• Q&A
  • 相続した不動産の経費計上:白色申告における節税対策と注意点

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

相続した不動産の経費計上:白色申告における節税対策と注意点

【背景】
* 主人の父が亡くなり、不動産を相続しました。
* 昨年までは税理士さんに確定申告を依頼していましたが、今年は初めて自分で申告することになりました。
* 主人はサラリーマンで、不動産は事業者規模ではなく、白色申告です。
* 不動産投資の経費計上による節税を検討しています。

【悩み】
不動産投資の経費として、①投資物件を探すのに使用している車代(ガソリン代、税金、任意保険)、②自宅で募集や検索などに使用しているネット代、③自宅の家賃、光熱費を、それぞれ自分用と按分して3割ほど計上したいと考えていますが、本当に経費にできるのか不安です。

白色申告では、経費の按分は認められず、直接的に不動産投資に関連する費用のみが経費計上可能です。

相続した不動産の経費計上について:白色申告の注意点

#### 不動産所得と経費の基礎知識

不動産所得とは、不動産の賃貸による家賃収入などから、必要経費を差し引いた利益のことです。(所得税法第23条)。白色申告は、所得税の申告方法の一つで、帳簿の記載が簡略化された簡易な申告方法です。青色申告(より詳細な帳簿付けが必要な申告方法)と異なり、所得金額の計算方法が限定されます。

#### 今回のケースにおける経費計上

ご質問のケースでは、白色申告における不動産所得の経費計上について検討します。残念ながら、ご希望の車代、ネット代、家賃、光熱費の3割を按分して経費計上することはできません。白色申告では、経費は「直接」不動産の賃貸経営に関連する費用のみが認められます。

#### 関係する法律や制度

所得税法が関係します。特に、経費の必要性の有無や算定方法は、所得税法とその関連法令、通達によって定められています。

#### 誤解されがちなポイントの整理

多くの場合、自宅の一部を事務所として使用する場合でも、家賃や光熱費の按分は認められません。これは、白色申告の簡素な計算方法と、経費の必要性の厳格な解釈によるものです。 経費として認められるのは、不動産経営に「直接」必要な費用のみです。例えば、物件の修繕費や管理費、固定資産税などは経費として認められます。

#### 実務的なアドバイスと具体例

経費計上できるのは、不動産の賃貸経営に直接必要な費用です。例えば、以下の費用は経費として認められます。

*

  • 物件の修繕費: 建物の修理や改修にかかった費用
  • 管理費: 不動産管理会社への支払費用
  • 固定資産税: 物件にかかる固定資産税
  • 減価償却費: 建物の減価償却(建物が経年劣化していく分を費用として計上)
  • 借入金利息: 不動産購入のための借入金に対する利息

一方、ご質問の費用は、不動産経営に直接関係しないため、経費として認められません。

*

  • 投資物件を探すのに使用している車代(ガソリン代、税金、任意保険):これは、物件探しのための費用であり、不動産経営そのものには直接関係しません。
  • 自宅で募集や検索などに使用しているネット代:インターネットの使用は、不動産経営に関連しますが、自宅使用分との按分は認められません。
  • 自宅の家賃、光熱費:これは、私的な生活費用であり、不動産経営とは直接関係しません。

#### 専門家に相談すべき場合とその理由

確定申告は複雑な手続きです。不動産所得の計算に不安がある場合、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。特に、相続した不動産の管理や税金に関する知識が不足している場合は、専門家のアドバイスを受けることで、適切な経費計上を行い、税負担を軽減することができます。

#### まとめ

白色申告における不動産所得の経費計上は、不動産経営に直接必要な費用のみが認められます。自宅の家賃や光熱費、物件探しにかかった費用などは、経費として認められないため、注意が必要です。確定申告に不安がある場合は、税理士などの専門家にご相談ください。 節税対策は、正確な知識に基づいて行うことが重要です。

Editor's Picks

共有持分についてお困りですか?

おすすめ3社をチェック

pagetop