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父の遺産分割調停申立て:同居家族4名と兄による本人訴訟の死角と盲点

【背景】
* 父が昨年亡くなり、相続人は私(質問者)、姉、兄、妻、長男、次男の6名です。
* 父は2010年から特別養護老人ホームに入居しており、私達家族4名は父と同居していました。
* 父には私達同居家族4名から3480万円、兄から1570万円の貸付金があります。
* 姉には貸付金はありませんが、特別受益として生命保険の解約返戻金638万円とリゾートマンション譲渡益600万円(計1238万円)があります。
* 兄には生前贈与として1950万円(自宅購入資金援助)があります。
* 姉は弁護士を立て、遺産分割について何ら返答してきません。

【悩み】
父が亡くなった後の遺産分割について、姉が弁護士を立てて全く応じてこないため、同居家族4名と兄で家裁に調停申立てを検討しています。しかし、本人訴訟で何か死角や盲点があるか不安です。また、姉の弁護士の行動にも疑問を感じています。

同居家族4名と兄による本人訴訟は、専門家の助言が不可欠です。

テーマの基礎知識:遺産分割と特別受益

遺産分割とは、被相続人(亡くなった人)の財産を相続人(法律で相続権を持つ人)でどのように分けるかを決める手続きです。相続財産には、不動産、預金、株式など様々なものが含まれます。相続人は、法定相続分(法律で決められた割合)に従って相続します。しかし、生前に贈与(財産を無償で譲渡すること)を受けていたり、被相続人から特別な利益を受けている場合(特別受益)、その分を考慮して遺産分割を行う必要があります。

特別受益とは、相続開始前に被相続人から相続人に対して、他の相続人よりも多く財産を受け取っていた場合を指します。今回のケースでは、姉の受け取った生命保険の解約返戻金とリゾートマンション譲渡益が特別受益に該当します。兄の生前贈与も特別受益に該当します。

今回のケースへの直接的な回答:本人訴訟のリスクと弁護士の必要性

ご質問のケースでは、相続人間で主張が大きく食い違っている上、複雑な生前贈与や特別受益の問題が含まれています。本人訴訟(弁護士を立てずに裁判を行うこと)は、法律知識や手続きに精通していないと不利になりかねません。特に、姉側が弁護士を立てている状況では、専門家の助言なしに調停を進めることはリスクが高いと言えます。

関係する法律や制度:民法、相続法

このケースでは、民法(特に相続に関する規定)が大きく関わってきます。民法では、相続人の範囲、相続財産の範囲、法定相続分、特別受益の考慮などが規定されています。また、遺産分割調停は家事事件手続法に基づいて行われます。

誤解されがちなポイントの整理:負担付き贈与と貸付金の区別

「負担付き贈与」と「貸付金」は、法律上明確に区別されます。負担付き贈与は、財産の贈与と引き換えに、受贈者(贈与を受けた人)が特定の義務を負う契約です。一方、貸付金は、金銭を貸し借りする契約です。契約書の内容によって、贈与か貸付かが判断されます。今回のケースでは、兄の生前贈与は贈与契約書がないため、贈与か貸付かの判断が難しい点があります。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:証拠の収集と専門家への相談

遺産分割調停では、証拠が非常に重要です。金銭消費貸借契約書や、生前贈与に関する証拠(例えば、贈与の記録や領収書など)をしっかり準備しましょう。また、姉の弁護士からの連絡がないことや、過去のやり取りについても、証拠として残しておきましょう。

専門家(弁護士、司法書士)に相談することで、ご自身の権利を適切に主張するための戦略を立てることができます。特に、複雑な相続問題や、相手方が弁護士を立てている場合は、専門家の助言を受けることを強くお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑な相続問題と不利な状況

今回のケースは、生前贈与、特別受益、貸付金など、複雑な要素が絡み合っています。また、相手方が弁護士を立てているため、本人訴訟では不利な状況に陥る可能性があります。専門家(弁護士、司法書士)に相談し、適切なアドバイスを受けることが、ご自身の権利を守るために非常に重要です。

まとめ:専門家の助力を得て、冷静な対応を

遺産分割は、感情的な問題になりがちですが、冷静に、そして法的根拠に基づいて対応することが重要です。複雑なケースでは、専門家の助力を得ることで、より円滑な解決に導くことができます。本人訴訟はリスクが高いので、弁護士や司法書士に相談し、適切な手続きを進めることを強くお勧めします。 姉の弁護士の対応にも疑問点があるとのことですので、その点についても専門家に相談し、適切な対応を検討しましょう。

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