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寝たきり実父の借金と相続:実家売却で債務整理、相続は可能?

【背景】
* 実父が寝たきりになり、意思疎通が困難な状態です。
* 実父が消費者金融3社から借金をしていることが判明しました。
* そのうち1社は実家に抵当権を設定しています。
* 実父の余命は長くても3ヶ月と医師から言われています。
* お葬式や墓の準備のため、相続を考えていますが、借金の総額や実家の売却価格が不明です。

【悩み】
実父の死後、相続せずに実家を売却して借金を整理し、残額があれば相続したいと考えていますが、それが可能なのかどうかが分かりません。

相続放棄後、実家売却で債務整理可能。残額は相続できます。

寝たきり実父と相続:債務整理と相続放棄について

相続と債務の関係性の基礎知識

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産と負債が相続人(法律上の親族)に引き継がれる制度です。 借金も財産と同様に相続の対象となります。(民法第884条)。つまり、相続するということは、財産だけでなく借金も引き継ぐことを意味します。 しかし、相続人は、相続開始(被相続人が亡くなった時)から3ヶ月以内に、家庭裁判所に相続放棄の手続きをすることができます。(民法第915条)。相続放棄をすれば、借金を引き継ぐ必要はありません。

今回のケースへの直接的な回答

ご質問のケースでは、実父が亡くなられた後、まず相続放棄の手続きを行います。相続放棄後、実家を売却して借金を返済します。返済後、残ったお金があれば、それを相続財産として相続することができます。

相続放棄と債務整理の手続き

相続放棄は、家庭裁判所に対して行う手続きです。必要書類を準備し、申請する必要があります。 債務整理は、残った債務の状況に応じて、任意整理、個人再生、自己破産といった方法が考えられます。 抵当権(担保権)が設定されている不動産を売却する際には、抵当権者の同意が必要となる場合もあります。

相続放棄に関する誤解されがちなポイント

相続放棄は、相続を「しなかった」ことになります。相続放棄後、相続財産を相続することはできません。しかし、債務を整理した後に残った財産は、相続放棄後でも相続できます。これは、相続放棄は「相続開始時点」の状態を否定するものであり、相続開始後に発生した財産には影響しないためです。

実家売却と債務整理の実務的なアドバイス

実家売却には、不動産会社への仲介依頼が一般的です。売却価格の査定を依頼し、市場価格を把握することが重要です。借金の総額を把握するために、各消費者金融会社に連絡を取り、債権額を確認しましょう。弁護士や司法書士に相談することで、手続きをスムーズに進めることができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続や債務整理は複雑な手続きを伴います。特に、抵当権の設定や複数の債権者への対応など、専門知識が必要なケースでは、弁護士や司法書士への相談が不可欠です。間違った手続きを行うと、かえって損害を被る可能性があります。

まとめ

寝たきりのお父様の相続問題は、相続放棄と債務整理という二つの手続きを適切に行うことが重要です。相続放棄後、実家を売却して債務を整理し、残った財産を相続するという方法は可能です。しかし、手続きは複雑なため、弁護士や司法書士などの専門家にご相談することを強くお勧めします。 早めの相談が、ご自身の精神的な負担軽減にも繋がります。

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