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実家の相続と売却:亡き母と健在の父名義の不動産をスムーズに売却するには?

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父の死後、実家を売却する際に、私に名義変更してから売却するのが正しい方法なのかどうか迷っています。他に何か手続きが必要なのか、スムーズに売却するための方法を知りたいです。
まず、不動産の所有権について理解しましょう。不動産の所有権とは、その土地や建物を自由に使用・収益・処分できる権利のことです(所有権:物権の一つで、最も強い権利)。質問者様のケースでは、ご両親が共同で所有権を有している状態です。ご母堂の亡き後、その所有権は相続によって、ご尊父と質問者様に相続されます(相続:法律で定められた順位に従って、被相続人の財産が相続人に承継されること)。
ご母堂が亡くなられた時点で、実家の土地・建物は、ご尊父と質問者様で共有することになります。 しかし、すぐに質問者様名義に変更する必要はありません。ご尊父が存命中は、ご尊父との共有状態が続きます。ご尊父が亡くなられた後に、相続手続きを行い、質問者様への所有権の移転(相続登記)を行います。その後、売却手続きを進めます。
相続に関する法律は、民法(特に第880条以降の相続に関する規定)が中心です。相続登記は、法務局で行います。相続登記をしないと、所有権の移転が完了せず、売却手続きに支障をきたします。また、相続税の申告も必要となる場合があります(相続税:相続によって財産を取得した際に課税される税金)。相続税の課税対象となるかどうかは、相続財産の評価額によって判断されます。
「父の死後、すぐに売却すれば良い」と考える方もいますが、相続登記をせずに売却しようとすると、売買契約に法的効力が生じない可能性があります。また、税金面でも不利になる可能性があります。相続登記は、所有権を明確にする上で非常に重要な手続きです。
ご尊父が亡くなられた後、まず相続手続きを行いましょう。具体的には、以下の流れになります。
1. **相続人確定**: 相続人全員で相続関係を明らかにします。
2. **遺産分割**: 相続財産(実家など)の分割方法を決定します。協議で決まらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることも可能です。
3. **相続登記**: 遺産分割協議書(または裁判所の決定)に基づき、法務局で相続登記を行います。この手続きで、質問者様への所有権移転が完了します。
4. **売却**: 所有権移転後、不動産会社に依頼して売却を進めます。
相続手続きは複雑な場合もあります。特に、遺産分割協議が難航したり、相続税の申告が必要な場合などは、税理士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを回避し、スムーズに手続きを進めることができます。
ご母堂の死後、すぐに名義変更する必要はありません。ご尊父が亡くなられた後に、相続登記を行い、所有権を移転してから売却するのが適切です。相続手続きは複雑なため、必要に応じて専門家への相談を検討しましょう。 相続登記を怠ると、売却手続きに支障をきたしたり、税金面で不利になる可能性があることを忘れないでください。
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