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容積率超過の建物、分筆後に床面積除去は必要?専門家が解説

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建物を建てる際には、様々な法律やルールを守る必要があります。その中でも、建物の大きさに関わる重要なルールの一つが「容積率」です。容積率とは、敷地面積(土地の広さ)に対して、建物の延べ床面積(各階の床面積の合計)がどれくらいの割合まで許されるかを示したものです。
例えば、容積率が100%の地域で、100平方メートルの土地を持っている場合、最大100平方メートルの建物を建てることができます。もし、2階建ての家を建てるなら、各階50平方メートルずつ、合計100平方メートルまでという計算になります。
この容積率は、都市計画によって定められており、地域によって異なります。商業地域などでは容積率が高く、住宅地域などでは低く設定されることが多いです。これは、その地域の用途や、住環境を守るために調整されています。
今回の質問のケースでは、すでに容積率を最大限まで使い切って建てられた建物が対象です。その後、敷地の一部を分割(分筆)した場合、容積率の関係はどうなるのでしょうか?
分筆によって、それぞれの土地の面積が変わります。そして、それぞれの土地に適用される容積率も変わる可能性があります。もし分筆後の土地で、建物の延べ床面積が、その土地の容積率を超えてしまう場合、法的に問題が生じる可能性があります。
しかし、分筆したからといって、必ずしも建物の床面積を減らさなければならないわけではありません。なぜなら、分筆前の建築が適法であった場合、分筆によって直ちに違法になるわけではないからです。ただし、将来的に増築や建て替えを行う際には、注意が必要です。
容積率に関する主な法律は「建築基準法」です。この法律は、建物の構造や用途、そして容積率などの制限を定めています。また、都市計画法も容積率に関係しており、都市計画区域ごとに容積率が定められています。
さらに、建築確認という制度があります。これは、建物を建てる前に、その計画が建築基準法などの法令に適合しているかを行政がチェックするものです。この建築確認済証がある建物は、原則として適法に建てられたものとみなされます。
分筆に関連する制度としては、「不動産登記法」があります。分筆は、土地の登記簿(土地の情報を記録した公的な書類)を変更する手続きです。分筆を行う際には、法務局(登記を管理する機関)に申請を行い、登記簿を書き換える必要があります。
容積率に関する誤解として、よくあるのが「容積率を超過した建物は、即座に違法になる」というものです。実際には、建物の建築時に容積率が適法であった場合、その後の土地の状況の変化(例えば、都市計画の変更や分筆など)によって、直ちに違法になるわけではありません。
ただし、将来的な増築や建て替えの際には、新しい容積率の制限に従う必要があります。もし、分筆後の土地で容積率を超過している場合、増築はできなくなる可能性があります。また、建て替えの際にも、現在の建物の延べ床面積を減らす必要が出てくるかもしれません。
もう一つの誤解は、「容積率違反は、すぐに罰金や撤去命令を受ける」というものです。確かに、容積率違反は違法行為ですが、すぐに罰金や撤去命令が下されるわけではありません。通常は、行政からの指導や勧告があり、それでも改善されない場合に、罰金や撤去命令が検討されます。
今回のケースでは、まず、分筆後のそれぞれの土地の容積率を計算し直すことが重要です。その上で、現在の建物の延べ床面積が、それぞれの土地の容積率を超過していないかを確認します。
もし、容積率を超過している場合は、以下の対応を検討することになります。
具体的な例を挙げてみましょう。例えば、100平方メートルの土地に、容積率100%で100平方メートルの家を建てたとします。その後、土地を50平方メートルずつに分筆した場合、それぞれの土地の容積率が100%であれば、50平方メートルの建物しか建てられません。この場合、現状の100平方メートルの家は、容積率を超過していることになります。
この場合、減築するか、増築を諦めるか、用途を変更するなどの対策を検討する必要があります。
容積率や建築に関する法律は複雑であり、個別のケースによって判断が異なります。以下のような場合は、専門家への相談を強くお勧めします。
相談すべき専門家としては、建築士、土地家屋調査士、弁護士などが挙げられます。建築士は、建物の設計や建築に関する法律に詳しく、土地家屋調査士は、土地の測量や登記に精通しています。弁護士は、法的な問題についてアドバイスをしてくれます。
今回の質問のポイントをまとめます。
建物の建築や土地に関する問題は、専門的な知識が必要となる場合があります。今回の解説が、皆様の理解の一助となれば幸いです。
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