- Q&A
抵当権の順位変更と放棄:配当額の計算方法をわかりやすく解説

共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック【悩み】
今回のテーマは、不動産の世界でよく登場する「抵当権」と、それが絡む複雑な配当計算についてです。まずは、基本的な知識から整理していきましょう。
抵当権(ていとうけん)とは、お金を貸した人(債権者)が、お金を借りた人(債務者)の不動産を担保(万が一、お金が返せなくなった場合に備えて確保しておくもの)として設定できる権利のことです。
もし債務者がお金を返せなくなった場合、債権者はその不動産を競売にかけて、売却代金から優先的に自分のお金を取り戻すことができます。
債権(さいけん)とは、特定の人(債権者)が、特定の人(債務者)に対して、一定の行為(お金を払うなど)を要求できる権利のことです。今回のケースでは、お金を貸した債権者が、お金を借りた債務者に対して持っている「お金を返してもらう権利」が債権にあたります。
競売(けいばい)とは、裁判所が、債務者の財産を売却し、その売却代金を債権者に配当する手続きのことです。
今回の事例では、以下の登場人物と状況があります。
そして、以下の流れで状況が進みます。
今回の問題で最も難しいのは、抵当権の順位変更と放棄が絡んだ場合の配当計算です。
しかし、落ち着いてステップを踏めば、必ず理解できます。
まず、競売による売却代金2000万円を、それぞれの債権者にどのように配当していくかを考えます。
ステップ1:順位と債権額の確認
まず、各債権者の順位と債権額を確認します。
この時点では、売却代金が2000万円なので、C、A、Bはそれぞれの債権額を全額回収できる可能性があります。
ステップ2:Cの抵当権放棄の影響
CがDに抵当権を放棄したことで、状況が変わります。
Cの抵当権がなくなったため、Cが本来受け取れるはずだった600万円は、DとCの間で分配されることになります。
ステップ3:DとCへの配当計算(分数登場!)
ここが、今回の問題のポイントです。
Cが放棄した600万円を、DとCにどのように分配するのでしょうか?
それは、DとCのそれぞれの債権額の割合によって決まります。
合計の債権額は600万円+200万円=800万円です。
Cが受け取る割合は、600万円/800万円=3/4です。
Dが受け取る割合は、200万円/800万円=1/4です。
つまり、Cは600万円×3/4=450万円を受け取り、Dは600万円×1/4=150万円を受け取ることになります。
ステップ4:最終的な配当額
最終的な配当額は以下のようになります。
合計で2400万円となり、売却代金2000万円を超過してしまっています。
しかし、これはあくまでも計算上の結果です。
実際には、競売の売却代金が2000万円なので、この範囲内で配当が行われます。
この場合、AとBは債権額の一部しか回収できない可能性があります。
配当計算で分数が出てくるのは、債権額の割合に応じてお金を分配するからです。
例えば、Cが放棄した600万円を、CとDで分ける場合、それぞれの債権額の割合で分配します。
Cの債権額が600万円、Dの債権額が200万円なので、合計の債権額は800万円です。
Cは800万円のうち600万円分、Dは800万円のうち200万円分の権利を持っています。
この割合を分数で表すと、Cは600/800、Dは200/800となります。
この分数を約分すると、Cは3/4、Dは1/4となります。
つまり、Cは600万円の3/4、Dは600万円の1/4を受け取ることになるのです。
この問題で関係する主な法律は、民法です。
特に、抵当権に関する規定(民法369条~)が重要になります。
また、不動産登記法も関係します。
抵当権の設定や順位変更は、登記によって公示されます(誰でも確認できるように記録される)からです。
抵当権は、債権者が債務者からお金を回収するための強力な手段ですが、その権利関係は複雑になりがちです。
今回のケースのように、順位変更や放棄が絡むと、配当計算はさらに複雑になります。
抵当権の順位は、配当の優先順位を決める上で非常に重要です。
一番抵当権者は、他の抵当権者よりも優先的に配当を受けることができます。
今回のケースでは、Cが一番抵当権者になったことで、Cが優先的に配当を受けられるようになりました。
しかし、抵当権の順位が上位だからといって、必ずしも債権額を全額回収できるとは限りません。
競売の売却代金が債権額の合計よりも少ない場合、各債権者は債権額の一部しか回収できない可能性があります。
抵当権に関する問題は、専門的な知識が必要となる場合が多くあります。
もし、ご自身の不動産に抵当権が設定されている場合や、抵当権に関するトラブルに巻き込まれた場合は、専門家(弁護士や司法書士など)に相談することをお勧めします。
専門家は、法律や不動産に関する専門知識を持っており、あなたの状況に合わせて適切なアドバイスをしてくれます。
また、複雑な手続きを代行してくれることもあります。
今回のケースでは、抵当権の順位変更と放棄が絡んだ配当計算について解説しました。
重要なポイントは以下の通りです。
抵当権に関する知識は、不動産を所有する上で非常に役立ちます。
今回の解説が、少しでもお役に立てれば幸いです。
共有持分についてお困りですか?
おすすめ3社をチェック