自己破産と生活保護:知っておきたい基礎知識
自己破産と生活保護は、どちらも経済的に困窮した人々を救済するための制度ですが、その目的と仕組みは異なります。
自己破産(じこはさん)とは、借金を返済できなくなった場合に、裁判所に申し立てて、原則としてすべての借金の支払いを免除してもらう手続きです。これにより、借金に苦しむ状況から脱し、経済的な再出発を図ることができます。
生活保護(せいかつほご)は、生活に困窮している方が、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度です。収入が少ない、または全くない場合に、生活費や医療費などが支給されます。
今回の質問者様のように、高齢で病気を抱え、収入が少ない状況では、自己破産と生活保護の両方を検討することがあります。
今回のケースへの直接的な回答:自己破産と生活保護の可能性
ご質問に対する直接的な回答です。
自己破産について
借金が120万円あるとのことですので、自己破産の申し立ては可能です。ただし、自己破産には裁判所への手続きが必要であり、弁護士費用や裁判所への費用がかかります。費用は、依頼する弁護士や事案の複雑さによって異なりますが、一般的には数十万円程度になることが多いです。
生活保護について
娘さんと同居し、世帯を分離している場合でも、生活保護の受給は可能です。生活保護の可否は、収入や資産、そして生活状況などを総合的に判断して決定されます。年金収入が月7万円の場合、生活保護の基準を下回る可能性があります。ただし、生活保護を受けるには、お住まいの地域の福祉事務所に相談し、申請する必要があります。
自己破産と生活保護に関わる法律や制度
自己破産は、破産法という法律に基づいて行われます。破産法は、借金で困窮した人の経済的な再生を支援するための法律です。
生活保護は、生活保護法という法律に基づいて行われます。生活保護法は、国民の生存権を保障し、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を定めています。
自己破産の手続きは、裁判所を通じて行われます。裁判所は、破産者の財産状況や借金の状況を調査し、免責(借金の支払いを免除すること)を許可するかどうかを判断します。
生活保護の手続きは、お住まいの地域の福祉事務所で行われます。福祉事務所は、申請者の収入や資産、生活状況などを調査し、保護の必要性を判断します。
自己破産と生活保護:誤解されがちなポイント
自己破産と生活保護について、誤解されがちなポイントを整理します。
・自己破産をすると、すべての財産を失うわけではない
自己破産をすると、原則として、所有している財産はすべて処分され、債権者(お金を貸した人)に分配されます。ただし、生活に必要な最低限の財産(現金、預貯金など)は、手元に残すことができます。
・自己破産をすると、一生借金ができなくなるわけではない
自己破産後、一定期間(通常は7〜10年)は、新たな借入が難しくなる場合があります。しかし、期間が経過すれば、再び借入が可能になります。
・生活保護は、誰でも受けられるわけではない
生活保護は、収入や資産が一定の基準を下回る場合に、受給できます。しかし、生活保護を受けるには、資産の活用や、親族からの援助など、できる限りの努力をすることが求められます。
・生活保護を受けていると、就労が制限されるわけではない
生活保護を受けている場合でも、働くことは可能です。ただし、収入が増えると、保護費が減額されることがあります。
自己破産と生活保護:実務的なアドバイスと具体例
今回のケースにおける実務的なアドバイスと具体例を説明します。
自己破産の手続き
自己破産を検討する場合、まずは弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、自己破産の手続きに関するアドバイスや、裁判所への書類作成、債権者との交渉などを代行してくれます。弁護士費用は、分割払いに対応している場合もありますので、相談してみましょう。
生活保護の手続き
生活保護を検討する場合、お住まいの地域の福祉事務所に相談しましょう。福祉事務所では、生活状況や収入などを詳しく聞き取り、生活保護の申請に必要な手続きを教えてくれます。申請が認められれば、生活費や医療費などが支給されます。
具体例
例えば、70歳で年金収入が月7万円、借金が120万円あるAさんの場合、自己破産を検討することになります。Aさんは、弁護士に相談し、自己破産の手続きを進めることになりました。同時に、Aさんは、福祉事務所に生活保護の相談をし、申請を行いました。自己破産の手続きが完了するまでの間、生活保護を受けて生活費を賄うことができました。自己破産により、借金の返済義務がなくなり、生活保護により生活が安定し、Aさんは安心して療養生活を送ることができました。
専門家に相談すべき場合とその理由
自己破産や生活保護に関する問題は、専門的な知識が必要となる場合があります。以下の場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 自己破産を検討している場合
- 生活保護の申請を検討している場合
- 複雑な事情がある場合
弁護士に相談することで、自己破産の手続きに関するアドバイスや、裁判所への書類作成などを依頼できます。また、債権者との交渉も代行してくれます。
社会福祉士や、弁護士に相談することで、生活保護の申請に関するアドバイスや、申請手続きのサポートを受けられます。また、申請が認められない場合、異議申し立ての手続きを支援してくれます。
借金の原因がギャンブルや浪費である場合、自己破産の手続きが複雑になることがあります。また、家族との関係や、病気の状況など、個別の事情がある場合も、専門家への相談が必要となる場合があります。
まとめ:今回の重要ポイントのおさらい
今回の質問の重要ポイントをまとめます。
- 70歳で借金があり、返済が困難な場合は、自己破産を検討できます。
- 自己破産には、弁護士費用や裁判所への費用がかかります。
- 娘さんと同居し、世帯を分離していても、生活保護の受給は可能です。
- 生活保護の可否は、収入や資産、生活状況などを総合的に判断して決定されます。
- 自己破産や生活保護に関する問題は、専門的な知識が必要となる場合があります。専門家への相談も検討しましょう。

