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相続した不動産売却時の取得価格が不明!相続時価格で譲渡所得税計算は可能?

質問の概要

相続した不動産を売却したいと思っています。しかし、不動産を購入した時の価格は、25年以上前のことで分からなくなってしまいました。相続税の申告の際に、相続時の不動産価格を評価して申告したので、その価格の記録は残っています。この相続時の価格を、譲渡所得税の計算における「取得価格」として使うことは可能でしょうか?

【背景】
* 25年以上前に親が購入した不動産を相続しました。
* 購入時の価格が不明です。
* 相続税申告時には、相続時の不動産価格を評価して申告しました。その評価額の記録は残っています。
* 不動産を売却したいと考えています。

【悩み】
相続時の価格を、譲渡所得税の計算における取得価格として使えるのかどうかが分かりません。もし使えない場合、取得価格をどのように算出したら良いのか困っています。

相続時価格を譲渡所得税計算の取得価格に使うことはできません。

相続した不動産の譲渡所得税計算と取得価格

譲渡所得税とは、不動産などの資産を売却して得た利益(譲渡所得)に対して課される税金です。この譲渡所得を計算する際に、重要なのが「取得価格」です。取得価格とは、簡単に言うと、その不動産を最初に購入した時の価格のことです。売却価格から取得価格を差し引いた金額が譲渡所得となり、その所得に対して税金が課せられます。

相続時価格を譲渡所得税の取得価格として使えるか?

残念ながら、相続時の評価額を譲渡所得税の取得価格として使うことはできません。これは、相続税と譲渡所得税が別々の税金であり、それぞれ異なる評価基準を用いるためです。相続税は相続時点での不動産の価格を評価しますが、譲渡所得税は、**取得時**の価格を基準に計算します。

譲渡所得税計算における取得価格の算定方法

では、購入時の価格が不明な場合、取得価格をどのように算定すれば良いのでしょうか?いくつかの方法があります。

* **購入時の領収書や契約書を探す:** 最も確実な方法は、不動産を購入した時の領収書や売買契約書を探し出すことです。これらの書類には、購入価格が記載されています。

* **固定資産税評価額の遡及:** 購入時の領収書などが無い場合、市町村役場などに問い合わせて、過去の固定資産税評価額を確認できます。ただし、これはあくまでも参考値であり、実際の取得価格とは異なる可能性があります。

* **類似不動産の取引事例を用いた評価:** 購入時の価格が全く分からず、他の方法でも取得価格を特定できない場合は、不動産鑑定士に依頼して、類似不動産の取引事例などを基に、取得価格を評価してもらう方法があります。これは費用がかかりますが、最も正確な取得価格を算出できる可能性があります。

譲渡所得税に関する法律

譲渡所得税の計算方法は、所得税法に規定されています。具体的には、所得税法第23条および関連規定を参照する必要があります。この法律に基づいて、取得価格の算定方法や譲渡所得の計算方法が定められています。

譲渡所得税計算におけるよくある誤解

相続時評価額をそのまま取得価格として計算してしまうことは、よくある誤解です。相続税と譲渡所得税は別個の税金であり、評価基準も異なります。この点をしっかりと理解することが重要です。

実務的なアドバイス

取得価格の特定が難しい場合は、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、状況に応じて適切な取得価格の算定方法をアドバイスし、税務申告をサポートしてくれます。

専門家に相談すべき場合

* 購入時の書類が見つからない場合
* 相続した不動産の価値が大きく変動している場合
* 譲渡所得税の計算方法が複雑で、自身で計算することが難しい場合

これらのケースでは、専門家のサポートを受けることで、税務上のリスクを軽減し、スムーズに不動産売却を進めることができます。

まとめ

相続した不動産の売却において、取得価格の特定は譲渡所得税の計算に不可欠です。相続時の評価額は取得価格とはみなされません。購入時の書類を探す、固定資産税評価額を確認する、不動産鑑定士に評価を依頼するなど、状況に応じて適切な方法を選択し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要です。

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