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無保険車事故の損害金請求:主婦相手の場合、本当に回収不能?徹底解説

【背景】
先日、無保険車との交通事故に遭ってしまいました。相手は主婦の方でした。損害賠償請求をしたいのですが、相手が主婦で財産がほとんど旦那さんの名義になっている場合、お金を回収できるのか不安です。

【悩み】
財産がない人からはお金を回収できないとよく聞きます。相手が主婦の場合、回収はほぼ不可能なのでしょうか?裁判で差し押さえ命令が出ても、回収できない可能性が高いのでしょうか?また、事故とは関係のない旦那さんからはお金を回収できないのでしょうか?

回収は必ずしも不可能ではありません。相手方の収入や財産、夫の責任などを総合的に判断します。

無保険車事故と損害賠償請求の基礎知識

交通事故で被害を受けた場合、加害者(このケースでは無保険車の運転者である主婦)は、被害者に対して損害賠償を負います。これは民法(私人間の権利義務を定めた法律)上の債務不履行(契約上の義務を果たさないこと)に基づくものです。損害賠償には、修理費用、治療費、休業損害(働けなくなった分の収入)、慰謝料などが含まれます。加害者には、これらの損害を賠償する義務があります。無保険車の場合、自賠責保険(自動車損害賠償保障法に基づく保険)からの支払いが限られるため、残りの損害額は加害者自身に請求することになります。

主婦相手の場合の損害金請求:回収可能性の検討

主婦が加害者である場合、ご主人の財産から直接回収することは、原則としてできません。これは、夫婦の財産は原則として別個のものとされているためです(民法750条)。しかし、回収が完全に不可能というわけではありません。

関係する法律と制度:民法と強制執行

民法に基づき、裁判で損害賠償請求を行い、勝訴判決を得れば、加害者(主婦)の財産に対して強制執行(裁判所の判決に基づき、債務者の財産を差し押さえて債権者に渡す手続き)を行うことができます。強制執行の対象となるのは、加害者自身の財産(給与、預貯金、不動産など)です。仮に、加害者名義の財産が少なくても、収入があれば、給与の差し押さえが可能です。

誤解されがちなポイント:夫の責任

事故とは関係のない夫から直接損害賠償を請求することは、原則としてできません。ただし、例外として、夫に「共同不法行為」の責任がある場合(例えば、妻の運転を黙認していたなど)は、夫にも損害賠償責任を問うことができます。この点を証明するのは難しいですが、可能性はゼロではありません。

実務的なアドバイスと具体例

まず、自賠責保険(無保険車であれば、無保険車傷害保険)から保険金を受け取ります。その後、不足分を相手方に請求します。相手方の財産状況を調査し、弁護士に相談して、強制執行の手続きを進めることも検討しましょう。例えば、相手方に預貯金があれば、それを差し押さえることができます。給与の差し押さえも可能です。ただし、生活に最低限必要な金額は差し押さえできません。

専門家に相談すべき場合とその理由

相手が主婦で財産が少ない場合、回収が困難になる可能性があります。弁護士に相談することで、相手方の財産状況の調査、適切な請求額の算定、裁判手続き、強制執行手続きなどのサポートを受けられます。特に、複雑な法的問題や、回収の見込みが低い場合などは、弁護士の専門的な知識と経験が不可欠です。

まとめ:回収の可能性はゼロではない

無保険車事故で加害者が主婦の場合でも、損害金回収の可能性はゼロではありません。相手方の財産状況を調査し、必要に応じて弁護士に相談することで、回収の可能性を高めることができます。諦めずに、適切な手続きを進めることが重要です。 回収が困難な場合でも、弁護士に相談することで、最善の解決策を見つけることができます。

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