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放置された空き家、相続放棄後の売却は可能?近隣住民の疑問を解決!

【背景】
* 隣接地に、所有者が他界し5年以上空き家になっている一軒家があります。
* 所有者の兄弟から、相続放棄されたため誰も手がつけられないと聞いています。
* 庭の放置など、近隣住民に迷惑がかかっています。
* 行政に訴えるほどひどい状態ではありませんが、不安を感じています。

【悩み】
本当に相続放棄後、土地建物の売却は不可能なのでしょうか?今後、何か対策をとることはできるのでしょうか?

相続放棄後でも、売却は可能です。ただし、手続きが複雑になります。

相続放棄後の不動産売却について

ご近所の空き家問題、お困りですね。相続放棄された不動産でも、必ずしも売却が不可能というわけではありません。 状況を整理して、一つずつ見ていきましょう。

相続放棄と不動産の所有権

まず、相続放棄(相続権を放棄すること)とは何かを理解することが重要です。相続放棄をした場合、相続人は亡くなった方の財産(不動産や預金、負債など)を一切相続しません。 まるで、その人が存在しなかったかのように扱われます。 しかし、所有権は消滅するわけではありません。 所有権は、相続放棄後も、法的に「国庫帰属」という状態になります。(国庫帰属:国が所有権を有する状態)

今回のケースへの直接的な回答

所有者の兄弟が「誰も手がつけられない」と言ったのは、相続人が相続放棄したため、相続手続きを経由して売却することができない、という意味でしょう。 しかし、国庫帰属になった不動産は、所有権を国が有しているため、国が売却する手続きをとることで、売却は可能です。 ただし、手続きは相続手続きよりも複雑で、時間がかかります。

関係する法律や制度

このケースでは、民法(相続に関する規定)と国有財産法(国庫帰属財産の管理に関する規定)が関係してきます。 具体的には、相続放棄の手続き、国庫帰属の手続き、そして国有財産としての売却手続きなどです。 これらの手続きは、法律の専門知識が必要となるため、専門家(弁護士や司法書士)に相談することが重要です。

誤解されがちなポイントの整理

よくある誤解として、「相続放棄=不動産が消滅する」というものがあります。 しかし、相続放棄は相続権を放棄するだけで、不動産そのものが消滅するわけではありません。 所有権が国に移転するだけで、不動産自体は存在し続けます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介

まず、管轄の法務局に問い合わせて、当該不動産の国庫帰属手続きが完了しているかを確認する必要があります。 手続きが完了していれば、国が所有者となります。 その後、国有財産として売却される可能性があります。 ただし、国が積極的に売却するとは限りません。 売却を促進したい場合は、地方自治体(市町村)に相談してみるのも良いでしょう。 自治体によっては、空き家対策として積極的に対応してくれる場合があります。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続放棄後の不動産売却は、複雑な手続きと法律知識が必要です。 ご自身で手続きを進めるのは困難なため、弁護士または司法書士に相談することを強くお勧めします。 彼らは法律に基づいた適切なアドバイスと手続きの代行をしてくれます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

相続放棄後でも、不動産の売却は不可能ではありません。 国庫帰属という手続きを経て、国が売却する可能性があります。 しかし、手続きは複雑なため、専門家への相談が不可欠です。 放置された空き家による近隣への迷惑を解消するためにも、早めの行動が重要です。

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