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相続したアパートの減価償却残高と青色申告の正しい処理方法|確定申告の疑問を解消!

【背景】
* 今年、父から4室のアパートを相続しました。
* 初めて青色申告と確定申告をすることになりました。
* アパートの建物には4,000万円ほどの減価償却残高があります。

【悩み】
青色申告をする際に、この減価償却残高をどのように記載すれば良いのか分かりません。償却残高をどこかに記載しないと、貸借対照表で今年減価償却する金額がマイナス表示になってしまいます。

相続時取得価額として計上します。

相続したアパートの減価償却:基礎知識

アパートなどの不動産を相続した場合、相続した時点での建物の価値(取得価額)を把握することが重要です。 減価償却とは、建物などの資産が時間の経過とともに価値を失っていく(減価していく)ことを考慮し、その減価分を毎年経費として計上する制度です(減価償却費)。 相続によって取得したアパートの場合、前の所有者(このケースでは質問者の方のお父様)が行ってきた減価償却は、質問者の方には関係ありません。 重要なのは、相続した時点での建物の価値、つまり「相続時取得価額」です。 この相続時取得価額は、相続税の申告においても重要な要素となります。

相続時取得価額の処理方法

今回のケースでは、アパートの減価償却残高が4,000万円あります。 この4,000万円は、相続によって取得した時点での建物の価値を表す「相続時取得価額」として、青色申告の貸借対照表の「建物」の欄に記載します。「元入金」ではありません。 「元入金」は、事業に投入した資金を指す言葉であり、今回のケースとは異なります。 相続によって取得した資産は、その時点での時価(相続税評価額)を元に計上する必要があるのです。

関連する法律や制度

相続税法、所得税法、そして青色申告の規定が関係します。 相続税法は相続時取得価額の算定方法を規定し、所得税法は減価償却の方法や経費計上のルールを定めています。 青色申告は、これらの法律に基づいて行われる簡素化された申告方法です。

誤解されがちなポイント:減価償却の引き継ぎ

相続によってアパートを取得した場合、前の所有者の減価償却は引き継がれません。 新しい所有者(質問者)は、相続した時点から改めて減価償却を計算し、その金額を計上します。 これは、相続によって資産の所有権が移転するためです。 前の所有者の減価償却履歴は、相続税の計算には関係しますが、所得税の計算には直接関係ありません。

実務的なアドバイスと具体例

相続税申告書に記載された相続時取得価額を基に、青色申告の貸借対照表に「建物」として計上します。 そして、その建物に対して、法定耐用年数(建物の種類によって異なります)に基づいて減価償却費を計算し、損益計算書に計上します。 例えば、木造住宅であれば22年、鉄筋コンクリート造であれば47年が法定耐用年数です。 具体的な計算方法は、税理士などの専門家に相談するのが確実です。

専門家に相談すべき場合とその理由

相続と青色申告は、法律や税制に関する専門知識が必要な手続きです。 特に、複雑な資産状況や高額な資産の相続の場合は、税理士などの専門家に相談することを強くお勧めします。 誤った申告をしてしまうと、税務調査を受けたり、過少申告加算税を課せられたりする可能性があります。 専門家のアドバイスを受けることで、正確な申告を行い、税務上のリスクを回避できます。

まとめ:相続と青色申告のポイント

相続したアパートの減価償却残高は、「元入金」ではなく、「相続時取得価額」として貸借対照表に計上します。 相続した時点から改めて減価償却計算を行い、税法に則って申告することが重要です。 複雑な手続きなので、税理士などの専門家に相談し、正確な申告を行うようにしましょう。 不明な点があれば、税務署や税理士に相談することをお勧めします。

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