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相続した借地の共有持分を兄に売却!三者契約と登記費用、契約書の印紙税を徹底解説

【背景】
父が所有していた借地10件を、兄、私、弟で4:3:3の割合で相続しました。今後のことを考え、私と弟の持分を兄に買い取ってもらう話を進めています。

【悩み】
兄と私、兄と弟でそれぞれ売買契約を結ぶよりも、兄、私、弟の三者間の契約(三者契約)の方が、登記費用や契約書の印紙税を節約できるのか知りたいです。また、三者契約にする場合の問題点があれば教えてください。

三者契約は登記費用節約に有効だが、合意形成が重要。

回答と解説

テーマの基礎知識:不動産登記と共有持分

不動産登記とは、不動産の所有者や権利内容を公的に記録する制度です(登記簿に記録されます)。 土地や建物などの不動産を複数人で所有する状態を共有(きょうゆう)といいます。共有者は、それぞれ持分(所有権の一部)を有します。今回のケースでは、借地権の共有状態にあります。借地権とは、土地を借りて建物を建てる権利のことです。

今回のケースへの直接的な回答:三者契約のメリットとデメリット

質問者様は、兄と私、兄と弟で別々に売買契約を結ぶのではなく、兄、私、弟の三者間で売買契約を結ぶ(三者契約)ことを検討されています。

三者契約にするメリットは、登記費用を節約できる可能性がある点です。 二者契約を二回行うよりも、一度の登記で済むためです。また、契約書作成にかかる印紙税も、一枚の契約書で済むため節約できます。

しかし、三者契約は、全員の合意が不可欠です。 一人でも合意が得られないと契約が成立しません。 また、契約内容が複雑になる可能性があり、トラブル発生リスクも高まります。

関係する法律や制度:不動産登記法、印紙税法

不動産の売買には、不動産登記法に基づいた登記手続きが必要です。 売買契約が成立し、所有権が移転したことを登記することで、法的にも所有権の変更が確定します。 また、契約書には印紙税法に基づき、印紙税を貼付する必要があります。印紙税額は契約金額によって異なります。

誤解されがちなポイントの整理:登記費用と印紙税の節約効果

三者契約で必ずしも登記費用や印紙税が節約できるとは限りません。 登記費用は、司法書士への報酬や登録免許税など、様々な要素で構成されます。 三者契約であっても、複雑な手続きが必要な場合、二者契約を二回行う場合と比べて費用が変わらない、もしくは高くなる可能性もあります。 印紙税についても、契約金額によっては、三者契約の方が高くなるケースも考えられます。

実務的なアドバイスや具体例の紹介:契約内容の明確化

三者契約を行う場合は、契約内容を明確に記述した契約書を作成することが重要です。 各人の持分、売買価格、決済方法、所有権移転時期などを詳細に記載し、誤解がないようにしましょう。 専門家(弁護士や司法書士)に相談して契約書を作成してもらうことをお勧めします。

専門家に相談すべき場合とその理由:複雑なケースやトラブル回避

相続財産に係る不動産の売買は、複雑な法律問題が絡む可能性があります。 特に、共有者の間で意見が一致しない場合や、借地権に関する特殊な事情がある場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談することが重要です。 専門家のアドバイスを受けることで、トラブルを未然に防ぎ、円滑な取引を進めることができます。

まとめ(今回の重要ポイントのおさらい)

三者契約は登記費用や印紙税の節約に繋がる可能性がありますが、合意形成が難しく、契約内容が複雑になるリスクも伴います。 契約前に弁護士や司法書士に相談し、契約内容を明確化することで、トラブルを回避し、安全に取引を進めることが大切です。 費用面だけでなく、契約内容の正確性と将来的なリスクも考慮して、最適な方法を選択しましょう。

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