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新築マンション区分所有!テナント改修工事の承認を得る方法とは?理事会未発足時の対応策

【背景】
* 新築マンションの一室を住宅として、一階部分を商業用として区分所有しました。
* 一階のテナントが決まり、2月下旬から営業開始予定です。
* テナントから、お店の入口のサッシ(ガラス窓)を壁または木張りに変更したいという要望がありました。
* マンションは新築で、まだ理事会が発足していません。
* サッシ部分は共有部分であり、変更には通常理事会の承認が必要です。

【悩み】
理事会が発足していない状況で、テナントからのサッシ変更の要望にどう対応すれば良いのか悩んでいます。誰に承認を得れば良いのでしょうか?

管理組合設立前に区分所有者全員の同意が必要

テーマの基礎知識:区分所有における共有部分と改修

マンションなどの区分所有建物(複数の区分所有者がそれぞれ独立した部分を所有する建物)では、各戸の専有部分(個人が自由に使える部分)と、共用部分(複数の所有者で共有する部分、例えばエントランス、廊下、外壁など)があります。今回のサッシは、共有部分に該当します。共有部分の改修は、原則として区分所有者全員の同意が必要です。 これは、個々の所有者の権利を保護するためです。

今回のケースへの直接的な回答:理事会未発足時の対応

理事会が未発足の場合、区分所有者全員の同意を得る必要があります。具体的には、全ての区分所有者(あなたを含め)から、サッシの変更に関する書面による同意を得る手続きが必要になります。 これは、管理規約(マンションの管理運営に関するルール)に定められている場合と、定められていない場合でも、民法の規定に基づいて必要になります。

関係する法律や制度:区分所有法

この問題は、区分所有法(建物の区分所有に関する法律)が関係します。区分所有法は、共有部分の管理や改修に関するルールを定めています。 特に、共有部分の変更には、区分所有者の同意が必要である点が重要です。

誤解されがちなポイント:管理会社や不動産業者への相談

管理会社や不動産業者に相談することは重要ですが、彼らは最終的な決定権を持ちません。彼らは専門的なアドバイスはできますが、同意を得る手続きや、法的な責任は負いません。最終的な判断は、区分所有者自身が行う必要があります。

実務的なアドバイス:同意取得のための具体的な手順

1. **書面による同意取得:** テナントの要望を具体的に記述した文書を作成し、全ての区分所有者(あなたを含め)に送付します。文書には、改修内容、費用負担、工期など、詳細な情報を記載する必要があります。
2. **内容証明郵便の使用:** 重要な書類であるため、内容証明郵便で送付することをお勧めします。これにより、送付の事実を証明することができます。
3. **同意書の様式:** 同意書には、区分所有者の氏名、住所、区分番号、同意の有無、署名・捺印欄を設ける必要があります。
4. **費用負担の明確化:** 改修費用は誰が負担するのかを明確に記載する必要があります。テナント負担、区分所有者全員負担、またはその割合などを具体的に示しましょう。
5. **期限の設定:** 同意取得の期限を明確に設定することで、手続きをスムーズに進めることができます。

専門家に相談すべき場合とその理由

* **複雑な法律問題が発生した場合:** 例えば、改修によって他の区分所有者の権利を侵害する可能性がある場合など。
* **区分所有者との合意が困難な場合:** 同意を得る過程でトラブルが発生した場合。
* **契約書の作成・レビュー:** テナントとの契約書に、改修に関する条項を明確に盛り込む必要があります。専門家に見てもらうことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
弁護士や不動産専門家などに相談することで、法的なリスクを最小限に抑え、スムーズな手続きを進めることができます。

まとめ:共有部分の改修は区分所有者全員の同意が必須

新築マンションで理事会が未発足の場合でも、共有部分の改修には、区分所有者全員の同意が必要です。 書面による同意取得、費用負担の明確化、専門家への相談などを検討し、慎重に進めることが重要です。 事前に十分な準備と丁寧なコミュニケーションを心がけることで、トラブルを回避し、円滑な関係を築くことができるでしょう。

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