への相談

あなたの土地の売却を希望する権利は法律で保護されています。しかし、未登記の建物や長期間の占有など、複雑な要素があるため、弁護士などの専門家に相談し、適切な手続きを進めることが重要です。早急に専門家のアドバイスを求め、あなたの権利をしっかりと守るようにしましょう。

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