父の借金の保証人、頼まれたけどどうすれば?金融知識ゼロからの対策
質問の概要
【背景】
- 父(68歳)から、借金の保証人になってほしいと頼まれました。
- 父の借金は合計3600万円で、複数の銀行から借りています。
- 父は自営業で、会社の株式買い戻しのために借金をしたとのことです。
- 父の年収は1500万円ですが、毎月115万円を返済しています。
- 父は、返済が大変なので、別の金融機関から借り換えて、月々の返済額を減らしたいと考えています。
【悩み】
- 保証人になることに不安を感じています。父が高齢であること、会社の将来が不確かなことが理由です。
- 自分の年収は350万円、貯金は300万円しかなく、経済的な援助はできません。
- 父は、万が一のことがあっても自宅の土地で借金は相殺できると言っています。
- 父の生活が苦しいのを見て、保証人を断るのも心苦しいです。
- 借り換えの契約に同席する予定ですが、金融知識がないため、何をどう確認すれば良いのかわかりません。
保証人になる前に、父の借金の詳細と、借り換えのリスクをしっかり確認しましょう。専門家への相談も検討し、ご自身の経済状況を踏まえて慎重に判断を。
回答と解説
テーマの基礎知識:保証人とは?
保証人とは、簡単に言うと、お金を借りた人(債務者といいます)が返済できなくなった場合に、代わりに借金を返済する義務を負う人のことです。保証人になるということは、万が一の際に、ご自身の財産で借金を返済しなければならない可能性があるということです。
今回のケースでは、ご自身の父親が債務者、あなたが保証人になるかどうかを検討している状況です。保証人には、大きく分けて「連帯保証人」と「保証人」の2種類があります。連帯保証人の方がより重い責任を負います。
- 連帯保証人:債務者と同様に、全額の返済義務を負います。債権者(お金を貸した人)は、債務者と保証人のどちらにでも、全額の返済を請求できます。
- 保証人:債務者が返済できない場合に、債務者の財産を差し押さえるなど、まず債務者に請求してから、それでも返済できない場合にのみ、返済義務を負います。
今回のケースで、父親の借金の保証人になる場合、どちらの保証人になるのか、しっかりと確認する必要があります。連帯保証人になる場合は、より慎重な判断が必要です。
今回のケースへの直接的な回答
お父様の借金の保証人になるかどうかは、非常に難しい問題です。経済的なリスクだけでなく、親子の関係性も影響します。現時点での情報だけでは、どちらが良いとは断言できません。しかし、いくつか確認すべき点があります。
- 借金の詳細確認:借入先の金融機関、借入金額、金利、返済期間などをすべて把握しましょう。借り換え後の条件も確認が必要です。
- お父様の収入と支出:現在の収入と支出の内訳、将来の見通しを詳しく確認しましょう。
- 担保の状況:お父様の自宅の土地が担保になっているとのことですが、担保評価額や、万が一の場合にどの程度の金額が回収できるのかを確認しましょう。
- 借り換えのリスク:借り換えによって月々の返済額が減っても、総返済額が増える可能性や、金利上昇のリスクなどを考慮しましょう。
- ご自身の経済状況:ご自身の年収、貯蓄、今後のライフプランなどを考慮し、保証人になった場合の経済的なリスクを具体的に把握しましょう。
これらの情報を踏まえて、保証人になることがご自身の生活にどの程度の影響を与えるのかを慎重に検討する必要があります。
関係する法律や制度:保証に関する法的側面
保証人に関する主な法律は、民法です。民法には、保証契約に関する様々な規定があります。例えば、保証契約は書面で締結する必要があること、保証人の責任範囲などが定められています。また、2020年4月1日に施行された改正民法では、個人根保証契約(極度額が定められた保証契約)に関するルールが強化されました。
今回のケースでは、お父様の借金の保証人になることが、個人根保証契約に該当する可能性があります。個人根保証契約の場合、保証人の責任範囲(極度額)が明確に定められていないと、保証人は予期せぬ大きな負担を負う可能性があります。そのため、契約内容をしっかりと確認し、疑問点があれば必ず専門家に相談するようにしましょう。
万が一、お父様が返済できなくなった場合、債権者はあなたに返済を請求することができます。あなたが返済に応じない場合、債権者は裁判を起こし、あなたの財産を差し押さえる可能性があります。
誤解されがちなポイントの整理:保証人の責任範囲
保証人になることについて、多くの方が誤解しがちな点があります。
