物件探しの前に知っておきたいこと
新生活を始めるにあたり、ワクワクする気持ちと同時に、物件選びで不安を感じる方もいるかもしれません。特に、初めての一人暮らしや、引っ越し経験が少ない方は、何から始めれば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
物件探しで注意すべき点は、事故物件だけではありません。
様々な理由で「ワケあり物件」と呼ばれる物件が存在します。
これらの物件を避けて、安心して新生活を送るためには、事前の情報収集と、物件の内見(実際に物件を見ること)が非常に重要になります。
この解説では、事故物件以外の「ワケあり物件」の種類や、見分けるためのポイント、注意点などを詳しく解説していきます。
「ワケあり物件」とは?種類を理解する
「ワケあり物件」とは、何らかの理由で、通常の物件よりも注意が必要な物件のことです。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 心理的瑕疵(かし)のある物件
- 物理的瑕疵のある物件
- 環境的瑕疵のある物件
- 法的瑕疵のある物件
過去に、自殺や殺人、孤独死などがあった物件のことです。
これらの情報は、不動産会社が告知する義務があります(ただし、告知義務期間は、事件発生からおおむね3年間とされています)。
建物の構造上の問題や、設備の故障などがある物件です。
例えば、雨漏り、シロアリ被害、給排水管の老朽化、騒音問題などがあります。
周辺環境に問題がある物件のことです。
例えば、近隣に騒音源(工場や幹線道路など)がある、日当たりが悪い、治安が悪いなどがあります。
建築基準法などの法令に違反している物件のことです。
例えば、違法増築や、用途地域(建物の用途を制限する地域のこと)に合致しない建物のことです。
「ワケあり物件」を見つける方法
「ワケあり物件」を見つけるためには、いくつかの方法があります。
以下に、具体的な方法をいくつかご紹介します。
- 情報収集
- 不動産会社への質問
- 内見時のチェックポイント
- 建物の状態:壁のひび割れ、雨漏りの跡、水回りの異臭など、建物の状態を詳しく確認しましょう。
- 周辺環境:周辺の騒音、日当たり、治安などを確認しましょう。
- 設備:エアコンや給湯器などの設備の動作確認を行いましょう。
- 近隣住民:可能であれば、近隣住民に話を聞いてみるのも良いでしょう。
- 専門家への相談
インターネット検索や、不動産会社のウェブサイトなどで、物件情報を収集しましょう。
気になる物件が見つかったら、周辺の環境や、過去の出来事について調べてみるのも良いでしょう。
ただし、インターネットの情報は全てが正確とは限りません。
情報の真偽を見極めることも重要です。
不動産会社に、物件に関する情報を詳しく質問しましょう。
例えば、「過去にこの物件で何かあったことはありますか?」「周辺の騒音はどの程度ですか?」など、具体的な質問をすることで、物件の状況を把握することができます。
不動産会社には、物件の状況を正確に説明する義務があります。
内見時には、以下の点に注意してチェックしましょう。
気になる点がある場合や、判断に迷う場合は、専門家(不動産鑑定士、弁護士など)に相談することも検討しましょう。
関係する法律と制度
物件選びに関係する法律や制度には、以下のようなものがあります。
- 宅地建物取引業法
- 建築基準法
- 消費者契約法
不動産取引に関するルールを定めた法律です。
不動産会社は、物件の重要な事項(告知事項など)について、契約前に説明する義務があります。
建物の構造や設備に関する基準を定めた法律です。
建物の安全性や、居住環境の確保を目的としています。
消費者の利益を守るための法律です。
不当な契約や、不利益な契約から消費者を保護します。
誤解されがちなポイント
物件選びにおいては、誤解されがちなポイントがいくつかあります。
以下に、代表的な誤解とその解説をします。
- 「事故物件は絶対に避けるべき」という誤解
- 「不動産会社は全てを正直に話す」という誤解
- 「契約後に問題が発覚したら、全て不動産会社の責任」という誤解
事故物件には、家賃が安く設定されている場合もあります。
心理的な抵抗がなければ、選択肢の一つとして検討することも可能です。
ただし、告知義務期間が過ぎた物件については、情報が得られない場合もあるため、注意が必要です。
不動産会社は、物件の情報を正確に説明する義務がありますが、全ての情報を把握しているとは限りません。
自分自身で情報収集し、疑問点は積極的に質問することが重要です。
契約前に、物件の状況を十分に確認することが重要です。
契約後に問題が発覚した場合でも、契約内容や、状況によっては、自己責任となる場合があります。
実務的なアドバイスと具体例
安心して物件を選ぶために、実務的なアドバイスと具体例をご紹介します。
- 情報収集のコツ
- 内見時の注意点
- 契約前の確認事項
インターネット検索だけでなく、地元の情報誌や、不動産会社の情報を活用しましょう。
複数の情報源から情報を収集することで、より客観的な判断ができます。
例えば、近隣の住民に話を聞くことで、インターネットには掲載されていない情報を得られることがあります。
内見時には、必ず複数回訪れ、時間帯を変えて物件の状況を確認しましょう。
昼間だけでなく、夜間の様子も確認することで、騒音や治安などの情報を把握することができます。
可能であれば、雨の日に内見し、雨漏りの有無を確認するのも良いでしょう。
契約前に、重要事項説明書を隅々まで確認しましょう。
わからない点があれば、不動産会社に質問し、納得いくまで説明を受けてください。
契約内容を理解しないまま契約してしまうと、後でトラブルになる可能性があります。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 物件の状況について、疑問点や不安がある場合
- 契約内容について、不明な点がある場合
- トラブルに巻き込まれた場合
専門家は、客観的な視点から、物件の状況を評価し、適切なアドバイスをしてくれます。
専門家は、契約内容を分かりやすく説明し、不当な契約からあなたを守ってくれます。
弁護士などの専門家は、法的な観点から、適切な対応方法をアドバイスしてくれます。
まとめ:安心して新生活をスタートするために
今回の重要ポイントをまとめます。
- 「ワケあり物件」の種類を理解する:心理的瑕疵、物理的瑕疵、環境的瑕疵、法的瑕疵など、様々な種類の「ワケあり物件」が存在します。それぞれの特徴を理解し、注意すべき点を把握しましょう。
- 情報収集と内見を徹底する:インターネット検索、不動産会社への質問、内見時のチェックなど、様々な方法で情報を収集し、物件の状況を詳しく確認しましょう。
- 専門家への相談も検討する:物件の状況について疑問点がある場合や、トラブルに巻き込まれた場合は、専門家への相談も検討しましょう。
これらのポイントを踏まえ、しっかりと情報収集し、物件を吟味することで、安心して新生活をスタートさせましょう。

