未成年の子と共有で所有権登記！不動産購入時の注意点と手続き

【背景】
今度、家族（私と妻、そして未成年の子ども）で不動産（建物付きの土地）を購入しようと思っています。将来、子どもにも財産を残したいと考えています。

【悩み】
未成年の子ども名義で不動産の所有権登記をすることは可能でしょうか？夫婦と子ども３人で共有で所有権登記をするには、どのような手続きが必要なのでしょうか？何か特別な手続きや注意点などがあれば教えていただきたいです。

未成年の子も所有者として登記できます。ただし、法定代理人（親）の同意と家庭裁判所の許可が必要です。

不動産の共有と未成年者の所有権登記

不動産の共有とは、複数の所有者が一つの不動産を共同で所有する状態のことです（例：AさんとBさんで土地を半分ずつ所有）。今回のケースでは、ご夫婦と未成年のお子さんの3名で共有することになります。未成年者が不動産を所有する場合、法律上、親権者（通常は両親）が法定代理人となり、未成年者の代わりに契約や登記手続きを行います。

未成年者の不動産所有における手続き

未成年者名義での不動産の所有権登記は可能です。しかし、単に親が代理人として手続きを進めるだけでは不十分です。民法では、未成年者の権利保護のため、重要な財産に関する契約には家庭裁判所の許可が必要とされています。不動産の購入はまさにこの「重要な財産に関する契約」に該当します。

具体的には、まず不動産売買契約を締結します。この際、ご夫婦と未成年者の３名全員が所有者となる旨を契約書に明記する必要があります。次に、家庭裁判所に「未成年者不動産取得許可申立て」を行い、許可を得ます。この申立てには、不動産の価格、購入理由、未成年者への利益などを説明する必要があります。家庭裁判所は、申立て内容が未成年者の利益に合致すると判断した場合に許可を与えます。許可が下りたら、登記手続きを進め、所有権を登記簿に記録します。

誤解されがちなポイント：親の単独判断

未成年者の不動産所有権登記は、親の単独判断で行うことはできません。必ず家庭裁判所の許可を得る必要があります。単に親が代理人として手続きを進めたとしても、後に未成年者や第三者から異議が申し立てられる可能性があります。

実務的なアドバイス：専門家への相談

不動産購入は複雑な手続きを伴います。特に未成年者が関わる場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は、適切な手続きをアドバイスし、トラブルを防ぐお手伝いをしてくれます。また、家庭裁判所への申立て書類の作成なども代行してくれます。

専門家に相談すべき場合

* 不動産購入に不慣れな場合
* 家庭裁判所への申立て手続きに不安がある場合
* 契約内容に不明な点がある場合
* 将来的な税金対策について相談したい場合

まとめ：未成年者名義の不動産取得は慎重に

未成年者名義で不動産を取得することは可能ですが、家庭裁判所の許可を得るなど、特別な手続きが必要です。親権者であるご夫婦は、未成年者の利益を最優先に考え、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に進めることが大切です。手続きを誤ると、後々大きなトラブルに発展する可能性もあるため、専門家への相談を検討しましょう。