駐車場の無断駐車、どうなるの?基礎知識を解説
月極駐車場や、一般の駐車場で「無断駐車禁止」の看板を目にすることは多いですよね。では、もし無断で駐車してしまった場合、一体どうなるのでしょうか? 最初に、この問題の基礎知識を整理しましょう。
まず、駐車場には、大きく分けて2つの種類があります。
- 私有地にある駐車場:月極駐車場や、マンションの駐車場など、個人や法人が所有・管理している駐車場です。
- 公共の駐車場:コインパーキングや、商業施設に付属している駐車場など、不特定多数の人が利用できる駐車場です。
無断駐車とは、これらの駐車場を、所有者や管理者の許可なく利用することを指します。無断駐車は、駐車場の利用を妨げる行為であり、場合によっては損害賠償(他の車の利用を妨げたことによる損失など)の対象となる可能性があります。
駐車場の所有者や管理者は、無断駐車を防止するために、様々な対策を講じています。例えば、
- 「無断駐車禁止」の看板の設置
- タイヤロック
- レッカー移動
- 罰金の請求
などがあります。これらの対策は、無断駐車を抑止し、適正な駐車場利用を促すために行われています。
今回のケースへの直接的な回答
今回の質問の核心は、「無断駐車をした場合、実際に罰金請求やレッカー移動は可能なのか?」という点です。結論から言うと、どちらも可能です。ただし、法的根拠に基づき、適切な手続きを踏む必要があります。
罰金請求についてですが、駐車場管理者は、無断駐車によって被った損害(例えば、駐車場の利用料金相当額や、他の車の利用を妨げたことによる損失など)を、無断駐車をした人に請求することができます。
ただし、罰金の金額は、事前に明確に提示されている必要があります。例えば、「無断駐車の場合、罰金〇〇円」という看板がある場合、その金額を請求できる可能性があります。
レッカー移動についても、駐車場管理者は、無断駐車された車を移動させることができます。
ただし、レッカー移動を行うためには、事前にその旨を告知している必要があります。例えば、「無断駐車はレッカー移動します」という看板がある場合、レッカー移動を行うことが可能です。
レッカー移動にかかる費用は、無断駐車をした人に請求できます。
関係する法律や制度について
無断駐車に関する主な法的根拠としては、民法が挙げられます。民法は、私有地の所有権や、不法行為(違法な行為によって他人に損害を与えた場合)について定めています。
具体的には、
- 所有権:駐車場所有者は、自分の土地を自由に利用する権利があります。無断駐車は、この権利を侵害する行為とみなされます。
- 不法行為:無断駐車によって、駐車場所有者に損害を与えた場合、損害賠償責任が発生する可能性があります。
また、道路交通法も、駐車に関するルールを定めています。ただし、道路交通法は、公道上での駐車に関するものであり、私有地の駐車場には直接適用されません。
その他、各都道府県や市区町村の条例によって、路上駐車などに対する罰則が定められている場合があります。
誤解されがちなポイントを整理
無断駐車に関する誤解として、
- 「罰金」という言葉の定義
- 「レッカー移動」の法的根拠
などが挙げられます。
まず、「罰金」という言葉ですが、これは、法律違反に対して科せられる金銭的なペナルティを指すのが一般的です。
しかし、駐車場管理者が請求する「罰金」は、正確には「損害賠償金」と解釈されることが多いです。
つまり、無断駐車によって生じた損害を補填するための費用であり、法律上の罰金とは異なります。
ただし、事前に明確な金額を提示していれば、請求が認められる可能性があります。
次に、「レッカー移動」の法的根拠についてです。レッカー移動は、駐車場所有者の所有権に基づき行われます。所有者は、自分の土地に無断で駐車された車を、自らの判断で移動させることができます。
ただし、レッカー移動を行う際には、トラブルを避けるために、事前に「レッカー移動を行う場合がある」という告知をしておくことが重要です。
実務的なアドバイスと具体例
無断駐車に関するトラブルを避けるために、駐車場管理者と利用者それぞれが注意すべき点があります。
駐車場管理者の場合
- 明確な告知:無断駐車に対する罰金やレッカー移動を行う場合は、事前に看板などで明確に告知しましょう。
告知内容には、罰金の金額、レッカー移動の費用、連絡先などを記載することが望ましいです。 - 証拠の確保:無断駐車の証拠として、写真や動画を撮影しておきましょう。
車のナンバープレート、駐車状況、駐車時間などがわかるように撮影することが重要です。 - 記録の保管:罰金請求やレッカー移動を行った場合は、その記録を保管しておきましょう。
いつ、誰の車を、どのような理由で、どのような対応をしたのかを記録しておくことで、万が一のトラブルに備えることができます。
利用者の場合
- 駐車場のルール確認:駐車場を利用する前に、駐車場のルールを確認しましょう。
看板や、契約書などに記載されている利用規約をよく読んで、ルールを守って駐車しましょう。 - 駐車場の種類に注意:コインパーキングや月極駐車場など、駐車場の種類によって、利用方法やルールが異なります。
それぞれの駐車場のルールに従って駐車しましょう。 - 無断駐車は絶対にしない:どんな理由があっても、無断駐車は絶対にやめましょう。
どうしても駐車する必要がある場合は、駐車場管理者に許可を得るか、近隣の駐車場を利用しましょう。
具体例
例えば、月極駐車場で、契約者以外の車が無断で駐車していたとします。
この場合、駐車場管理者は、契約者に連絡を取り、無断駐車の事実を伝え、車の移動を促します。
それでも移動しない場合は、契約者に代わって、レッカー移動を依頼したり、無断駐車者に罰金を請求したりすることができます。
専門家に相談すべき場合とその理由
無断駐車に関するトラブルが発生した場合、
- 法的問題
- 損害賠償請求
など、専門的な知識が必要となる場合があります。
そのような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
相談すべき専門家としては、
- 弁護士:法的問題や損害賠償請求について、専門的なアドバイスを受けることができます。
また、交渉や訴訟などの手続きを依頼することも可能です。 - 行政書士:契約書の作成や、内容証明郵便の送付など、法的な書類作成を依頼することができます。
- 土地家屋調査士:土地の境界線や、駐車場の区画など、土地に関する専門的な知識を持っています。
などが挙げられます。
例えば、無断駐車によって大きな損害が発生した場合や、相手との交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
また、契約書の作成や、内容証明郵便の送付が必要な場合は、行政書士に相談すると良いでしょう。
まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)
今回の質問に対する重要なポイントをまとめます。
- 無断駐車に対する罰金請求やレッカー移動は可能:ただし、法的根拠と適切な手続きが必要です。
- 罰金は損害賠償金として請求:事前に明確な金額を提示しておくことが重要です。
- レッカー移動は告知が重要:事前に「レッカー移動を行う場合がある」という告知をしておく必要があります。
- トラブルを避けるために:駐車場管理者と利用者それぞれが、ルールを守り、適切な対応を心がけましょう。
- 専門家への相談も検討:法的問題や損害賠償請求など、専門的な知識が必要な場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
無断駐車に関する問題は、放置すると大きなトラブルに発展する可能性があります。
今回の解説を参考に、無断駐車に関する知識を深め、トラブルを未然に防ぎましょう。

