• Q&A
  • 平成24年司法書士試験午前第13問解説:共同抵当と代価弁済のからくり

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

平成24年司法書士試験午前第13問解説:共同抵当と代価弁済のからくり

質問の概要

【背景】
平成24年司法書士試験午前の部第13問(共同抵当における代価の弁済に関する問題)で、解答に疑問を感じています。資格予備校の解答では、乙土地から債権者Dが1500万円の配当を受けるとなっていますが、これだと甲土地からの1000万円と合わせて2500万円となり、債権額の満額を上回ってしまうように思います。私は乙土地からの配当は1000万円が正しいと考えています。

【悩み】
乙土地からの配当額が1500万円だと、債権者Dが受け取る金額が2500万円となり、民法392条2項(同時履行の抗弁)に反するのではないかと疑問に思っています。正しい配当額と、その根拠となる民法の条文や解釈について知りたいです。

乙土地からの配当は1000万円が正しいです。

共同抵当と代価弁済の基礎知識

まず、問題を理解するために「共同抵当(きょうどうていとう)」と「代価弁済(だいかべんさい)」について理解しましょう。

共同抵当とは、複数の不動産を担保(担保不動産:たんぽふどうさん)に設定し、一つの債権を担保する制度です。複数の不動産をまとめて担保にすることで、債権者(債権を有する者)は、どの不動産を先に売却して債権を回収するかを選択できます。

代価弁済とは、債務者が債権者に対して金銭以外のものを提供して債務を弁済することです。例えば、不動産を売却して得たお金で債務を支払う場合が該当します。今回の問題では、甲土地と乙土地を売却して得た代金で債権を弁済します。

今回のケースへの直接的な回答

問題文の状況では、乙土地からの配当は1000万円が正しいです。予備校の解答は、民法392条2項(同時履行の抗弁)を考慮できていません。

民法392条2項は、債務の履行が同時に行われるべき場合、一方の債務者が履行を拒否した場合、相手方は履行を請求できなくなると定めています。今回のケースでは、甲土地と乙土地は共同抵当なので、どちらか一方の売却代金だけでは債権を完全に弁済できません。

もし、乙土地から1500万円の配当があると仮定すると、債権者Dは合計2500万円を受け取ることになります。これは債権額を超過しており、民法392条2項に反します。したがって、乙土地からの配当は1000万円が適切です。

関係する法律や制度

この問題には、民法第392条(同時履行の抗弁)が深く関わっています。特に2項は、同時履行の義務がある場合、一方の債務者が履行をしない場合、相手方も履行を拒否できるという重要な規定です。

また、民法の抵当権に関する規定も理解が必要です。抵当権は、債務者が債務を履行しなかった場合、債権者は抵当不動産を競売にかけて債権を回収できる権利です。

誤解されがちなポイントの整理

この問題で誤解されやすいのは、「同時履行の抗弁」の適用範囲です。共同抵当の場合、すべての担保不動産を売却して得た代金で債権を弁済する必要があります。そのため、一方の不動産からの配当だけで債権を弁済することはできません。

予備校の解答は、この点を考慮せずに、乙土地からの配当を多く算出している可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

共同抵当に関する問題は、複雑な計算や法律の解釈が必要となるため、司法書士などの専門家の助言を受けることが重要です。

例えば、複数の不動産の価値や債権額、債務者の状況などを考慮して、最適な弁済方法を検討する必要があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

共同抵当や代価弁済に関する問題は、法律の専門知識が必要となるため、複雑なケースや判断に迷う場合は、司法書士や弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

特に、高額な不動産や複雑な債務関係が絡む場合は、専門家のアドバイスを受けることで、適切な解決策を見つけることができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

今回の問題は、民法392条2項(同時履行の抗弁)を理解することが重要でした。共同抵当においては、複数の不動産を売却して得た代金で債権を弁済する必要があるため、一方の不動産からの配当額だけで債権額を上回ってはならない点に注意が必要です。専門的な知識が必要な問題なので、迷う場合は専門家への相談が有効です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop