注文住宅のローン審査、会社倒産で家が建てられない?専門家が解説
質問の概要
【背景】
- 2月末から3月はじめに注文住宅を建てる予定。
- 土地の売買契約は済ませ、建築プランも決定し、確認申請を出す段階。
- 会社の行政処分の噂が持ち上がっている。
- 仮審査は通過済み。
【悩み】
- 仮審査後に会社の倒産があった場合、完成した家にローンを組んで入居できるのか知りたい。
- ローンが通らなかった場合、家はどうなるのか?
- 現金一括払いの請求が来るのか?他のローンを組むことは可能なのか?
万が一、会社が倒産しても、別の金融機関でローンを組める可能性はあります。専門家への相談も検討しましょう。
ローンの仕組みと注文住宅のプロセス
家を建てる際のローンの仕組みと、注文住宅が完成するまでの流れを簡単に説明します。これを知っておくと、今回のケースがより理解しやすくなります。
まず、住宅ローンは、家を建てるためにお金を借りる契約です。お金を貸す側を「金融機関」、借りる側を「債務者」といいます。住宅ローンを借りる際には、金融機関による審査があります。審査には、大きく分けて「仮審査」と「本審査」の2段階があります。
注文住宅の場合、通常は以下の流れで進みます。
- 土地の購入(すでに済んでいる)
- 建築プランの決定
- 金融機関への仮審査の申し込み
- 仮審査の通過
- 建築工事の開始
- 本審査の申し込み
- 本審査の通過
- 建物の完成、引き渡し
- 住宅ローンの実行(融資)
- 住宅ローンの返済開始
今回のケースでは、仮審査は通っているものの、本審査前に建築会社が倒産する可能性があるという状況です。
仮審査と本審査の違い
ローンの審査には、仮審査と本審査があります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
- 仮審査:
金融機関は、申込者の収入や信用情報などを確認し、融資が可能かどうかを判断します。
仮審査に通ったからといって、必ずしもローンが実行されるわけではありません。
あくまで、融資の「可能性」があるという段階です。
- 本審査:
仮審査よりも詳細な審査が行われます。
物件の担保評価なども行われ、最終的に融資の可否が決定されます。
本審査に通れば、住宅ローンの契約が締結され、融資が実行されます。
今回のケースでは、仮審査に通った後に建築会社に問題が生じる可能性があるため、本審査に通らないリスクも考慮する必要があります。
建築会社が倒産した場合のリスク
建築会社が倒産した場合、いくつかのリスクが考えられます。
- 工事の中断:
倒産した場合、工事が中断される可能性があります。
工事が中断されると、予定通りに家が完成しないだけでなく、追加の費用が発生する可能性もあります。
- ローンの問題:
建築会社が倒産した場合、本審査に通らない可能性や、ローンを組むのが難しくなる可能性があります。
ローンが通らない場合、家を建てることができなくなる可能性があります。
- 損害の発生:
建築会社が倒産した場合、すでに支払った費用や、工事の遅延などによって損害が発生する可能性があります。
損害賠償を請求できる場合もありますが、倒産した会社から回収するのは難しいこともあります。
ローンが通らなかった場合の対応
もし、本審査に通らなかった場合、いくつかの対応策が考えられます。
- 他の金融機関への相談:
一つの金融機関で審査に通らなくても、他の金融機関では審査に通る可能性があります。
複数の金融機関に相談し、住宅ローンの借り換えを検討することもできます。
- つなぎ融資の活用:
つなぎ融資(つなぎりゅうし)とは、住宅ローンが実行されるまでの間、一時的に借り入れをする融資のことです。
建築費用を一時的に支払うために利用できます。
ただし、つなぎ融資には金利が高く、手数料がかかる場合があります。
- 自己資金の準備:
自己資金(じこしきん)を増やすことで、ローンの審査に通りやすくなる可能性があります。
頭金を増やすことで、借入額を減らすこともできます。
- 売買契約の見直し:
土地の売買契約や建築請負契約(けんちくうけおいけいやく)を見直す必要が出てくるかもしれません。
弁護士や不動産専門家と相談し、適切な対応策を検討しましょう。
関連する法律や制度
今回のケースに関連する可能性のある法律や制度をいくつか紹介します。
- 建築基準法:
建築物の安全性や、構造に関する基準を定めています。
建築会社が倒産した場合、建築基準法に適合した建物が完成しないリスクがあります。
- 住宅瑕疵担保履行法:
住宅の品質を確保するための法律です。
建築会社が倒産した場合でも、瑕疵(かし:欠陥)が見つかった場合に、補修費用などを保証する制度があります。
- 破産法:
倒産した会社の手続きに関する法律です。
倒産した場合、債権者(お金を貸した人など)は、債権を主張し、配当を受けることができます。
誤解されがちなポイント
今回のケースで、誤解されがちなポイントを整理します。
- 仮審査に通ったから安心:
仮審査は、あくまで融資の可能性を示唆するものです。
本審査に通らなければ、ローンは実行されません。
- 会社が倒産したら、家は無条件で買えなくなる:
必ずしもそうではありません。
他の金融機関でローンを組むことや、自己資金を増やすことで、家を購入できる可能性はあります。
- 建築会社が倒産したら、お金は戻ってこない:
全額が戻ってこない可能性はありますが、状況によっては、一部のお金を取り戻せる可能性があります。
専門家と相談し、適切な手続きを行うことが重要です。
実務的なアドバイスと具体例
今回のケースで、実務的なアドバイスと、具体的な例をいくつか紹介します。
- 情報収集:
建築会社の状況について、できる限り情報を集めましょう。
会社の評判や、財務状況などを確認することも重要です。
- 専門家への相談:
弁護士や、住宅ローンアドバイザー、不動産鑑定士などの専門家に相談しましょう。
専門家は、個別の状況に応じたアドバイスをしてくれます。
- 契約内容の確認:
土地の売買契約や、建築請負契約の内容をよく確認しましょう。
契約内容によっては、損害賠償を請求できる場合があります。
- 万が一に備えた準備:
会社が倒産した場合に備えて、資金計画を見直したり、他の金融機関の情報を集めたりしておきましょう。
- 具体例:
例えば、建築会社が倒産し、工事が中断された場合、別の建築会社に工事を依頼し、残りの工事を継続できる場合があります。この場合、追加費用が発生する可能性がありますが、家を完成させることができます。
専門家に相談すべき場合とその理由
以下のような場合は、専門家への相談を強くお勧めします。
- 建築会社が倒産の危機にある場合:
弁護士や、住宅ローンアドバイザーに相談し、今後の対応についてアドバイスを受けましょう。
- ローンの審査が不安な場合:
住宅ローンアドバイザーに相談し、ローンの借り換えや、自己資金の準備など、具体的な対策について相談しましょう。
- 契約内容について疑問がある場合:
弁護士に相談し、契約内容の解釈や、法的リスクについて確認しましょう。
- 損害賠償を請求したい場合:
弁護士に相談し、損害賠償請求の手続きについて相談しましょう。
- 問題が複雑で、自分だけでは解決できない場合:
様々な専門家と連携し、総合的なアドバイスを受けることが重要です。
まとめ
今回のケースの重要ポイントをまとめます。
- 仮審査に通っていても、本審査に通らない可能性はあります。
- 建築会社が倒産した場合、工事の中断や、ローンの問題が発生する可能性があります。
- 万が一の場合に備えて、情報収集や、専門家への相談を早めに始めましょう。
- 複数の金融機関に相談し、住宅ローンの借り換えを検討することもできます。
- 自己資金を増やすことや、つなぎ融資を活用することも、選択肢の一つです。
- 契約内容をよく確認し、弁護士などの専門家と相談しながら、適切な対応策を検討しましょう。