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父の相続で遺留分を現金で請求。土地の価格は路線価?売買価格?

【背景】

  • 父が亡くなり、相続が発生しました。
  • 相続人は母、長男、私の3人です。
  • 相続財産には土地が含まれています。
  • 土地は処分する予定はないようです。

【悩み】

  • 私が遺留分を現金で請求する場合、土地の価格はどのように計算されるのか知りたいです。
  • 路線価と売買価格のどちらが基準になるのか教えてください。
遺留分の計算には、原則として、土地の時価(売買価格に近い価格)が用いられます。

土地の相続と遺留分:基礎知識

相続が発生した場合、故人(被相続人(ひそうぞくにん))が残した財産(相続財産)は、法律で定められた相続人によって受け継がれます。相続人には、配偶者(はいぐうしゃ)、子、親などが含まれます。今回のケースでは、母、長男、あなたが相続人です。

遺留分(いりゅうぶん)とは、相続人に保障された、最低限の相続財産の取得分のことです。これは、故人の遺言(いごん)によって、特定の相続人だけが多くの財産を受け取るような状況を防ぐために、法律で定められています。遺留分は、相続人の生活を保障し、公平性を保つための重要な制度です。

遺留分を請求できるのは、兄弟姉妹以外の相続人です。今回のケースでは、あなたと長男、そしてお母様が遺留分を請求できる可能性があります。

遺留分請求における土地の価格算定

遺留分を計算する際、土地の価格は重要な要素となります。遺留分は、相続財産の総額を基に計算されるため、土地の評価額が異なると、最終的な遺留分の金額も変わってきます。

土地の評価方法には、主に以下の2つがあります。

  • 路線価(ろせんか):国税庁が定める、相続税や贈与税を計算するための土地の価格です。
  • 時価(じか):実際にその土地が売買される場合の価格です。一般的には、不動産鑑定士(ふどうさんかんていし)による鑑定評価額や、近隣の売買事例などを参考にします。

遺留分の計算においては、原則として、土地の時価が用いられます。これは、遺留分が相続人の受け取るべき財産の価値を反映するものであるため、実際の取引価格に近い時価を用いるのが適切であるからです。

ただし、時価を正確に把握することが難しい場合や、相続人同士で合意がある場合は、路線価を参考にする場合もあります。

関連する法律や制度について

遺留分に関する主な法律は、民法です。民法では、遺留分の権利者、遺留分の割合、遺留分侵害額請求(いりゅうぶんしんがいがくせいきゅう)の方法などが定められています。

遺留分侵害額請求とは、遺言などによって遺留分を侵害された相続人が、侵害した相手に対して、不足分の金銭を請求する権利のことです。今回のケースでは、あなたが遺留分を侵害された場合、他の相続人に対して、金銭の支払いを求めることができます。

遺留分の割合は、相続人の組み合わせによって異なります。例えば、配偶者と子が相続人である場合、配偶者の遺留分の割合は相続財産の1/2、子の遺留分の割合は相続財産の1/2となります。ただし、この1/2をさらに相続人の人数で割ることになります。

遺留分侵害額請求には、期限があります。相続の開始と遺留分を侵害されたことを知ったときから1年以内、または相続開始から10年以内に行う必要があります。この期間を過ぎると、遺留分侵害額請求ができなくなるため注意が必要です。

誤解されやすいポイントの整理

遺留分について、よくある誤解を整理しましょう。

  • 路線価=遺留分の計算に必ず使われる:いいえ、原則として時価が使われます。路線価は、あくまで参考の一つです。
  • 遺留分は必ず現金で受け取れる:いいえ、遺留分は、現物(土地など)で受け取ることも、金銭で受け取ることも可能です。今回のケースのように、土地を処分しない場合は、金銭での支払いになることが多いでしょう。
  • 遺言があれば遺留分はもらえない:いいえ、遺言があっても、遺留分を侵害する内容であれば、遺留分侵害額請求をすることができます。

実務的なアドバイスと具体例

遺留分に関する実務的なアドバイスをいくつかご紹介します。

  • 土地の時価の算定:土地の時価を正確に把握するためには、不動産鑑定士に鑑定を依頼するのが最も確実です。鑑定費用はかかりますが、遺留分の計算の根拠として、客観的な資料となります。
  • 相続人との話し合い:遺留分に関する問題は、相続人同士の話し合いで解決することが理想です。感情的な対立を避け、冷静に話し合いを進めることが重要です。
  • 弁護士への相談:相続問題に詳しい弁護士に相談することで、法的なアドバイスを受け、適切な解決策を見つけることができます。

例えば、今回のケースで、土地の時価が5,000万円、相続財産の総額が1億円とします。あなたの遺留分の割合が、相続財産の1/8であると仮定します。この場合、あなたの遺留分は1,250万円(1億円 × 1/8)となります。もし、あなたが遺留分を現金で受け取る場合、他の相続人から1,250万円を受け取ることになります。

専門家に相談すべき場合とその理由

以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。

  • 相続人同士で話し合いがまとまらない場合:感情的な対立が激しく、自分たちだけでは解決できない場合は、弁護士に間に入ってもらうことで、冷静な話し合いができるようになります。
  • 遺留分の計算が複雑な場合:相続財産の種類が多く、評価が難しい場合や、遺留分の割合が複雑な場合は、専門家のサポートが必要になります。
  • 遺言の内容に疑問がある場合:遺言の内容に不審な点がある場合や、遺留分を侵害している可能性がある場合は、弁護士に相談して、法的手段を検討する必要があります。
  • 遺留分侵害額請求を検討している場合:遺留分侵害額請求を行うためには、法的な手続きが必要になります。弁護士に依頼することで、手続きをスムーズに進めることができます。

専門家には、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などがいます。相続問題の内容に応じて、適切な専門家を選びましょう。

まとめ:今回の重要ポイントのおさらい

今回の質問の重要ポイントをまとめます。

  • 遺留分の計算では、原則として土地の時価が用いられます。
  • 土地の時価を正確に把握するためには、不動産鑑定士に鑑定を依頼するのが有効です。
  • 相続人同士で話し合い、円満な解決を目指しましょう。
  • 問題が複雑な場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
  • 遺留分侵害額請求には期限がありますので、注意が必要です。

相続問題は、複雑で専門的な知識が必要となる場合があります。一人で悩まず、専門家のサポートを受けながら、適切な解決を目指しましょう。

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