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戸建て売却時の分配金:母子共同購入で頭金・ローン負担が異なる場合の分配割合

【背景】
母と私で頭金を出し合って戸建てを購入しました。母が1000万円、私が400万円の頭金で、5400万円の戸建てを購入しました。ローンは母と私で折半し、毎月それぞれ8万円ずつ支払っています。家の名義は私になっています。

【悩み】
もし家を売却する場合、私と母がそれぞれいくら受け取れるのかが分かりません。例えば、ローンの残りが3000万円で、売却価格が5400万円だった場合、残りの2400万円のうち、私の取り分はいくらになるのでしょうか?名義が私になっているからといって、2400万円の1/10(240万円)を受け取れるとは限らないのでしょうか?詳しい方がいましたら教えてください。

売却益は頭金とローン返済比率で分配。名義は関係ない。

回答と解説

テーマの基礎知識:不動産の共有と売却益の分配

不動産を複数人で所有する場合(共有)、その所有割合は契約によって決まります。今回のケースでは、名義は質問者様になっていますが、頭金とローン返済の比率から、実際には母と質問者様で共有していると考えられます。売却益の分配も、この共有割合に基づいて行われます。 共有の形態は、持分共有(各人が明確な持分を持つ)と、種類共有(種類ごとに持分を持つ)がありますが、今回のケースは持分共有です。

今回のケースへの直接的な回答

単純に名義が質問者様だからといって、売却益の1/10を受け取れるわけではありません。売却益の分配は、頭金とローン返済の比率を考慮して行う必要があります。

具体的には、頭金1400万円(母1000万円+質問者様400万円)に対して、母と質問者様の出資比率は、それぞれ約71.4%(1000万円÷1400万円)と約28.6%(400万円÷1400万円)となります。ローン返済についても、母と質問者様が同額ずつ負担しているため、この比率は売却益の分配にも反映されます。

仮に、売却価格5400万円からローン残債3000万円を差し引いた2400万円の売却益があった場合、母は約1714万円(2400万円×71.4%)、質問者様は約686万円(2400万円×28.6%)を受け取ることになります。(端数処理により多少のずれが生じる可能性があります)

関係する法律や制度:民法

不動産の共有と売却益の分配については、民法が関係します。特に、共有物の共有持分に関する規定が重要となります。 民法では、共有者の間で共有持分の割合が明確にされていない場合、法定相続と同様に、平等に分割されることになります。しかし、今回のケースでは、頭金とローン返済の比率から、明確な共有割合が推測できます。

誤解されがちなポイントの整理

名義と所有権は必ずしも一致しません。名義は登記簿に記載される所有者を示しますが、実際には複数の人が所有権を共有している場合があります。今回のケースのように、名義は質問者様でも、母も所有権を有していると考えられます。 また、ローン返済額が同じだからといって、売却益の分配が必ずしも等しくなるわけではありません。頭金の比率も考慮する必要があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

売却益の分配については、売買契約書に明記しておくことが重要です。母子間であっても、トラブルを避けるために、事前に明確な合意を文書化しておきましょう。 弁護士や司法書士に相談し、売買契約書を作成してもらうことをおすすめします。

専門家に相談すべき場合とその理由

母子間であっても、金銭トラブルは深刻な事態を招く可能性があります。売却益の分配割合に明確な合意が得られない場合、または、売買契約書の作成に不安がある場合は、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防ぎ、円満な解決を図ることができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

不動産の売却益分配は、名義ではなく、頭金とローン返済の比率に基づいて行われます。母子間であっても、事前に明確な合意を文書化し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。 今回のケースでは、母と質問者様の売却益の分配割合は、頭金とローン返済の比率を反映し、それぞれ約71.4%と約28.6%となります。 トラブルを回避するために、売買契約書の作成は専門家へ依頼することを強く推奨します。

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