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弁護士の懲戒請求と損害賠償リスク:サラリーマン原告の財産分与請求訴訟における弁護士の行為

【背景】
私は、離婚調停中の財産分与請求訴訟で、相手方の弁護士の行為に疑問を感じています。相手方は、私の経済状況や財産状況を正確に把握していないにも関わらず、不当に高額な財産分与を請求してきました。さらに、裁判手続きにおいても、期日を守らなかったり、証拠書類を改ざんしたりするなど、不適切な行為を繰り返しています。

【悩み】
相手方弁護士の行為について、懲戒請求を行うことを検討しています。しかし、懲戒請求が受理されるかどうかわかりませんし、逆に、不当として損害賠償請求をされるリスクもあるのではないかと心配です。懲戒請求を行うべきかどうか、また、損害賠償請求のリスクを回避するにはどうすれば良いのか、アドバイスを頂きたいです。

懲戒請求は可能だが、損害賠償リスクも考慮すべき。

テーマの基礎知識:弁護士懲戒請求と損害賠償請求

弁護士の懲戒請求とは、弁護士が弁護士法(弁護士の職務や倫理に関する法律)や弁護士会規程に違反した行為(例えば、不正行為、依頼者への不誠実な対応など)があった場合、弁護士会に対して懲戒処分(戒告、業務停止、除名など)を求める手続きです。

一方、損害賠償請求とは、弁護士の違法行為によって損害を受けた場合、その弁護士に対して損害賠償を請求することです。弁護士の過失や故意によって依頼者に損害が生じた場合、民法に基づき損害賠償責任を負う可能性があります。

懲戒請求と損害賠償請求は、それぞれ独立した手続きであり、懲戒請求が受理されたからといって、必ずしも損害賠償請求が認められるわけではありません。逆に、懲戒請求が棄却されたとしても、損害賠償請求が認められる可能性はあります。

今回のケースへの直接的な回答:懲戒請求の可能性とリスク

質問者様の挙げられた相手方弁護士の行為は、弁護士倫理に反する可能性があります。特に、期日を守らないこと、証拠書類の改ざん(誤った書類の提出や、意図的な書類の差し替え)、不当な主張などは、懲戒請求の理由となり得ます。

しかし、懲戒請求が必ず受理されるとは限りません。弁護士会は、事実関係を調査し、弁護士倫理に違反する行為があったと判断した場合にのみ、懲戒処分を行います。証拠が不十分であったり、弁護士の行為に違法性や悪意が認められないと判断された場合は、請求は棄却される可能性があります。

また、懲戒請求を行うことで、相手方弁護士から逆に損害賠償請求をされるリスクも考慮する必要があります。懲戒請求が不当だと判断された場合、名誉毀損(他人の名誉を傷つける行為)や業務妨害(他人の業務を妨げる行為)として、損害賠償請求をされる可能性があります。

関係する法律や制度:弁護士法、民法

弁護士の懲戒請求は、弁護士法に基づいて行われます。弁護士法は、弁護士の職務や倫理に関する規定を定めており、弁護士の行為に違反があった場合、懲戒処分が科せられます。

損害賠償請求は、民法に基づいて行われます。民法は、不法行為(故意または過失によって他人に損害を与えた行為)によって生じた損害について、損害賠償を請求できることを定めています。

誤解されがちなポイントの整理:懲戒請求と損害賠償請求の関連性

懲戒請求と損害賠償請求は、独立した手続きであり、必ずしも関連性はありません。懲戒請求が受理されたとしても、損害賠償請求が認められるとは限りませんし、逆に、懲戒請求が棄却されたとしても、損害賠償請求が認められる可能性があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:証拠集めと専門家への相談

懲戒請求を行う場合は、相手方弁護士の違法行為を証明する証拠をしっかりと集めることが重要です。メール、FAX、裁判記録などの証拠を、日付や時間とともに整理して保管しましょう。

また、弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士は、懲戒請求の手続きや損害賠償請求のリスクについて、専門的な知識と経験に基づいてアドバイスをしてくれます。

専門家に相談すべき場合とその理由:専門家の助言が必要なケース

懲戒請求や損害賠償請求は、法律的な知識や手続きが複雑なため、専門家の助言を受けることが重要です。特に、証拠が不十分な場合や、相手方弁護士から反訴されるリスクが高い場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ:慎重な判断と専門家への相談が重要

弁護士の懲戒請求は、相手方弁護士の行為が弁護士法や弁護士会規程に違反している場合に検討できる選択肢です。しかし、懲戒請求が受理される保証はなく、逆に損害賠償請求をされるリスクも伴います。そのため、証拠をしっかり集め、弁護士などの専門家に相談し、慎重に判断することが重要です。 軽率な行動は避け、専門家の助言を得ながら、最善の行動を選択してください。

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