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山の上の老朽化した遺産不動産、売却も解体も困難…国への返還は可能?相続放棄から土地の処遇まで徹底解説

【背景】
* 母方の祖父母が住んでいた山の上にある不便な土地付き家屋を相続することになりました。
* 相続人は4女1男ですが、長女と三女のみが相続権を主張。長男は相続放棄する予定でした。
* 三女が勝手に家を賃貸し、その後売却を試みましたが、10年以上売れず、老朽化が進み、固定資産税や修繕費がかさんでいます。
* 現在、家の価値はほぼゼロで、解体にも多額の費用がかかります。

【悩み】
売れない、解体も困難な不動産をどうすれば良いのか分かりません。国に返すことは可能でしょうか?

売却困難な不動産は、解体費用を考慮し、売却を継続するか、行政への相談、もしくは相続放棄を検討しましょう。国への返還は直接的には困難です。

テーマの基礎知識:相続と不動産の売却・解体

相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産が、相続人(法律で定められた権利者)に引き継がれることです。不動産も財産の一つなので、相続の対象となります。相続が発生すると、相続人は遺産分割協議を行い、誰がどの財産を相続するかを決めます。合意ができない場合は、家庭裁判所に遺産分割の審判を申し立てることができます。

不動産の売却は、不動産会社に仲介を依頼するか、自分で売却活動を行うことができます。売却価格を決める際には、不動産の所在地、築年数、状態、周辺環境などを考慮する必要があります。売却が困難な場合は、価格を下げる、リフォームを行うなどの対策が必要となるでしょう。

不動産の解体には、解体業者に依頼する必要があります。解体費用は、建物の規模、構造、解体方法などによって異なります。解体費用が高額になる場合は、売却を検討する、もしくは行政に相談することも選択肢の一つです。

今回のケースへの直接的な回答:現状と選択肢

現状では、不動産の価値がほぼゼロであり、売却も解体も困難な状況です。三女が相続し、その負担を負っている状態です。

選択肢としては、以下の3つが考えられます。

1. **価格をさらに下げて売却を続ける:** 売却価格を大幅に下げることで、買い手が現れる可能性があります。ただし、大幅な赤字になる可能性も考慮する必要があります。

2. **行政への相談:** 市町村役場などの地方自治体には、不動産に関する相談窓口があります。老朽化した不動産の処理について、助言や支援策が得られる可能性があります。例えば、固定資産税の減免措置や、解体費用に関する補助金制度などがあるかもしれません。

3. **相続放棄:** 相続放棄とは、相続権を放棄することで、相続財産を受け継がないことを意味します。相続放棄をすることで、不動産の維持管理や解体費用などの負担から解放されます。ただし、相続放棄には期限がありますので注意が必要です。(民法第915条)

関係する法律や制度:相続税、固定資産税、建築基準法など

このケースでは、以下の法律や制度が関係してきます。

* **民法(相続に関する規定)**: 相続の発生、相続人の範囲、相続放棄の手続きなどが定められています。
* **相続税法**: 相続税の課税対象、税率などが定められています。
* **固定資産税**: 不動産の所有者に課税される税金です。
* **建築基準法**: 建物の建築に関する基準が定められています。解体についても、この法律に則って行う必要があります。

誤解されがちなポイント:相続放棄の条件と期限

相続放棄は、相続開始を知った時から3ヶ月以内に行う必要があります。期限を過ぎると、相続放棄ができなくなります。また、相続放棄は、相続財産全体を放棄することになります。一部の財産だけを放棄することはできません。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:専門家への相談

不動産の売却や解体、相続放棄など、専門的な知識が必要な手続きです。弁護士や税理士、不動産鑑定士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、状況を的確に判断し、最適な解決策を提案してくれます。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑な状況への対応

今回のケースのように、不動産の価値が低く、売却や解体にも困難が伴う場合は、専門家のアドバイスが不可欠です。専門家は、法律的な問題点や税金の問題点などを指摘し、適切な手続きをサポートしてくれます。特に、相続放棄の期限や手続き、固定資産税の減免措置などの申請手続きは、専門家の助けを借りることでスムーズに進めることができます。

まとめ:状況に応じた適切な対応を

売却困難な不動産の処理には、様々な選択肢があります。状況を正確に把握し、専門家のアドバイスを受けながら、最適な方法を選択することが重要です。相続放棄、売却継続、行政への相談など、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、ご自身にとって最善の決断を下してください。 焦らず、一つずつ問題を解決していくことが大切です。

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