- 誤解1:「保証人は、債務者が返済できなくなった場合にのみ責任を負う」
→ 連帯保証人の場合、債務者と全く同じ責任を負います。債権者は、債務者と連帯保証人のどちらにでも、全額の返済を請求できます。
- 誤解2:「自宅の土地を担保にしているので、保証人になっても大丈夫」
→ 確かに、自宅の土地が担保に入っていれば、万が一の場合に債権者はそこからお金を回収できます。しかし、それでも保証人には返済義務が残る可能性があります。担保の価値が借金の額より少ない場合や、担保を処分してもお金が足りない場合は、保証人が残りの金額を返済しなければなりません。
- 誤解3:「親だから、保証人になるのは当然」
→ 親子関係であっても、保証人になるかどうかは、個人の自由な意思で決定できます。経済的なリスクを考慮し、ご自身の状況に合わせて慎重に判断しましょう。
実務的なアドバイスや具体例の紹介:金融機関との交渉
もし保証人になることを決めた場合、金融機関との間で、いくつか確認すべき点があります。
- 保証契約の内容:保証する金額(極度額)、保証期間、保証の方法などを確認しましょう。特に、連帯保証人になる場合は、責任範囲を明確に把握しておくことが重要です。
- 借り換えの条件:借り換え後の金利、返済期間、月々の返済額などを確認しましょう。借り換えによって、総返済額が増える可能性もありますので、注意が必要です。
- 担保の状況:お父様の自宅の土地の担保評価額を確認し、万が一の場合にどの程度の金額が回収できるのかを確認しましょう。
- 返済計画:お父様の今後の収入の見込みや、返済計画について、金融機関とよく話し合いましょう。
金融機関との交渉では、専門用語が多く出てくる可能性があります。わからないことは、遠慮なく質問しましょう。可能であれば、専門家(弁護士やファイナンシャルプランナー)に同席してもらうことも有効です。
具体例:
例えば、お父様の借金が3600万円で、自宅の土地の担保評価額が3000万円だったとします。この場合、万が一、お父様が返済できなくなると、まず自宅の土地が売却され、3000万円が回収されます。しかし、残りの600万円は、保証人が返済しなければならない可能性があります。
専門家に相談すべき場合とその理由
今回のケースでは、以下の場合は専門家への相談を強くお勧めします。
- 金融知識に不安がある場合:金融商品の仕組みや、契約内容について理解が難しい場合は、専門家のアドバイスを受けることで、リスクを正しく理解し、適切な判断をすることができます。
- 借金の額が大きい場合:3600万円という多額の借金は、保証人にとって大きなリスクとなります。専門家は、借金問題に関する豊富な知識と経験を持っており、適切なアドバイスを提供してくれます。
- 親族間の問題が絡んでいる場合:親子の関係性や、将来的な相続問題などが絡んでいる場合は、感情的な対立が生じる可能性があります。専門家は、客観的な立場から、問題解決をサポートしてくれます。
- 契約内容が複雑な場合:保証契約や、借り換えの契約内容が複雑で理解が難しい場合は、専門家に相談して、契約内容の適否や、リスクについて確認しましょう。
相談先としては、弁護士、司法書士、ファイナンシャルプランナーなどが考えられます。それぞれの専門家が得意とする分野が異なりますので、ご自身の状況に合わせて適切な専門家を選びましょう。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回のケースでは、お父様の借金の保証人になるかどうか、非常に慎重な判断が求められます。保証人になる前に、以下の点をしっかりと確認しましょう。
- 借金の詳細:借入先の金融機関、借入金額、金利、返済期間などをすべて把握する。
- お父様の収入と支出:現在の収入と支出の内訳、将来の見通しを詳しく確認する。
- 担保の状況:自宅の土地の担保評価額を確認する。
- 借り換えのリスク:借り換えによって、総返済額が増える可能性や、金利上昇のリスクなどを考慮する。
- ご自身の経済状況:ご自身の年収、貯蓄、今後のライフプランなどを考慮し、保証人になった場合の経済的なリスクを具体的に把握する。
- 専門家への相談:金融知識に不安がある場合、借金の額が大きい場合、親族間の問題が絡んでいる場合、契約内容が複雑な場合は、専門家(弁護士、司法書士、ファイナンシャルプランナーなど)に相談する。
保証人になることは、経済的なリスクを伴います。ご自身の状況をしっかりと把握し、専門家の意見も参考にしながら、慎重に判断してください。